飛び乗って
腹を蹴飛ばして
猛スピードで駆けて行く
風よりも速く
目にも見えぬ
勢いをつけて
駆け抜ける
翼はためかせ
嘶いて
暴れ馬よ
迸るエネルギーを
抑えることなく
舞い ....
自分に一体何が出来ると云うのだろう?
夏の青空、積乱雲を見上げて思う。
自分に一体何が出来ると云うのだろう?
真夏日の熱風に晒されて思う。
出来ることと言えば、そうね ....
風の吹く丘に立ち
君の帰りを待つ
腰の抜けた生活は辞めて
君のがっしりしたお尻に縋り付いてゆこうとおもう
触ると怒られるが大好きなヒップだし
もう怒った顔が可愛い歳でもないが
それ ....
ジムで軽く汗を流した後でも
僕は特別な人にはならない
僕の専門はロックだが
知性に裏打ちされた感性で生きてゆきたいと
思っている
ジョーきみに言いたいんだ
書を捨てて街に出よう
....
待ち遠しい
白ソックスの
四足歩行で
夏まで
渡れ
日々の汚れが
レールを漱ぎ
雨降る
早く
雨降れ
もういっそ
止まずに
線路を洗う
土砂降りの ....
マグカップに世界の全てを注ぎ込み
飲み干してみる
月も星も太陽も
銀河の全てを胃袋に流し込む
人類の紛争も文化も経済も
文明全てを胃袋に流し込む
天地創造の後の全て ....
路上生活者のように毎日が過ぎてゆく
ランボーのように地獄の季節も創出できず
安吾のようにデカダンに遊ぶ余裕も無く
冷たい缶ビールで無聊を凌ぐ
僕の故郷であるペンギン村では
あられちゃんが ....
外は今日も猛暑だそうだ
私はエアコンの利いた部屋でくつろいでいる
バナナとキューイフルーツを食べながら新聞に目を通し
アイスコーヒーを飲んでいる
身も心も健やかだ
何の問 ....
ない、ということを理解するのに
今までかかった
それを伝えられるようになるのに
あとどれだけかかるだろう
こんなにも満ちあふれているのに
本当はなんにもない
....
黄昏に染まった町を背にして
こっそりタバコ吸った 紫煙 ユラユラ×2
あのころの僕は いらん子って呼ばれて
遠くの 煌めく物ばかりを見ていた
オレンジ色の草に寝っ転がって 縋りの猫とた ....
夢は白黒で見なければならないのに
最近はカラーばっかりだ
世に溢れる色彩に
寝ているときにまで縛られているのだ
液晶だとかデジタルだとかスマホだとか
ぼくらはあいつらに溜 ....
僕は夏に恋した そして君に出会った 波寄せる海岸で
たかなる胸 夏恋しい 海恋しい 君恋しい
生まれて初めての海 まるで初恋のよう
僕の心 ....
コンビニのドアが開き
ひらひら舞い出たモンシロチョウ
誰も見てはいない
光は雨みたいに激しく額を打ち鳴らし
影はつま先から滾々と湧き出している
こんな日だ
わけもなく後ろから刺され ....
地上に張り巡らされている
電線は電気蜘蛛の糸で
地球はからめ取られている
電気蜘蛛に支配されているのに
人は電気を支配していると思っている
誰も発電所にいる蜘蛛を
退治できないのに
内なる魂に呼応する音楽はどこへ行った。
夜の帳のその奥に私は何を見た。
全ては私の表面をなぞってゆくのみ。
情熱の欠乏に微々たる感性が泣いている。
瞳は轟炎の中の親子をただ見 ....
線香花火の火花を
ぼんやりと見ていたら
心のなかに響く声
遠い夏へ誘う
眩しい陽射し 虫取り網
三つ編みの君の
麦わら帽子 飛んでゆくよ
そっと風に乗って
何処までも
二人で ....
あなたのことが好き
私がまだ知らないこと
謎めいた部分が光っている
寄り添い歩けば
街は二人だけのもの
お互いの好きな気持ち
全身で知っている
だから不安などない
アイラブ ....
わたしが私であるために
もう過ぎた時に置いてきた
何かがむせび泣いている
きっとそれは いつかの私
もう忘れてしまった
無邪気な笑顔
どれだけ涙をこぼしても
....
フィボナッチ数という概念以前に
自然は数理をすべて把握していた
僕の心の中で君との関係性の黄金比は
生物学的に柔らかく深くとても妖しく
揺れ続けているがそれでも
日常の僕はいつも不安 ....
青々と ふきぬくる風の まっすぐさ
この町の朝は静かだ
平和に時が流れて行く
幸せも不幸せも包み込み
一日が始まる
貴重な時間に流されながら
物思いにふける
心は幾分穏やか
私を脅かす影はない
....
梅雨空雲間がふと切れて
星が見えると君は云う
私の空には星二つ
心で見ている星二つ
優しい雨音 きつい音
その日の気分 自分次第
雨にも空にも罪はなく
風にも町にも罪はない
優 ....
私の世界に色が付く
海の黒 空の赤 空気の朱
山の白 風の紫 街の黄
みんな変な色
異端な色に染まってしまった
太陽は凍り付き 月は溶ける
私の世界が変な色に染ま ....
トッポギ
(突然六本木に行くこと。)
韓国のお餅ではない。
うっちゃり
(うっかりぽっちゃりしてしまうこと。)
相撲の決まり手ではない。
ネット用語はどんどん進化しているよ ....
暮らす
暮らせば
暮らすほど
我が暮らし
ラクになる
月給十数万で
ワイン飲む
歳をとれば
余計なカドが
とれてくる
誰もが少し
ラクになる
たとえ
苦虫をか ....
十八歳はまだ子供だが
大人が思っているよりは遥かに大人だ
たぶん
若者が政治に関心を持つのは良いことだろう
だが若者を自分の陣営に引き込むための諸々の画策は
わずかばかりの党員予備軍を生 ....
チッチッ チッチッ チッチッ
チッチッ チッチッ チッチッ
時計の音が響く 真夜中の部屋
暗闇に大きな白い花が咲いた
花の香りに誘われ
私は幻を見た 私の最期である
....
雨がふるふる、雨が降る。
サラサラ、さらさら降り注ぐ。
群生する花々も濡れている。
窓ガラスも、カウンターのグラスも濡れている。
そんな日のウイスキーはオーバンで。
....
ずっと自分が嫌だった
だけど嫌な自分と一緒に
今もこうして生き延びている
嫌な社会と向き合って
嫌な自分に向き合って
生きて来た理由を考える
いつか良くなると
信じていたからでは ....
あの頃は
時間だけがあって
財布は空っぽだった
アルバイトで貯めた金をはたいて
上野駅で夜間急行に乗った
ありったけの荷物を載せて
みんな北へ帰るらしい
座席が無くて
ウロウロ ....
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