我らはすべて
この星で産まれ
この星で生き
この星で死す
この世界の礎であり
この世界の「今」を担うモノである
何を恐れる事があろう
何に脅え ....
地面に
へたり込んで空を見る
空は
少しだけ遠く
夕焼け雲を連れてくる
犬の目線
猫の目線
カエルの目線
車の目線
テニスコートの
そばの車道で
ぼんやり
身体を投げ出 ....
町の夕方がきらきらしていた
台風一過のレモンの色で
ほどけた空が明るくなっていた
それを美しいと思えることが
いついかなるときもそうあれるように
三百万年まえも
三 ....
………
…ねぇ
ん…?
あの人なんて名前だっけ
ほら…大統領の……
オバマ?
違う
………
プー…
プーチン?
それだ!
プーチンはもう大統領じゃ ....
スライドする
夜の窓辺
あかい灯が
高速に乗って流れていく
ひかりの背に乗った
過去と未来
一秒先の遠い未来より
今があることが
今であることが
こんなにもあたた ....
冨のある 海が運んで来てくれた
柔らかく 温もりのある
大きな桃を大事に育ててる
いつか、新たな芽生えがある事を信じて
私の勤めているキャバクラ店は明日おでんデーらしい
ボーイの寺田君と内緒でつきあってるレナさんが
おでん作んのダルイ、と
セッターの煙と一緒にはきだした瞬間
明日の昼に私服にノーメイクで ....
君が一瞬見せた
微笑みの意味を
10年経った今
どうしても確かめたくて
君の去った
集合住宅をたずねる
あのとき
君の静かな
やさしさに
気づくことが出来たなら・・・
あの ....
女のひとは一人でなんでもできる
映画館に一人で行くし買い物もする
ウインドーショッピングをして
自分に合わないか合うかを
何時間でも一人で懸命に考える
大好きなバンドのライブに行って ....
きょう
夕やけを見ていたら 空が
あかい舌をだした
飛行機にのって
船にのって
汽車にのって
ここまで来たんだよ と彼女はいった
空と海と陸地と
そんなにいろんな乗り物 ....
天気予報士が指す先には
日本列島を襲う巨大台風
もう逆立っている
小鳥も
川面も
街ゆく傘も
黒い木立がワッサワッサと到来を告げる
僕らは
ドアをあけて
広場に飛び ....
眠っていると
乗っているのです
おっきなりんごは
熟した匂いを漂わせ
静かに
ずっしりと
お腹の上にいるのです
あなたは
夢の中では私にたべられ
起きている間は
何とも静か ....
振り向いたっていいじゃん
だって後ろに目ないもん
泣いたっていいじゃん
だって誰も見てないもん
つまずいたっていいじゃん
だって僕がフォローするもん
キスしたっていいじゃ ....
末期だ
既に末期だ
寝ても覚めても
末期だ
色々と末期だ
蓋を開けよう
四六時中の痛痒
光に拒絶反応が出て
頭部は痺れ
痛みが鈍く蜷局を巻いていた
末期だ
色々と ....
それは鳥 鳥 鳥 鳥 鳥じゃない
そんな広さが あったら海だと いいのにな
人もよう 走り去って ゆくの虹
想い出の もれ ....
{引用=私達はそれぞれの製造番号を握り
はじかれる弾のように一列に並び
火力と素材を試されるべく
黒塗りの砲台へと歩一歩
天国と地獄は人間そのもの
私達は高層の屋上から
空が燃えるのを眺め ....
ジェット機を出してくれ
ソコトラ島から恐山を経由してジュノーに向かうんだ
そしたらジェットはあんたの好きにしな
神様、僕はいつのまにか成功していたよ
だって命は赤々と燃え
風にそよぐ ....
9月6日と、今日が
僕の誕生日です
誕生日なんて
年に一度あれば充分だけれど
ふえたら、ふえたで
うれしいものですね
あんたさぁ
いっつも いっつも
死にたい、死にたい っ ....
わたしは生きています。
わ き ます。
た て ます。
生き ます。
は て ます。
しは き ます。
し す。
あなたから ....
ぼくは腹を立てない
それはじぶんだからだ
じぶんを比喩して
それは目のまえにあるだけだからだ
ぼくを見つめた誰かの
その追憶をぼくは辿る
どこか遠くで
....
寒い夏の朝
早朝
きみが帰ってゆく
言い残したことば
さりげない仕草
ぼくは
部屋の片隅で
膝を抱えている
きみがいた日々は
あまりに濃密で
この
薄い空気に ....
金と銀あるいは薄黄
昨日までは
なかった香りが空気にとけてる
何がとかれ
何がゆるされ
何が満ちて
金色の粒今日咲き始めた
一木の
日当たりの側か
天辺か
どこかで少しだけ ....
大きな空だね
しょっぱい風だね
あの夏から
本当のことには気づいていたのに
雨の夜道はスキップで
始発列車は居眠りで
何をさがしてこの岬
灰青色の空模様
黙って映す海の色
....
あなたの
果てのない恐怖と感謝がいりまじって
心臓がいきむ
マーブルな固形炭水化物をかじっている
泥の中や渋谷の109前で
白目をむいている健常者たち
瞳孔の開いたパリサイ人やマン ....
なあ、はじめ。
知ってるか。
お前がずいぶん毛嫌いしている、チンピラの田口は
将来お前なんかより良い父親になるんだ
それはもう驚くほど家族思いの良い父親だ
だが相変わらずお前は彼と ....
空を見る人に詩はいらない
ほんとうに
空を見る人には
月日星の巡りや
吹く風のわけを思う人には
咲く花を知っている人も
詩を欲しがらない
花が咲くということの意味を
ほ ....
ぼくは 生きています
なんとなく 生きています
いいえ ほんとは
生きたいと思って 生きています
ぼくはときどき 詩を書いています
詩のようなもの と言ったほうがいいかもしれません
....
雨 降り始めの音 聞き洩らさず
寝室で眠っている犀を起こさぬように
音楽がそう聴こえたら大人だろ
夜の散歩中に迷い込んだ名も知らない小さな神社は
まちあかりも遮ってしまう茂みに覆われている
自他共に認めるリアリストのわたしでも
物の怪の姿を探してしまいそうになり
風で葉がこすれるか ....
空は夜空ではない
星でもない
宇宙そのものだ
宇宙そのものから
虫の音が
降るように聴こえている
哀しみ
孤独
裏切り
不実
それらは
....
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