バス停は
しずかに濡れていて

時刻表には
ブレスの箇所が
しるされていて

そこにあるのは
文字ではなくて
数字でもなく


声は
とっくに
無力なのでした
 ....
いちにちが
てのひらからこぼれ落ちる

肌をさす
いたいものは
ここの
目に見えないところにかくじつにあって
それはいちにちと一緒に
こぼれ落ちてはくれない

赤い夕陽が木々の葉脈 ....
哀しかった夏

八月もさいごの日

ぼくのこれからを示すように

ひとりぼっちだ

車のなかで夜

なん時間も過ごすようになって

もうどのくらいたつだろう




 ....
できる
けどしない

あなたは
わたしに
なんでも

けど
しない
ちか頃では
傷ついたほうが
えらいので

みんなずたずた

わたしは
Tシャツに
「まんこ野郎」

プリントして

まちをあるく
 
 
縄跳び遊びをしていると
友だちの山村さんがやってきて
それ、ヘビだよ、と
声をあげて笑う
よく見るとわたしの握っているのは
ヘビの頭と尻尾
地面に何度も打ちつけられたヘビは
 ....
失ったものはあまりにも大きい
そう 俺は気づいていた
ニューヨークの薄暗い地下鉄にもたれながら
いつも 俺は 思っていた
きっと帰るべき場所があったはずだった
終わりのない連日の度重なる ....
紫のタツノオトシゴのような銀河と
青色の古代貝のような銀河が
衝突しているという新聞写真

深淵の黒い場所の
手の届かないドラマ
何百万年か後には一つに溶け合うという

地球が属する銀 ....
こうそくバスのりばで
わかものがははに
みおくられている

ふりょうに
からまれんなよ

ははにそういわれて
わかものはうつむき
てれてわらった

それをみてわたしは ....
押入れに入れられて
もうずいぶん長くなる
ときどき遊びに来るねずみに
爪をかじらせてやったり
みかんを潰したりしているうちに
骨の浮いた老婆になってしまった
これではいけないと思う
これ ....
 
それでも星は羽ばたいて
ぼくを夜のそらへ 浮かび上がらせる
雲間からのぞく 朝のつぼみ
いずれは押し寄せる光のざんがいから
隠れているのに
 
白妙の開襟シャツを
風が吹き抜け
猪目山には
夏の雲が浮かぶ

ピンで留められた
7月のカレンダーは
はるかな尾瀬の
遠い空

固い凍土に覆われた裏庭で
キャチボールをしよう
 ....
空いてます
ぼくのとなり

とても広くて
あなたのわがままはすべて叶います
来ませんか
ぼくのとなりへ

ちょっと高くてこわいし
階段もないけど
その右手も 左手も
ぼくに差しの ....
奥に進めばいいと
席を立ったのはいいが
どこまで行けばいいのか
聞くのを忘れた
暗い明かりの下
行き交う人は
あなたの目的は全部
端から端まで知っているんだ
とでもいうように
意味あ ....
0:52

実験をする。あなたは床に寝ている。ケットがみあたらない。あなたはとても疲れている。投げ出された足。わたしではないものの足。さてこれは椅子です。脚が四本ありますし、座面もあります。椅 ....
あなたがそっと背中を押してくれる
それはただしい
とてもただしい

わたしは
そのまま
押し出されるだろう
外がわへ
産まれるように

しぬように
ひさしぶりの世界はするどいやいばだった

半透明な空から直線が降りてきて
その一部になった光があまりにもうるさい
電車が通る音と本当に見分けがつかない

放射能の息を浴びた雨粒も
束にな ....
すきなものはなんですか

あなたがきいた

すきなものは

や木や真っ白な雲
どれも口にはだせなかった

あなたはもうそこにいないから

すきなものはなんですか

私もあな ....
 
 
潮風が吹くだけの頁がある
そこまで読むと
少年はいつも眠くなってしまう
少しずつ部屋に隙間ができる
西日とともに
明日、と呼ばれる不安が
部屋を満たし始める
ハエが小さな声で ....
 散らばった削り屑をかき集めて呻いた。ほのかな樹木の香りがした。あたしは一個の彫刻になっていた、ことばのかたちにからだを削り上げたのだ。記号の救命艇。戦艦は撃たれて沈み、ことばに乗らない彫刻未満がうよ .... わたしは どこにもいない

せかいのどこかに いることを

だれかが ゆるしてくれないようで

だから りそうのなかに

とじこもることに したの

くうきが すごくきれいね

 ....
さびしいこころがひとつ
道におちていた
拾わなかった

ぼくももっていたから

さびしい命がひとつ
歌をうたっていた
いっしょにうたった
さびしいさかなが
店先に並んでいた

 ....
ひざしが

丁寧にものごとを区別している(明るいところと影と)
かたむいてみている窓のそとがそうされるのを。
床はすこしつめたくて、かたくて、いい。
すこしずつ、ものごとは遠のいていく
 ....
きみがもし
しにたくなったら

ぼくがいっしょに
しんであげる

けれどもし
しにたくなかったら

ぼくがひとりで
しんであげる

そういって
ゆうひはうみに
 ....
いちばんだめでも
しぬだけさ
わらっていってたのに

あのとき
わらってあげれば
よかった
血管まみれのアパートに愛は血はあるのかい

囁けば、

コンクリが軋む



今日は蝉の死骸を三個みっけた
昨日は四個
おとついはニ個
夏が終わるよ、
蝉がなく

羽をむ ....
楽器を
演奏している人がいました
うたを
うたっている人がいました
月が綺麗でした
星も綺麗でした

カラダが揺れて
汗が光って

月も
星も
光っていたので

がんばるこ ....
ここではいろんなくにの
どうぶつがほりょになっている

せんそうはおわったのに
まだはじまってもいないのに

ここにくると
いつもせんそうをおもいだす

いつくにへかえれ ....
あるだけのものはみな
さしだしてしまった

のこるのは吸殻と
わずかな

つめ/たい/針の/切っ先が
たくさんに割れて/糸になり
行く先々でつながった
水の末端があったんで
黒くてつめたい水底に
いまある名瀬を問うものの
わたいらの/海の魚たちには ....
草野春心さんのおすすめリスト(1184)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
両生類- 千波 一 ...自由詩6*11-9-1
漏日- 岡部淳太 ...自由詩511-9-1
哀夏- 吉岡ペペ ...自由詩411-8-31
けど- はるな自由詩5*11-8-31
まちをあるく- はるな自由詩811-8-30
迷子- たもつ自由詩511-8-30
東京を離れて- 番田 自由詩211-8-30
VV340北_VV340南_銀河- 砂木自由詩6*11-8-30
- 小川 葉自由詩411-8-29
帰れない- 春日線香自由詩911-8-29
ひかりのかげ- 四帰自由詩311-8-28
夏の思い出- まんぼう ...自由詩311-8-28
- たま自由詩37*11-8-28
廊下- 春日線香自由詩611-8-28
実験- はるな自由詩211-8-28
出産- はるな自由詩211-8-28
ひさしぶりの世界は- ブロッコ ...自由詩111-8-27
すきなものはなんですか- 朧月自由詩211-8-27
潮風の頁- たもつ自由詩511-8-27
泣きなよビリー- paean自由詩511-8-27
檻の中の少女- 雪路自由詩111-8-26
さびしいこころ- 梅昆布茶自由詩1111-8-26
うつむいて- はるな自由詩4*11-8-26
夕日- 小川 葉自由詩411-8-26
口癖- はるな自由詩311-8-25
血管まみれのアパートに愛はあるのかい- ゆるこ自由詩411-8-25
共に光る- 朧月自由詩211-8-24
動物園- 小川 葉自由詩311-8-24
- はるな自由詩111-8-24
海のスケッチ- あすくれ ...自由詩511-8-24

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