すべてのおすすめ
       眼を見開いてもいいのだ
つつじが丘の鉛色した もがりぶえにも
         プリズムいろを放つ
   「血」の意図は息づいている と

      耳をそばだててもいいのだ ....
 窓際を覗く
 あなたの瞳は
 いつも
 風の彼方の
 虹を探している

 窓際を覗く
 あなたの耳は
 いつも
 時間の足音を
 聴いている

 窓際を覗く
 あなたは
 ....
      薄気味わるいすなおさで
 日中のきたかぜがご機嫌をなおした
築山の庭樹はようやくねむりについた
   ただ秒針だけが働き続けている
  ふるぼけたメトロノームのように

    ....
指先に載るほどの大きさの過去を
テーブルの上に置いて目を
閉じたら 重い
液体の粒が眼窩と眼球の隙間に
散乱した
そのとき夢で見た雪深い森の中を
毛の長い野良犬が歩いているのではないかと
 ....
 空から
 風のなみだが
 叫びとなって
 堕ちてくる
 
 わたしは
 部屋の片隅で
 目を閉じ
 風に語りかける
 
 もう少し、
 もう少し、
 待っていてね

 あ ....
 真実に化粧をして
 嘘のしみを隠す
 わたし

 みえない虚像の「顔」をして
 日々を歩く
 わたし
 
 もう みえない「顔」に
 馴れてしまって
 虚像の世界を
 生き語る ....
 雲間から
 虹の手が
 世界にのびてくる

 わたしは
 君の手を
 掴もうと
 空に手をのばす

 だけど
 意地悪な風が
 わたしの手を
 かきけしていく

 軈て
 ....
 風のなかに
 雨がふる
 雨のなかに
 風がふる
 
 空の温度が
 瞼に響く
 
 太陽は耳を塞いで
 月の吐息が零れて
 星の瞬きが聴こえる頃

 心地よい
 あなたの ....
 あたたかな
 春のひかりの
 ミルク色の微笑みが
 わたしの瞼におちる刻

 わたしはめざめ
 あなたの手をとる
 ことばをともに
 込めあって
 
 わたしが風なら
 あなた ....
見えていたものが
見えなくなり
何かに気づいたふりをしていたら
首筋の辺りの皮膚が
ひりひりしてきた

動作は最小限にした
紙を丸めるだけ それだけなのに
冷たい汗が額を優しく冷やすの ....
 わたしのなかの
 過去と今
 現実と非現実が
 背中合わせで
 わたしを巡る
 蛍光色を発しながら
 わたしの頬や
 瞳を舐めていく
 
 昇っても
 昇りきれない階段と
 降 ....
その部屋は森の中にある
白いアルベルベッロを思う
しとやかな蔵

水たまりを避け
ガラスの食堂を潜ってしまえば
水面への口笛を湛えた淵が

鳥が浮かぶ

きっとそのうち
梅雨の濃 ....
 女の髪は城であり
 女の髪に矢を放つと
 失ってしまう

 女の顔は
 ひらがなのように
 澄むとよい

 甘い匂いのする女の家は
 男の頭の中にあり
 甘い ....
 空を舞う白いなみだ
 近く遠く
 リフレインする
 乳白色の風

 手のひらに
 あるものはすべて
 目を閉じていても
 哀しみは
 感じない

 だけど
 何故だろう
  ....
  壁に向かって僕は歌をうたっていた
  隣の住人は何も言ってこなかった

    そして誰かが線路に飛び込んで
    そして誰かが樹海で首を吊って
    そして誰かが誰かを撃ち ....
カルピス海に散る散る満ちる 初恋の味 舐めてから

甘酸っぱく浮遊するのは 赤く脈打つ つぶつぶ苺

檸檬の島に 蜂蜜色の夕焼けがかけられて

浮き足のままで ホップ・ステップ・柘榴石
 ....
胸の隙間に悪魔は住まう

銀色の透いた髪をなびかせて

くるりとした眼を緩ませて

ただたおやかに笑っている


狡猾な悪魔は隙を狙う

優しさを振りまいて

甘 ....
 白い霧の海が
 みつめている
 囁くように
 
 「この道を歩きなさい
 だけど未来は保証しません」

 誰かの
 冷えたことばを
 思い出す

 眼下に広がる東京湾は
 白 ....
水辺では
深く帽子を被って
視界を遮る
爪先から目の
高さまで
灰青色の空気に囲まれ
体中の骨と
骨との隙間から
見たことのない土地の記憶が
染み
出てくるので
いつまでも
帽 ....
 透明な煙が
 流れている部屋の窓を
 右手で閉じる
 閉じた手の
 余った時間が虚しい
 煙の足跡の風が冷たい

 こころの温度を
 回復するまでの間が
 夜を登るように苦しい
 ....
溶けた氷の跡だけが残った
グラスの向こうに
二、三本の亀裂が入った
空が見える

事故は簡単に
起こるものではない
亀裂から落ちてくるものを
受け止めるための
白いシーツは
もう変 ....
こうして
外気の暖かさをできる限り
忘れるために
頭をのけぞらせていると
窓から見えない方向で
夜が
明ける気配がした

外に出たらきっと
向かいの家の窓に二、三十年
前の景色が
 ....
 夜の満月は探せても
 昼の満月は探せない
 
 空の誘惑に騙されて
 雲の誘惑に邪魔されて
 
 雨上がりの
 悩ましげに
 そろそろと晴れた
 空に耳を澄ます
 
 赦しのア ....
ペットボトルを探しているうちに
3年経っていた
中の水は腐っていた
見上げたら夜空で
知らない星座がいつの間にか増えて
いた

暖房を入れてパソコンを立ち上げると
すばやく
挿し込ま ....
 屈折する
 夜のとばりの
 彼方にみえる
 薄い月
 
 約束とは
 青天の空に飛ぶ
 噴水の滴の煌めきのように
 儚い
 
 約束とは
 終わりへのカウントダウン
 砂漠の ....
 閉じられた
 闇のなかのページがある
 その紙の隅に
 わたしは捺印した
 血潮の押捺
 同じくナイフで人差し指を
 切ったあなたが
 わたしの指に重ねる
 血潮の性交
 血潮の婚 ....
 遠くながい光よりも 
 今、あなたの目の前にある
 一秒の光を
 直視しなければ
 あなたの壁は壊れない
 あなたが逃げれば逃げるほど
 壁の数は増えていく
 わかってはいる、とあなた ....
 遠くにもえる空
 なにかがやってくる 予感
 甘いカフェオレで眠らせたこころに
 透明な釘が刺さる
 走る列車の軋みに
 見送られていく時間
 夕暮れの空はどこまでも美しく
 わたしを ....
れっきとした おばあさんになってしまいました。いったい
これまで わたしゃ なにが身についたんでしょうねぇ。え、
なんですって ごめんなさい ちかごろ めっきり みみが
とおくなりましてねぇ。そ ....
うつ、という言葉が好きではありません

その言葉で
ああ、自分は、そううつというヤツなのだ、
と思えば
すこし、居場所をあたえられたような気にもなりますが
なんだか、その言葉ひとつで
自 ....
奥津 強さんの自由詩おすすめリスト(168)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
独り言(三)- 信天翁自由詩309-3-20
『窓辺の彼女』- あおい満 ...自由詩4*09-3-20
孤影(二十)- 信天翁自由詩209-3-18
思い出- noman自由詩609-3-18
『風のなみだ』- あおい満 ...自由詩6*09-3-16
『虚像の顔』- あおい満 ...自由詩4*09-3-12
『春先』- あおい満 ...自由詩6*09-3-11
『空の吐息』- あおい満 ...自由詩4*09-3-8
『そのやさしさへ』- あおい満 ...自由詩5*09-3-7
病原- noman自由詩209-3-6
『スパイラル』- あおい満 ...自由詩4*09-3-6
アンナ- しべ自由詩409-3-3
女の髪- ヨルノテ ...自由詩6*09-3-3
『雪の日』- あおい満 ...自由詩6*09-2-27
壁に向かって僕は歌をうたっていた- 草野春心自由詩409-2-27
惑ひ星- 楽恵自由詩3*09-2-27
悪魔- ほしのみ ...自由詩5*09-2-27
『霧の海』- あおい満 ...自由詩5*09-2-25
探していた場所は見つかったのだろうか- noman自由詩309-2-25
『決意』- あおい満 ...自由詩6*09-2-23
返事はなかった- noman自由詩209-2-22
気配- noman自由詩209-2-21
『満月』- あおい満 ...自由詩5*09-2-21
「バターは我々を太らせるだけだ」- noman自由詩309-2-20
『約束』- あおい満 ...自由詩3*09-2-20
『闇の婚姻書』- あおい満 ...自由詩3*09-2-11
『わたしへ』- あおい満 ...自由詩5*09-2-11
終点- あおい満 ...自由詩3*09-2-10
冬のこだま(十九)- 信天翁自由詩109-1-4
そして、光- わら自由詩20*08-1-14

Home 次へ
1 2 3 4 5 6