マジで庭に
スミレが咲いて居た頃の
記憶が自由に蘇る
ラーと言う太陽神が
ピラミッドを連れて
でも先端部分だけは取れて居たので
先端部分は
スミレで間に合わせた
田圃に遺灰を撒いて
....
熊を躍らせると
一つだけ恣意的な物が
茂って来る
柱時計は赤が出て居て
ネジを巻かなければならない
踊り出した熊は
フライデーに仕留められた
恣意的な物は
奥歯だったのかもしれない
....
はる地球の回転が速まるせいか
わたしは立ちくらみして
光は速さをなくしたみたいになる
だからかはる 風が軽くなりすぎて
わたしの姿は光をうまく受けれなくなり
わたしの影はどこかへい ....
僕は村上春樹がよくわからない
本がたくさん売れて話題になっているようだが
僕は村上春樹がよくわからない
世界中で評価されてノーベル賞候補と言われているが
僕は村上春樹がよくわからない
新作を ....
生まれて初めての今にいる。だから覚束ない足取りで、未来を望んだり過去を思い出したりして、今ってものを理解しようとしている。
今、昔の出来事を夢で見たよ。今、明日のために早く眠るよ。今、歩きすぎて足が ....
インスタントラーメンと目玉焼きぐらいしかつくれなかったが
いつしか肉ジャガが美味しくつくれるようになってしまった
かぼちゃの煮物と筑前煮と筍の土佐煮にきんぴら
変化は世の常ではあるが妻と離別 ....
やけにすっきりとした空
悩みが消えたわけじゃない
私の目の前の
朝の空気が現実味を消して行く
なぜ生きる?
君が昨日
いたずらに問うた答えの
間違い探しをしたくなる
さあ、涅槃の慌ただしさよ
目を見はる
目を見合わす
慌てふためくひとびとよ
彼のひとが霊界に
想像していたより高い霊界に
目を見はる
目を見合わす
さあ ....
愛を囁くと梢が揺れた。
協奏楽の流れる部屋に人は無口で
病人の枕元に一輪の花をかざした。
今在る優しさに皆耳を澄ませた。
枯草の美に共感出来た時、私は和的な幸せを得た。
....
静かな朝六時東の空から
水平線から色づいていく
まばらな客乗せた一番列車
誰ひとりこの瞬間を
眺めようとしないで
この美しさも彼らにとっていつものことなのだろう
コ ....
爪先立ってみる
踵立ちはできないものと諦めた
不安定な気持ちがそうさせる
高みへと少しでも近づこうと
支えなんて欲しくない
なんにもいらない
でも少し
いつもと違う
視点が ....
自称詩人達にとって
目の上のタンコブと化した
丸刈りデブこと私は
自称詩人達の手によって
私の暗殺が企てられているとの情報を得た
暗殺の具体的な方法も分かっていて
横須賀線のホ ....
泣きたいほど優しいひとがいて
あるいは いま たったいま
しばらくこのままでいたい
神さまに祈る 明かすと
思春期も反抗期もなかった
そのせいか ふいによぎっても
いつも掴めずに未知の ....
こんぺいとうは
あまいけどとげとげしてる
さっちゃんは
やさしいけどとげとげしてる
しってるの
みんなをあまくきずつける
いいな
さっちゃんはいいな
どうして
みんなはちをな ....
ちいさなことがらを
責める気持ちになるのは
あなたが鬼だからですか……?
いいえ、ちがいます
あなたが素直過ぎるから
まっさらな気持ちでひらたく今をみたら
なにもかもがやさしくただそこにあ ....
海や半島が見える
町が載っている
へばりついている
むこうの山に雪の名残
肉体は懐かしい光と影
セピアをカラーに
女のうでが胸をおさえる
化粧けもない悲しみだ ....
虫に喰われた枯葉
一枚
ギザギザの
迷路
刻まれてる
右か左か
どちらが美味いか
どちらが軟らかいか
思案して迷走した結果でしょうか?
スズメかカラスか
外敵から
身 ....
凍てついた川面を蹴って舞い上がる
氷点下の風
丈高い建造物の隙間を吹き抜け
厳しく雪を吹き下ろしていた雲が
ため息ついて
気まぐれのように座を譲る
冬だけが見せる裸身の蒼穹 ....
Yという友達と会ったその日私は彼を待っていた
彼は 喫茶へ来た そして酒場へ向かった
そんなことを思い出す
彼の目を見つめていた私がそこにいた
私と過ごした色々なことを忘れていた彼 ....
愛が泥のようだ
見慣れた街が異国になって
まばたきをする
汚れつちまつた上着を羽織り
わたしは先天性ホームシック
幼い頃に盗まれた
大事なものを探すけれども
それ ....
赤茶けたカーテンを捲って覗く
窓のむこうの電柱
電球の切れかかった外灯が
ぱちぱちと
青白く点滅しているのを きみはぼんやりと眺めている
けれども そのように
いずれパチンと爆ぜて
途切 ....
私達はきょうも鳥の首を絞めて
お釈迦様を雑巾でぬぐっている
星は一面凍りついてしまって
月の香りがしないと鼻をすする
ころっと犬の彫刻が転がって
心臓をノミで打たれた感じ
....
電車を待っていたら
隣にいた男が急に話し出した
「あなたはこれからも
騙されたと思って
騙されてください
信じてくれていたなら
信じ続けてください」
「なっ、なんです ....
ふわふわ
漂い
ゆっくり落ちる
金の花びら
わたしは貴女を知らなかった
[磯の香 、 零れる光滴 、 白波の残響]
あの青い青い宇宙の大海原
貴女は幾人もの従者を連れ
喉を震わ ....
かなしいままで眠らなくてはならない夜には
ちいさく 云ってみる 「にんじんのシチュー」
内緒で想ってみる ママと にんじんのシチューを
同時に 二つをやってみる 『にんじんのシチュー』
そ ....
風には色がない
想いにはかたちがない
自身のすべてを解ってもいないくせに
何かをひとに伝えようとこころみるも
手応えひとつ得られず
脱け殻となって
風化する前にもうちょっと
生き ....
何年か前
私の周囲で立て続けに
24人が亡くなった
ヒ素中毒や
タリウム中毒、漂白剤注射
死因はそれぞれ違う
ただ、みんな
私の愛しい人だった!
私は私と私の中にいる
私 ....
小学生のヌードを見たと言うので
私の後頭部を容赦なく
大きな手が襲い
私は砂糖塗れとなって
痛打された後頭部は
物理的に正しく
私の顔面を私の前の
机の上に打ち付けられるように
導き
....
最期のタバコ屋で最期の女に出会い
最期の言葉を交わして
いっしょに暮らそうかとも想う
いつも最期に出会いたくないので
のらりくらりいきている
挑戦状のないリングで闘争心のない犬と成り ....
わたしが眠れないとき
眠れないことを
わたしは
よく噛んでいる
わたしが眠れないとき
曲がった中指の先の届く距離に
耳の史蹟を
置く
わたしが眠れないとき
花花が群青色の香り ....
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