すべてのおすすめ
生きるために
命をいただく とは
こういうことか

無心で
はらぼての小魚に食らいつく
わが子の風景を眺めながら
しみじみ 思った
皆とサッカーをして遊んだ
ボールをまともに蹴ることなんて
高校の体育の授業以来のことだ

息をぜいぜい荒げながら
俺は必死に土の上を駈ける
全力疾走でボールを追う

だが日頃の運動不足 ....
あの日 僕たちは
南向きの石垣に背をもたせ
くすんだ空を見つめていた

いや 僕たちは
子供からの決別をしていたのだ
カズヤちゃんと コンちゃんと 兄にゃんと僕とで

カズヤちゃんが言 ....
  宮殿の 
  立派な椅子に腰かけた 
  派手な衣装の王様の前を 


  独りの道化はニヤリ小躍りで通りすぎ 


  王様はすっぽんぽんのまま堂々と 
  ちっちゃい座椅子か ....

川底いちめんに
青白い子供たちの顔が
隙間なく敷き詰められて
にこにこ笑っている
岸辺で何かを探すように
水底を見回しているのは母親たちだ
自分の息子や娘を探しているのであろう
で ....
雨は降らなかった 猛暑だった
埃っぽい早朝だった
突然のはげしいノックの音に眼をこする
ふあい なんか事件っすかあ 立ち上がりながら
生あくびひとつ 鍵は開いてますよお
次の瞬間 ドアノ ....
電気冷蔵庫が普及し始めた頃
僕たちの生活はひもじさと同居していた
だから 冷蔵庫の中には
いつ見ても細長いノンスメル(脱臭剤)の箱と
小鉢に入った沢庵だけが入っていた
おっと忘れてはいけない ....
今何時?
そうね大体ね
待ってくれ
もう遅い

ガガガタリカ
真四角の机が僕らの明日をかき混ぜて吐き出す
ガガガタリカ
曼荼羅模様の机の上で僕らの明日が刻まれる
紫色の暗雲が立ち込め ....
アスファルトを背に仰向けに倒れると
まだじんわりと残る太陽の熱が掌へと伝播して
ざらついた小石が髪に纏わりついた
熱の匂いは潮の香り。
地平線を越えた先の白熱灯が
曇天の端を赤紫の薄闇に色づ ....
ときめく鐘 辺りに鳴り響き

ちぎれがちなウロコ雲
ピンク、パステルカラーに色づく


流れる空 流れる距離

やがて染まる ネイビーブルーに
人は、花としてつくられた。 

翼を広げる鳥の旋回する 
空が 
地上に立って見上げる人を 
咲かせよう 
咲かせようとしている 

花の顔をひらいて 
人は 
空を、見上げる。  ....
あまりよく、覚えていない

ふらふらと適当に帰りついた夜
白く重たいドアの先で
お父さんが
ガチガチに冷凍されていて
あれ、しっかり保存されていたんだ
そうドアの前の過去に
気が付つい ....
携帯電話のカメラモードを
セピアにセットして
梅雨の晴れ間の街を歩く

写り込む世界は

春まだ浅い砂浜で風に吹かれ
総てをなくしてしまったことを悟った
あの時のまま止まったように
 ....
メザシを食べれば
思い出す


干すばったところが
バアちゃんの手にそっくりで


この塩っ辛さは
バア様の小言にそっくりだ


それに
なんとも言えない
ほろ苦さは
バ ....
マダムヤーンは綺麗な人で
いつも小さな
花柄のブラウスを着ていた
ほんのり香る花の香水をして
静かに笑う人だった

ある日マダムヤーンのもとに
小さな蝶々がやってきた
蝶々は羽根を休め ....
みんな大好き!
と叫んだアイドルがいた

その場の誰もが
「みんな」には自分も含まれている
と信じようとして
アイドルの名前を大声で叫んでみたりする

「みんな」
そして「わたしたち ....
「あえいうえおあお」

明日はきっと雨が降るから
どこかに出かけようと思うんだ
そう遠くじゃなくて
どこか電車ですぐいけるような街へ
いつもは持たない傘を持って行くよ
君はいつも持ってる ....
東京
の近郊で

九州
出身の親に育てられた僕は

自分でも意識しないうちに
親の故郷の訛り

口にしているらしい

九州出身の妻から
指摘されて気が付いた

だとすれば ....
かたりとなる昨年の暮れから
おそらくかなしばりにあいながらみる
まつげのさきの閉じかけのまぶたが愛らしかったとか
ぬるくひかっている足の爪のはがれぐあいだとか
いつも指をうごかしている完成をみ ....
               080709



新装開店のお店の前

チラシを配る男の子
チラシを受け取る男たち
木登りが上手だねと
褒められたことがありますか
危ないから木に登 ....
船が出るのを
見ていた
風が吹いていた
揺れていたのは
波なのか風なのか
花なのか僕なのか

船が帰って来るのを
見ていた
もう帰って来ないものも
見ていた

揺れていたのは
 ....
三日後にわたしは 
三十三年間着ていたわたしを脱いで 
風の衣を着るだろう 

その時世界の何処かに響く 
あの産声が 
聞こえて来る 

その時空から降る 
透けた掌と差しのべるこ ....
{画像=080707215821.jpg}

*

不味い!?

自分の胃で消化できないものがあるとは
思わなかった。
赤黒い液体が身体の中心を占め、
全てが分解する時だ。
堅く黒 ....
         080706


コインロッカーにはなにを入れるの
あかんぼーさ、きまってんじゃん
コインをさ
さっと入れて
その隙間に赤ん坊を放り込み
キーを掛けるのだ
(ロ ....
                    080707



お天気のことを気にしていれば一年があっという間に過ぎて何ごともなく過ぎてゆく、そんな気分になれるあなたは幸せなお方よと、猫が鳴く。
 ....
彼女の身体は垂直の中心線の半分から後、
背中側が透けて見える。
それは実際に透けているからだ





濡れて下がる前髪が呼ぶ、
下がる前髪が濡れて
呼ぶ、声の下がる前髪の濡れ ....
家の近所のファミレスで 
ずーっと本を読んでいた 

顔を上げるといつのまに 
店の外の世はふけて 
店内に客はぎっしり 
がやがやと賑わっていた 

テーブルの間を
小走りする 
 ....
夏の日差しがあたしの肉体を削いでいきます

決して痩せるわけでもなく、潤いを蒸発させていくのです

それはあたしだけではなく、すべての老若男女に恵みを与え代償にするのです



 ....
ガキのころハマり倒したゲームの続きを
眠り込むまでやっていて
充満した電子音をかき分け
とにかく何か やっていないと休めなくて
うつぶせのままだったから 背中は痛いが
前に壊した肩ほど酷くは ....
夜の水族館の部屋、真夜中になれば魚たちは
いちど死に朝になればまた生まれるのだと信じていたころのこと
累々とおびただしく規則正しく折り重なる
自分らの死体を夜の部屋に想像し眠れぬ
死体 ....
北村 守通さんの自由詩おすすめリスト(686)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ししゃも- 明楽自由詩608-7-23
転ぶ悦び- かいぶつ自由詩8+08-7-21
さようなら子供たち(昭和の時代−戦後)- 青い風自由詩3*08-7-20
王様の宣言_- 服部 剛自由詩208-7-20
夏の変なこと或いは、幽霊の始まり- 吉田ぐん ...自由詩808-7-19
給水制限の朝(Mr._チャボ、正義と友情と愛とナントカと)- 角田寿星自由詩708-7-16
電気冷蔵庫_(昭和の時代−戦後)- 青い風自由詩4*08-7-15
アモス- 虹村 凌自由詩1*08-7-14
夜、アスファルトを背に空を見上げると- yuma自由詩3*08-7-13
浦上天主堂通過- 長谷川智 ...自由詩1*08-7-13
花の人_- 服部 剛自由詩5+08-7-13
- 二瀬自由詩16*08-7-12
ヨウ素液世界- kauz ...自由詩12*08-7-12
メザシの歌- 青い風自由詩5*08-7-11
マダムヤーン- プル式自由詩8*08-7-11
ホコテンのひと- 恋月 ぴ ...自由詩30*08-7-10
創書日和「音」- 虹村 凌自由詩3*08-7-10
浮遊する訛り- kauz ...自由詩2*08-7-9
とかが- ひとあめ自由詩508-7-9
木登り- あおば自由詩6*08-7-9
ハマダイコン- AB(な ...自由詩8*08-7-8
風の衣_- 服部 剛自由詩2008-7-8
不味いもの_/_自我- beebee自由詩308-7-7
コインロッカー- あおば自由詩5*08-7-7
会議場- あおば自由詩4*08-7-7
_- 鎖骨自由詩2*08-7-7
ハンバーグの誘惑_- 服部 剛自由詩7*08-7-6
青天白日- yoyo自由詩4*08-7-5
へば- 佐々木妖 ...自由詩7*08-7-5
鯨が枯れる(reprise)- mizu K自由詩5*08-7-4

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