雨の止み間に
雀は求愛のダンスを踊る

雄はたたんだ羽と尾羽を震わせ
ぴいぴい鳴いて
切実に請い願う

しかし雌は植木鉢の中の草の実を
ついばむばかり

興味がないよ ....
糸を伸ばして
青虫
屋根からだらりとぶら下がっている

ざわざわと
草や花や木々に合わせて揺れている

おまえの糸は
青虫
私たちには見えないけれど
確かにつながっている

糸 ....
早朝に濁る法廷
誰も聴いてはいない
無為のことなど
三分の一になったポケットには
ハンカチもティッシュも入らない
入るのは 指の第二関節まで



ポケットはすべて
修繕に使われた
三十年以上
同じ服を着るというの ....
あらゆるものは過去へ戻り
今へ戻り くりかえす
たかが神
たかが死
まがいもの まがいもの
言葉より先へは 戻れない














 ....
言葉たち
罪ない言葉たちも
降る雨に似て
時に罪色になる

心模様
荒れて唇が
ふるえて打たれて
雨が薬になる

どんな音?
どんな夢?
雨がみせる景色も人それぞれ

悲し ....
心ってきっと
からだの奥になんかない
入り口にあるとおもう

目も耳も
からだじゅうのあなのちかくが
心のはじまりだね

ほんの小さな
文字から私の旅ははじまる
今日といういちぺい ....
鎮魂のうたなど
私たちはうたうな
やわらかな慰めなど

うたうな


白い光と焼き魚と
熱い味噌汁をならべながら
テレビを見て
悲しみを放るな


悲し ....
外国に行けない僕は
英字新聞を持って
どこの駅前にでもある店で
値段の安いブレンドを啜っている

外国に行けない僕は
百貨店の一階をわざとゆっくり歩いて
強い香水の匂いを
 ....
知らないひとのしあわせを願えるほどやさしくない
自分の幸福を分け与えられるほど心広くもない
その膿んだ傷を譲り受けるほどの忍耐強さもない

ただ同じ雨が降り止むのを待つくらいならできる
あな ....
{引用=
眩さを手放すように
広がる
女とも男ともない
曖昧な
なめらかな皮膚に似た
花弁が
湿度の高い夜を抱いて
此処で居ますから
それだけで
報われますから
苦しまないでくだ ....
細い糸
端と端
互いにもってひっぱって
どんどんどんどん
どんどんひっぱって

切れるわけないよ
伸びてゆくよ
世界がかぶさって広がってゆくよ

円と円
縁と縁
まるければきっ ....
みえない人を探している
どこかにいると信じている
でもそれは
自分ではないだろうか
私は私が頼りない

高く積み重ねておきたくて
深く蓄えておきたくて
少しづつ
なくしてゆくことを知 ....
月を飲み込んだ男がいた
そいつの腹は
まるまると膨らみ
あたかも臨月のようだった

太陽を抱きかかえた女がいた
激しい炎に
なんて温かいのだろう
と涼しい顔で言った

星を舐め ....
ところで、彼の結婚式なのだが、
参列者は三,四人か
披露宴をどうするか
めでたい宴の陰に
猫の眼のような
光を帯びたクレパスが
ぱっくり口を開けている。

皆口々にお祝いを言い
いく ....
フリーで、
女を呼んだ。
彼女ができたので、
もう、
風俗で遊ぶのは、やめるはずかもしれなかったが、
結局、
何も変わらないのだったら、
いったい、
生きるということは、
どうや ....
無表情な夜の空の
下に風鈴がさがる
いってしまった祖父がつりさげて
忘れられた風鈴がある

夏でもないのに
でも冬にもあった
そんな確認はいつも
悲しいとき

風鈴は祖父のことも
 ....
ホルマリン漬けにされたものは動けるじゃない
いや生きているかどうかは知らないけどさ
だけどあれをアクリルかなんかでさ固めてみたらどうだろう
動かない
動かない
いいね
保存食は保存された食 ....
あたまは水色
あたまは水色
あたまは水色
あたまは水色
でも何にもいらない
何にもいらない
何にもいらない
何にもいらない
やだ

もともと空っぽ
花壇はぼろぼろ
夕日がし ....
雲のカーテンがめくれると
まぶしい青が隠れてた

みつけた
いたんだね
いっきにかけあがって抱きしめた

青空はひろい
わたしのすべては青にとける

生まれた生きた生きている
ぜ ....
私に花の名前を
教えてくれた人はもういない

つんと上を向いて
咲く紫の花の
名前は
似た者同士のどちらか

なぞなぞみたいにして
笑った昨日が
思い出される
まぶしいカキツバタ ....
 
 ピンクの薔薇が
 いっぱい咲く
 街角にある
 知り人の家
 雨上がりの板塀に
 枝垂れて

 うす桃色にそろった
 花が笑っているように
 川端の知り人の家
 今日は留守 ....
まよなかの
べんじょにいくと

ひとりのおとこが
たっている

べんきになってしまった
ひとりのおとこ

そのおとこに
しょんべんをする

いつからそこに
たって ....
 
 
たからじまに
よるがくる
りかしつのすみで
 
 

 
 
たんすのなかで
よりそう
りぼん
 
 

 
 
たくさん
よめば
りすもすむもり
 ....
せかいが
めつぼうするといわれたひ
ながとさんがしんだ

けっきょく
せかいはめつぼうしなかった
そのひしんだひといがいは

なぜめつぼうしなかったのだろう
このせかいを ....
闘うまえの 夜は こわい
こころも からだも
ブルブルふるえて
ねむれない

ねむれないまま
夜があける

朝日をながめる
トイレにいく
レタスとチーズをたべる
ガムをかむ
流 ....
目を開く
はじめに見えた天井
目を開く
瞬きをしながら

手が動く
汚れた顔を洗って
手が動く
濡れた顔を拭いて

朝を作っていく


道を歩く
駅の階段を降りる
道 ....
雨を味方に
ずるずると決めないことを選ぶ
雨を味方に
こたえないことを選ぶ

ずるいね
この文字さえにじませるなんて

気配で抱かないで
私がほしいものを当てないで

あなたの声 ....
雨の日の地下室で
僕らはコーヒーを飲んだ
君はホットで 僕はアイス
隣の二人の会話が大きい
いまならおどろかないから
ひみつの話をしよう

たわいないひとことに
僕がもうひとこ ....
苦しくなったね
言葉がでなくて
誰のせいでもなく
死んでゆくのだ

{引用=--- ラ、ララ ララララーララ ---}
なんで おしゃれ するの
きみは かわいく ないのにね
 ....
草野春心さんのおすすめリスト(1184)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
更新- 蒲生万寿自由詩4*11-5-29
青虫- N31自由詩111-5-29
ノート(48Y.5・26)- 木立 悟自由詩311-5-29
ノート(48Y.5・22)- 木立 悟自由詩311-5-29
ノート(48Y.5・18)- 木立 悟自由詩211-5-29
雨の頬- 朧月自由詩111-5-28
今日を旅する- 朧月自由詩411-5-28
歌うな- 清貴自由詩411-5-28
外国に行けない僕- 御笠川マ ...自由詩211-5-27
雨宿り- はるな自由詩211-5-27
あさがお- 高梁サト ...自由詩711-5-27
地球の糸- 朧月自由詩511-5-26
かえってきてよ- 朧月自由詩311-5-26
目が回る- 乱太郎自由詩10*11-5-26
彼の結婚式- ……とあ ...自由詩911-5-26
B型の女- はだいろ自由詩611-5-26
夜に下がる風鈴- 朧月自由詩311-5-25
空間- アキヨシ自由詩111-5-25
あたまは水色- はるな自由詩311-5-24
空のカーテン- 朧月自由詩311-5-24
紫の花- 朧月自由詩111-5-24
薔薇の咲く家- 生田 稔自由詩611-5-24
便所- 小川 葉自由詩411-5-24
便りがないのはよい便り- 小川 葉自由詩3*11-5-24
世界滅亡の日- 小川 葉自由詩111-5-24
ボクシングの夜- 草野大悟自由詩3*11-5-23
一日の終わりに- Seia自由詩211-5-23
雨男- 朧月自由詩211-5-23
コンクリートと靴の音- ゆうと自由詩211-5-22
プラスチックのダイヤモンド- ゆうと自由詩111-5-22

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