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指先に載るほどの大きさの過去を
テーブルの上に置いて目を
閉じたら 重い
液体の粒が眼窩と眼球の隙間に
散乱した
そのとき夢で見た雪深い森の中を
毛の長い野良犬が歩いているのではないかと
 ....
見えていたものが
見えなくなり
何かに気づいたふりをしていたら
首筋の辺りの皮膚が
ひりひりしてきた

動作は最小限にした
紙を丸めるだけ それだけなのに
冷たい汗が額を優しく冷やすの ....
水辺では
深く帽子を被って
視界を遮る
爪先から目の
高さまで
灰青色の空気に囲まれ
体中の骨と
骨との隙間から
見たことのない土地の記憶が
染み
出てくるので
いつまでも
帽 ....
溶けた氷の跡だけが残った
グラスの向こうに
二、三本の亀裂が入った
空が見える

事故は簡単に
起こるものではない
亀裂から落ちてくるものを
受け止めるための
白いシーツは
もう変 ....
こうして
外気の暖かさをできる限り
忘れるために
頭をのけぞらせていると
窓から見えない方向で
夜が
明ける気配がした

外に出たらきっと
向かいの家の窓に二、三十年
前の景色が
 ....
ペットボトルを探しているうちに
3年経っていた
中の水は腐っていた
見上げたら夜空で
知らない星座がいつの間にか増えて
いた

暖房を入れてパソコンを立ち上げると
すばやく
挿し込ま ....
奥津 強さんのnomanさんおすすめリスト(6)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
思い出- noman自由詩609-3-18
病原- noman自由詩209-3-6
探していた場所は見つかったのだろうか- noman自由詩309-2-25
返事はなかった- noman自由詩209-2-22
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「バターは我々を太らせるだけだ」- noman自由詩309-2-20

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