なにもかも捨てなければ眠ることはできなかった
今日ひろいあつめた荷物をまるで投げ捨てるようにうば
われていつまでもあきらめきれずに夢の入口に立ちつく
す日は朝まで眠れない
それはなぜか、老いる ....
群青色の空へ硝子の舟を漕ぎ出そう
月と星の明かりだけを頼りにして

あなたを探しに

月に精一杯背を伸ばして
手を合わせ
祈る

あなたに会うために
私は受胎したままの病
この、病を温めてやれるだけの優しさが私にはない
私にあるのは、病を怖がらせる言葉ばかり
私が病となってこの都市を覆う光景が
もう間近まで迫っている
私は一つの病の比喩と ....
  しんしんと
  雪のように眠っている
  君の
  シャツの
  胸のあたりに光がにじみ



  そこだけが
  かわいた月面になる
  白、
  黄、
  水色 ....
 

実のない貝殻、海の底

光の網が波に揺られていったりきたり

からめとられるものはなく

魚は魚に挑んで泳ぐ


光る貝殻、これは私の耳

まるい硝子のうすみどり、これ ....
過ぎていく時間を 小さな手で ギュッと握れる分だけ そばに置く
小さく握りしめられて きゅっと固まった綿あめのような そんな時間を
ぽこぽこと積み上げて。

ほのかに甘いにおいのする 綿あめを ....
たどり着くわけでもなく

元通りになるわけでもなく

何かを羨むわけでも

悲しむわけでもなく




どこを探してみたところで

これ以上があるはずもない

 ....
両の手首に 縄飾り

貴方が結わいた猿轡

今宵限りのデスタンス

眼を閉じ 気配で悶えませう




ハナビラヒラヒラ

ヒダトレフリルン


甘美な温度 ....
夜、すべての列車が
運行を終えたころ
駅にしんしんと
ネジが降り始める
駅舎の出入口や
線路に積もったネジを
当直の駅員がネジかきをする
やがてネジは止み
夜明けにはすべて溶けて
 ....
熱の少ない太陽が顔を照らし
濃い色をした海が
波の音もせずにサヨリの群れを映す
バケツに汲んだ海に
人差指を入れて吸いあげて
塩の味を確かめるのが好きだった
いつもより濃い人差指が
 ....
  ゆうがたという言葉が
  雨をよけて
  まもなく
  やってくるので
  部屋の掃除をしています
今日2011年10月22日、
夕べ5時20分なのに暗い

冬至までふた月もあるのに
隣りの雨戸が静かに引かれた
5時過ぎれば明かりを点けて
籠って私的な時間となるのだろう

うちに何と ....
巷の秋に目を見開いた空は
もうさよならする太陽が帰って行くことも知らず
振り返った瞬間 涙をこぼす

秋雨よ
わたしを揺らしていて
秋雨よ
倒れ伏すわたしを打ちつけていて

伸び ....
白い菜園に 実を結んだ言葉
それを摘み取る 冷たい指先
醜いものは はじいて
麗しいものを つまんで

己が息に触れて 眼鏡は曇る
籠に集めた実りを 俎板に揃える

食卓に並ぶ 自家製 ....
生きることが
苦しくなくなったのは
考えるべき事が
減ったから
感じる事が
減ったから

妄想の世界は
実現しない、と
遂に認めてしまったよ

こうしてここに  ....
赤い朝顔の種をまいた
心からその色に憧れて
でもそれは涙ぐんだ白い朝の顔

からたちの木をみつけて
白秋とともに歌った
芋虫とも戦った
でもそれは金柑の樹

根っこから変な葉っぱが
 ....
 疲れた心がパラシュートを広げて
 真夜中のコーヒーに着水した

 生クリームの小島に横たわる天使が
 ハスキーな声で 慰めの歌をささやいている
 その羽を ゆっくりと打ち振りながら

 ....
夕暮れの海
東はステンレスのように冷ややかな薄いブルー
西は白熱した銅線のようなオレンジ
お前は美しい
限りない数の表情を持ち
いつもどこかを目指している
お前は優しい
あるゆる色を映す ....
ゆうちゃんは無口な転校生だった

四年生の春に
ぼくのクラスにやってきた
ゆうちゃんと、ぼくは
なぜか気があって放課後はいつも一緒にあそんだ

がっこうは友だちできへんからきらいや。
 ....
やさしい光の数々は レントの風に乗って
流れていきます
どこへ向かうのか 知ることはできないけれど
きっと幸福があると推測するので
ぼくはこの身を任せて 光と一緒に
流れていこうと ....
哀愁のコートを纏い

感傷の中を走り抜けて

憂鬱の煙を吸い

恍惚のため息を吐き


嘲りのヒールを鳴らすと

マゾヒックな水溜りが弾けた




煩わし ....
表と裏から
挟み込んで サンドイッチ
そんなゲームが 有ったような

手つなぎ鬼は
一人じゃあ 出来ないの

缶蹴りの 準備くらいなら
あの 自動販売機の前で

カランと音させてか ....
気が付けばまたルーターの点滅を凝視している


人の意見を覆す度量がないばかりに口癖が「確かに」


言うほど気にしてないことを人に言われてがっつり凹む


どうしても言いたいほどの ....
例えるならば、高いところにたまった塵

例えさせて頂けるのであれば、
新しいのを買った途端に出てくるそれ

のような
 
見つけられた途端に、疎まれるような
見つかりさえしなけりゃ、ど ....
 

ふるふるあめふる火花ふる

鉄の炉端の熔接の

ばちばち火花のあめふるを

がらすの傘さし散歩する


ねこはあめふりいやがって

わたしの肩からはなれない


 ....
 ――けたたましいアラームの音にハッとする。

 夢の進行状況に関わらず、真っ先に覚醒するのはいつでも聴覚であるらしい。そもそも夢というやつに音は実在しているのだろうかと、ふと思う。聞いたという ....
例えば今 深い海の底で
目覚めたなら そこに 何が見える?
何も動くものはない ただ君だけを除いて

例えば今 霧が晴れたとして
目覚めたなら そこに 何が見える?
誰も気づくものはない  ....
薄い春を透かして
透明な雲雀は歌い
浅い海では大蛤が
長い舌を伸ばして
むせ返る蜃気楼を
吐きだしている

遠い空では
砕かれた者たちが
陽射しを照り返し
鋭く突き刺そうとする
隣の彼岸花は赤く連なる
都市伝説の田圃道

学生が歩いていたら
宗教的オバサンにさらわれて
洗脳 されちゃうんだ って

興味本位の友人の背後で枯れた蓮が揺れていた
かきのきをみて
かきのきだとおもってる

ひとをみて
ひとだとおもってる

かきのきからみたら
ひとはひと

ひとからみたら
かきのきはかきのき

なまえもなく
 ....
灰泥軽茶さんのおすすめリスト(1083)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
夢の入口_2011- たま自由詩24*11-10-28
群青色- banana juic ...自由詩211-10-28
治療所群島- ballad自由詩411-10-28
胸に月- 草野春心自由詩6*11-10-27
温かな海- mortalis自由詩311-10-27
時がふる- やーぶら ...自由詩611-10-27
夢の跡- faik自由詩2*11-10-26
一夜ゴト- faik自由詩2*11-10-26
ネジ夜- たもつ自由詩711-10-25
サヨリ美人- 長押 新自由詩3*11-10-24
ゆうがた- 草野春心自由詩7*11-10-24
まだ十月なのに五時半なのに- 木原東子自由詩7*11-10-22
秋雨- アヤメ自由詩311-10-21
菜園- さすらい ...自由詩6*11-10-21
位置- faik自由詩1*11-10-20
まちがいだらけだ- 木原東子自由詩6*11-10-20
パラシュート- さすらい ...自由詩3*11-10-19
海へ- さすらい ...自由詩4*11-10-18
陽だまり_2011- たま自由詩37*11-10-18
きみの名は- 橘あまね自由詩2111-10-18
道化- faik自由詩7*11-10-18
孤独なサンドイッチ- 藤鈴呼自由詩7+*11-10-17
「遂には雨まで降り出したわけで」自由律十伍篇- faik短歌6*11-10-17
茫洋、茫洋- faik自由詩1*11-10-16
あめふり火ふり- mortalis自由詩511-10-15
革命前夜- faik散文(批評 ...3*11-10-15
例えば今- さすらい ...自由詩6*11-10-15
祝祭- まんぼう ...自由詩311-10-15
通り道- 照留セレ ...自由詩1*11-10-14
柿の木- 小川 葉自由詩311-10-14

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