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口に出した言葉が
石英のように凝って、
カチリと落ちたら
いいだろう!?
ぼくはお喋りに夢中になって、
なにがなんだかわからなくなって、 ....
光は緑に柔らかく
街道には
緑風が吹いている
五月の光は風なのか?
さくら散る幻の芥
街道には
柑橘系の白い香り
この国は違えたのか?
光は緑に ....
孤独はある種の病である
別にうつりはしない
うつりはしないが
放置すれば進む
悪くすると死に至る
どんな病でも同じであるが
早めの処置が
肝要 ....
此処が不幸の奈落であるのなら刃向かう事も出来るでしょうに
其処が絶望の奈落であるのなら違ってしまう事も出来るでしょうに
それは大層甘美な響きに聞こえるでしょうに
貴方は誰かの気まぐれな優しさ ....
誰も死んだりしないように
狭い部屋のベッドの上でうずくまって願う
煙草の煙が太陽の光をまっすぐな筋に変えて
僕の心に突き刺さっている
誰も死んだりしないように
うずくまって願う
自分を ....
しわひとつないテーブルクロスに、鮮やかな花々。
ポーカーフェイスの給仕に椅子を勧められ、席に着く。
差し出されたメニューは白紙で、けれど彼は静かに問うのだ。
「ご注文はお決まりですか?」
....
寝ている隙にブーツの中のにおいを嗅いだ
気が遠くなるという言葉の意味を知った
君を好きな気持ちに変わりは無い
寝ている隙に鼻毛を抜いてみた
殺すぞゴラァと胸ぐらをつかまれた
君を好きな気 ....
黒潮の呻き声の中に
僅かな光を探し求めて
何時間も何時間も
その有機的な水を
掬ってはこぼし掬ってはこぼす
両手が潮負けして赤くなるまで
強く照りつける太陽に
涙が頬に張り付いて塩に ....
今夜は少し暖かい。
だから、君を迎えに行くよ。
夜の闇に包まれれば、僕らの手も見えないさ。
だから手を繋ごう。
一緒に帰ろう。
生まれ変わったら、
猫になりたい。
生まれ変わったら、
あの人の兄弟になりたい。
あの人と、猫として、穏やかに暮らしたい。
今は会えないけど、その日まで、さようなら。
横たわった夢を見据えている。
掴み損ねた明澄な明日を脳裏に描き、代わりなんてないと何度も願掛け
ひたひたと笑う。
思い通りに動かない駒を見るのはまっぴらだった。
胃が軋むのは毎度の事で気に ....
君が瞳を風に掠めて
雲が霞むを眺めるように
景色は目まぐるしく移りゆく
雨しとしとと降りゆく 風雪は渡る
この国の悲しみだから
見開けよ 出会うまで
瞼を閉じて瞳を厭わずに
....
忙しそうに歩いてる人は、忙しいんだろうね。
カメラをいろんなとこに向けてる人がいた。楽しいんだろうな。
デート中の恋人たちは、終始笑顔だった。嬉しいんだろうな。
誰もいないとこで音楽 ....
おばあちゃんは83回目の誕生日だった
小さくて肩がしぼんでみえた
年の数だけ抱きしめたなら
笑って消え去りそうだった
琥珀みたいにさらさらと
83分の ....
布の上の鉛の絵
波に途切れ 文字になる
唱いかけ
波間の火を見
唱いだす
歯車の音がしている
陽の芯からの風にまぎれ
さらに さらに遠去かる
刺さることのな ....
おかず一品足りないと
不機嫌そうな顔をするあなた
でもね、わたしだって何かと忙しいし
お給料日だってずっと先
あなたに足らないのはおかずじゃなくて
もうちょっとの頑張りなのかな
好きな ....
それから僕は、冷たい生き物に触れるために
僅かな夜を過ごす
山間の人々は自分達の歌を愛している
その歌を聞きながら一枚の毛布に包まって
パンを小さく千切って食べる
滲む群青に少しずつ泣きなが ....
昼夜を問わず、働いているあたしたちは
お天道様と一緒に
寝起きしているおさるさんより
少しだけ不幸せなのかな
凍えるような寒さが緩み
やっとぽかぽかしてきたら
今度は花粉症が猛威を ....
知ることは幸福でないと想っていた若き頃
持つこともさほど意味がないこととわかっていた
人に命ずるより
動かされるほうが楽しいとも
宮殿に住むよりも
羊飼いのほうが楽しい
愛すべき住む場 ....
ぼくが、
ぼくだけが
知らずにいるこころは
どこにありますか
どんなふうに
転がっていますか
ぼくが
たずねることで
だれかを
知らずに傷つけるとしても
汚 ....
2001 10/23 04:53:18
それでも時々悩みこんで
有りもしない希望にすがってる
ぼくの知らない所なら
目に触れることも面倒くさい
震えるブルーの巣
ボランティアの ....
あの唇に触れたい
と思う
真昼の摂氏8度
あの手に触れたい
と思う
真昼の月をなぞる指先
その歌声があんまり甘く優しいから
自惚れてしまいそうになる
わたしのために歌っ ....
立春を過ぎて
この冬一番の冷え込みが続く
ピンと張った透明な空気に
色づいていくのは期待感かな
早くこの冬を綻ばせて
もこもこに着込んだ重いコートにも押しつぶされそう
あ〜あ、今日 ....
海面を
半音ずつ上下させ
間隔を
少しずつ狭めていくと
音もなく
止まったように
張り詰めた海面は膜を張り
そのずっと深くに沈んだわたしを
柔らかく包み
すくい上げる
....
整頓する
時には
捨てながら
ヒトの心には
そんな作業が
必要なんだ
散らかったままじゃ
前には進めない
いつからかな
あなたを見ていたことさえそろそろ忘れそう
だけど忘れない
誤魔化して曖昧であやふやにして
だけど自分はあくまでも自分
消えないのに
忘れそう
うそ
....
何も見たくないから
瞳をとじて
何も聞きたくないから
耳をふさいで
何もしたくないから
僕は僕を殺めるのです
ぷっ
どんな可愛らしさなんですか
きみは
それにきみも
みんな可愛くて切ない
情熱を
どこに置いてきたのだろうわたしは
心の美しさや強さを推し量ろうとするしか
トリュフだな ....
朝ごはんの支度のあいだも
ゆっくりお茶を飲んでいるときも
外がなんだか騒がしくて
庭に出てみると
黄色い風船がひとつ
軒先にひっかかって揺れていた
物置小屋からはしごを出して
なんと ....
ころがる
しずかな すいへいせんの上
あさ
お茶をわかしながら
てのひらで
背骨をなぞった
恐竜のように
そらへとつづく梯子の ように
あなたが
つづいている ....
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