ご馳走になった
そらまめとエビスビールを思い出し
テトラパックのそらまめと
エビスのロング缶を
セブンイレブンで買って来て
ホタルしながら
ひとり送り盆
わたしも ....
星になりたい
うつくしき者たちの裏側に
みにくき私のような者たちが存在する
みにくき私は「うつくしいもの」を渇望する
池に写るみにくき己の姿を見つめ
ただ「うつくし ....
ポーチュラカって なんだか いいよね
ポーレシカポーレ みたいで さあ
ポーチュラカって 日照りに強い花だよね
ポーレシカポーレ は ロシアだけどさ
沖縄って なんだか いいよね ....
零れる光の碧(みどり)の中を
お散歩するわたしは
待っていない
もう、
不安や警戒とは
距離を置いたのだ
「森林浴の効能」なんて詩
書いたっけ
....
バカラのグラスに私が沈んだ
この夜
この場所で
眠ろうと試みているのは
この俺によく似た
なにかであり
見たところ
そいつは
試みに
成功していない
外は小雨が降っていて ....
ぼくはサイゴンの中央広場で公開処刑を視た
ベルリンの壁が崩壊する前の年にポーランドを訪れ
クラクフからトラバントのタクシーで3時間余り掛かる
アウシュビッツ=ビルケナウ絶滅収容所にも赴いた
....
そんなもの
いつの間に出来たのかな
自爆放置は
相手への敬意
そんな
あたり前の距離感でなく
いつの間に
きずな
うまれていたのだろう
自爆は当たり前に
しらん ....
オレンジを切る
六等分に切る
大きいのと小さいのができてしまって
やっぱりさ
みんなおんなじってむずかしいね
大きいのをあなたに
そうおもってよくみると
オレンジのかたちが
ま ....
背中掻いてくれる?
違うな、もっと右だな
もうちょい上
違う、違う、行き過ぎ
下、下
あー、やっぱ左だ、左
ん?大分外れたぞ
もうちょい上
違うな、もっと右だ
上、上
違う!左!
....
先はまだ見えないけど
見えるから進むのは
見返りを求めるだけで
省みることもなく
見えない道を進むのは
見返すためなのだ
価値観
こわいのは
いくつもの
きめられた
価値観に、
適応しろ!
と、迫られる時間
自己の成立不全
顔が
決められなくなる
いくつもの違う視線から
....
生きるが嫌になった時
読んでともらった本がある
古い栞がはさんであって
わたしに宛ててと書いてある
最後のページをみてみると
古書店の判が押してあり
初版の時代にふと気がつけば
わた ....
昨日買った文庫本
電車内で 読んでたら
意外なくらい するすると進む目。
逸るのではなく ただするすると。
奇妙な感じ。
そうだ!
デジャヴだ!
前にも読んだ。
ひとから借りて。
....
プチトマトの実がついたと
子供のようにはしゃぐ君の瞳は
まだ昨夜の喧嘩のことを
忘れていないよと言っている
後ろからのぞき込む
バツの悪い僕の視線は
幼いトマトと君の横顔の間を
....
死ぬまで潜伏期間
人は誰しもイメージできないものにはなれない
イメージは壁の向こう側にある
まずは壁の向こうにあるイメージを
壁によじ登って見ることからはじめなければならない
壁を登るには成長する必要が ....
小学校から、
モンシロチョウの観察をするので
イチゴパック2つ
持ってきてくださいと
お手紙が来た
イチゴを頻繁に買う地域なのか
百均で飼育ケースを買った方が安くな ....
熱唱したいタイミングで店員が入ってきた
ひとりにひとつ星があれば
遠慮なく願い事ができる
かなわなかったと怒ることができる
なまえをかこう
しるしをつけよう
星には手が届かないから
だから
私は木がすきなんだ
空 ....
ひとはね
かんたんにじさつできないこころとからだをもって
うまれてきているもんなんだよ
いませんろにとびこもうとするきみ
いまだんがいのしたのうみにおちようとするきみ
いまこうそうびるか ....
深夜の競馬番組
通を気取る三流芸人が
したり顔して言いやがった
最終レースにはね、美学があるんですよ
この野郎
寝言ほざいてるヒマがあるのだったら
芸でも磨け
か ....
例えば、東京にて生まれ故郷のお土産が売られてて懐かしく感じ、
同時に、その売れ行きが芳しくない様子を見て少し淋しさを感じ、
同時に、思い出を他人に侵害され過ぎていないことに対する安堵を感じ、
同 ....
遠近感を失くした心に
圧し掛かるコンクリート色の空
それは浮力を相殺し
ひと気のない公園の片隅に
鳩のよう
視線は堕ちて行く
否定も肯定もしない
午後の息苦しさは
酸欠した金魚のよ ....
途中でがくっと 疲れてしまって
席を離れたくなった
人の言葉が耳に入ってこない
自分だけが取り残されている感覚
懐かしい夢を見て 少しの間浸って
また忘れていく
何をやって ....
田んぼ
乾いた田んぼに水が入って
追いつけないままに去っていった
春の詩をようやく諦める
花菖蒲は元気に咲いている
紫陽花もゆっくり色づいてゆく
発芽した朝顔は満員電車みたい ....
微笑みを浮かべてあなたに舟をあげましょう
この手で捏ねた泥舟に夢を乗せて行く人よ
哀しみも憎しみもあなたには必要がないのでしょう
それならどうか私に見せてください
愛しさと幸せの中で泳 ....
言葉がなくても
生きていける
もっと大切な
ものがある
それが何かは
知らないけれど
言葉だけでは
生きていけない
温もりは
肌で受け取る
も ....
男の妖精もいるのか
誰もいない部屋に「いるのはわかってんぞ!」
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