『満月』
あおい満月

 夜の満月は探せても
 昼の満月は探せない
 
 空の誘惑に騙されて
 雲の誘惑に邪魔されて
 
 雨上がりの
 悩ましげに
 そろそろと晴れた
 空に耳を澄ます
 
 赦しのアリアが聴こえても
 わたしは 萎んだ頬を
 上げることが出来ない

 だけど
 この空のどこかに
 満月があるなら
 探し求める
 世界の裏の海を泳いで

 辿り着く
 あなたの瞳へ

 満月は姿を変えても

 わたしは掴む

 満月の足跡



                2009.2.21(Sat)


自由詩 『満月』 Copyright あおい満月 2009-02-21 15:23:21
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