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それが誰なのか、
記憶を探れば出てくるが、
誰が誰であったか、
この部屋では関係ない。

窓の向こうに手を伸ばそうとも、
扉の向こうに声を掛けようとも、
ひとつも ....
ロクに舗装もされていない田舎道
透明な光線を遮って顔を上げる

グルグルと旋回している天上の鳶
彼らも疲れているのか高度は低かった

ガタガタの足腰を癒すように詠う

 みちるやちるや ....
金で買われる夢があり
偽りで交わされる愛があり
富む者となるしたたかな術があり

そんな修羅の世を
罪に汚れた身のままに
今夜もとぼとぼ歩いていると

「 この世に在りて
  汝の胸 ....
仕事中の脳味噌はとてもヒマだ。
だからビスを締めながらあたしは考える。

一日に24時間あるわけで、A勤かB勤の場合は8時間拘束、
AB勤は16時間拘束、C勤かD勤のときは12時間拘束。
通 ....
みどりに腐った冷酷非情の都市よ
海底に眠り死を死んでいるルルイエよ
今こそ浮上せよ

われら人類の歴史は今日
終わりの序曲を奏ではじめる
狂えるアラブ人アブドゥル・アルハザードが
ネクロ ....
かなしい夏 ?


夏の首すじが
眩しい

何もすることのない午後

空気さえ発光している

しなやかな夏のゆびさきが
飽きもせずあやとりしてる

夏はあの木立のてっぺんあた ....
第一章 権利

 君をみたす酸素分子はさだめられた方角を見失うとき、霧となる。池のおもてで朝日が砕かれてゆくのを、君は燃える指でなぞる。どこまでが記憶なのだろうかと、問うこともしない。背後にあいた ....
眠れない夜なら
突然に消えてしまうことにしましょう
ぼくらは明日には
トラックに轢かれてしまうのです


それは
きっとどこにあるか分からなくなった記憶より先に
肌からにじみ あふれ出 ....
いくら温めても孵らない夕暮れに
灯りはじめた明りが視線にぶら下がっている
帰り道を間違えた私は
街角を覆う木の下で傾くようにして
蝉は鳴かない
明日への蓄えを手のひらに溜めるようにして
燃 ....
渦巻くのは散々だ。ひとつ通り越せば円形の日々がまたたく前に振り落ちてくる。ゴーイング午後。そしてその先から、定規で引いたような白線が舞い上がり、先走る道をただただたどたどし、く、たどり。ただその、嘘。 .... お母さんミサイル (ミサイルをお母さんでくるんで軽く火を通したもの)



少女 (南から吹いてくる季節風のこと)



街 (顕微鏡に形が似ている)



青空 (比較的重量 ....
{ルビ痩=や}せっぽちな
私の体の奥のほうで
一匹の虎が
牙を光らせ吠えている

今にもこの胸から溢れ出しそうな怒りの炎が
魂の{ルビ器=うつわ}を青い光で染め上げている

 ....
{引用= はじめに断っておきますが、これはオリジナルではありません。
 格闘家の前田日明さんが語った少年時代のエピソードがあまりにも
 いい話だったので、詩にさせてもらいました。
 もちろん、ご ....
 あなたは、荒れ狂った、広大な砂地に足を埋めて、飛ばされないように、大時化で、ドロドロとした朝の、ドロドロとした波に打たれて、気絶する、泥土の景色のようだと、あなたは言うから、ねえ、あなたは帰 .... 君が握ると
同じ力で握り返してくるものがある
君はその力をさざ波に変え
身体の最果てまでゆっくり送り届けることで
自分の輪郭を形作っていく
君が握っているのは
君自身に他ならない
 ....
30カラットで蜜蜂が鳴いている

空中に棘が咲いている
棘に切り裂かれ、花粉にまみれた大気は、
大気の色は?


棘に刺される
ある日、僕たちは棘に刺される

傷はぽっかり口を開け ....
 私の部屋を嵐が行過ぎた
 隣人の部屋に避難する

隣人の部屋
 
 廊下には、泥水をかぶって、折れた枝
 幾重にも髪がからまり、とぐろぐろと黒い

雪が降り出した
雪は圧縮すると燃 ....
ところで
夕暮れはもう間近に迫り
みんな精一杯に迷っているので
その足元を照らす明かりも
その足で踏みしめているものも
記憶は近さも見せないくらいに
空で燻るものだから
こうやって今日も ....
 


海に近い砂の丘から
無数の骨が突き出している
かつてここで倒れた巨大な生き物の上に
浪に運ばれたものが積み重なり
石でできた枯れ木のような
蒼白い骨の森を造った
海からの風に ....
人は誰もが
{ルビ完=まった}きできそこないであり
どこへ行っても人の輪へ入れば

金曜の夜の飲み屋では
ぶーすか ぶーすか {ルビ愚痴=ぐち}っており

海の向こうでは今もなお
 ....
僕はきっと虫なのだと思うありふれた夜。

その理由はいくつかあるのだけど、つまりそれは虫であるはずもない僕の外見からは想像もつかない。たとえば横断歩道をわたろうとするとき、わき腹のあたりがむずむず ....
腕から生える腕
腕から生え他の腕に潜る腕
すべて腕
てのひらの無い腕
てのひらだらけの腕
今日の天気は腕ときどき腕
ところによりにわか腕
という天気図を指し示す腕
腕そば一丁、腕大 ....
十二番目で
いつも言葉を間違えてしまう君は
その次の交差点では
左折ばかりを繰り返している
東京
狭い夕暮れで
夢から覚めたばかりの抜け落ちた体を
ついでのような角度でドアの隙間に潜り込 ....
何を忘れたかったのだろう
街に一つしかない小さな駅で
男は窓の外に向かって手を振った
無人のホームでは鉢植えに植えられた
カモミールの花がゆれるばかり
やがて男を乗せた列車が発車すると
駅 ....
東京、きみは振り向いて
見過ごすことと忘れることに慣れず
クラップ、手を、たたいて
(光のように)


歩道橋、線になって逃げていく車の
ひとつひとつにああ、ぼくと同じひとが乗っていると ....
昼食を食べに近所のファミレスへ
夏の強い日差しの下
ふらふら自転車をこいでゆく

クーラーの効いたファミレスに入り
腰を落ち着けると
壁に取り付けられたテレビの中は
ニューヨーク・ヤンキ ....
{引用=               ―飛ぶ そらを
                びゅうびゅうと風の音を聴く}

ルルる
おお
手をひろげ
風を身いっぱいにうける、ルル
はてぞない世 ....
覚えていること
今日覚えていること

財布の整理をしたこと
アロエの葉っぱの伸びように驚いたこと
死ななかったこと
皿を割らなかったこと
急ぐことはないということ
いずれいろんなものが ....
飛行機の降下
街外れの丘の上で
シャボン玉を生産する子供の頭上
地面すれすれの疾走
弾けていく無数の音は
つかみ損ねるよりも速く
私たちの隙間に落下していく


間に合わないというこ ....
冷凍庫でカチンカチンに凍らせておいた契約書3枚、両手で握りつぶす。
パリンパリンと気持ちのいい音が薄暗い部屋に響いた。
「ふふふ」
ipodを準備して、チラシを見ながら新しい消費者金融に電話をか ....
岡部淳太郎さんの自由詩おすすめリスト(740)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
「_冷たい紅茶。_」- PULL.自由詩17*05-8-12
或る夏の散歩道- 成澤 和 ...自由詩405-8-7
観音像ノ声- 服部 剛自由詩5*05-8-5
ビスを締める。- 佐々宝砂自由詩11*05-8-2
クトゥルフ・フタグン- 佐々宝砂自由詩805-8-1
かなしい夏- 塔野夏子自由詩20*05-7-31
法学- 葉leaf自由詩19*05-7-28
喪失の、はるか前に- nm6自由詩405-7-28
その日から七月は- 霜天自由詩1805-7-26
金鳥(リプライズ)- nm6自由詩805-7-23
お母さんミサイル他、- 捨て彦自由詩1105-7-22
月へ昇る虎- 服部 剛自由詩8*05-7-21
ゴモラ(怪獣詩集)- 角田寿星自由詩1205-7-20
しろい_いきつぎ- 嘉村奈緒自由詩1605-7-20
すし職人- たもつ自由詩905-7-20
黄色い速度- 英水自由詩6*05-7-20
隣人計画_3- 英水自由詩2*05-7-20
水底の、走る船の- 霜天自由詩1205-7-19
調音- 木立 悟自由詩1105-7-19
深淵に響く足音- 服部 剛自由詩8*05-7-16
僕はきっと虫なのだと思うありふれた夜。- ベンジャ ...自由詩23*05-7-16
すべて腕- たもつ自由詩1905-7-14
トーキョータワー- 霜天自由詩4305-7-12
七人の男(手を振る男)- たもつ自由詩41*05-7-12
いつも流れてゆくように- nm6自由詩1805-7-12
ボールパークに夢を_〜海を渡った侍_松井秀喜に捧ぐ〜- 服部 剛自由詩6*05-7-9
_飛ぶ- 「ま」の ...自由詩13*05-7-9
祈り- 石川和広自由詩10*05-7-6
疾走- 霜天自由詩805-7-5
踊り子の前の約束- 木葉 揺自由詩5*05-7-4

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