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夕焼け色の空を見て
君は癒されるでしょうか
あの日、
海で見た
あの空のように
終わり行く一日を
溶かすように
僕らは終わったのでした

愛しています
と呟くたびに
コップの中の ....
桜に混じって散り始めた朝も
川面を滑る鴨たちの口ばしも
濁さないほどそっと静かに
重ねた手のひらからさらさらと
留まることなくこぼれて落ちる


喉元がとくとくと同じリズムを刻む
指の ....
ママがホントは嘘つきだって
僕に教えてくれたのはデイジー。
白いスカートが似合う女の子。

パパがホントは嘘つきだって
僕に教えてくれたはデイジー。
真っ赤な頬した女の子。

デイジー ....
 耳を
 澄ませば
 夏草の受け止める
 雨音
 さふぁり


 金魚のひれ
 ひらひらと
 漂い
 脱俗を
 せまる


 食うのみに生きたが
 戦後と
 あなたは言 ....
(春)

伝線したストッキング、国語辞書、スケッチブック、埃、先のまるまった鉛筆、花柄の布団カバー、キオスク、アルミフォイル、たまごサンド、青い軽自動車、浴室のタイル、制服、文房具屋、バス停、スー ....
 {引用=
 実在しない恋人に捧ぐ。



公衆便所で 首を吊る姫君
顔色ならば じゅうぶんに、わるい

たとえば 美しい女でなくても 踊れる舞台は あった。

たとえば、「もう ....
顔を上げたらそこにいて
手を伸ばしたら触れることが出来て
正しいことをしたときには
えらいねと言ってほしかったのです
Oh,今宵 金星の真下に三日月が!

何と申しましょう
トルコの国旗を縦にして いえいえ
モーリタニアの国旗を藍で染めたよう
ちょっとした回教徒気分にございます
その贅沢な、可憐な様をどう ....
大切に育てたモノは
誰にも見せられない
丁重に外を睨め上げて
時折祈るのは空が落ちること

暗く湿った風を蔑んで
耳に残るは静かな破裂

命は吐き気がするほど柔らかく
言葉は寒気がす ....
青空模様のタイルに覆われたような
ガラス天蓋のあるコンコースを歩く
ひとけのすくない午後の駅には
のどかな旅愁が満ちている
上空は強い風が吹いているのだろう
立ち止まった路のうえを
雲が落 ....
{引用=

大さわぎでなく
ゆっくりと歩む
足の裏に感じる砂の感触を確かめ
けして温かくないけれども
柔らかく反発してくるようなそれを
一足一足 注意深く進まなければ、
見逃してしまう ....
もう壊れてしまったから
捨ててしまうのですか?
ぼくの紡いだ時間の縦糸が
ぷっつりと切れてしまいました

重たい
川に入ると
そのままでは浮かんでこれない

壊れ物だけが集まる遊園 ....
モノトーンの本棚に
黄色いちょうちょ
アルマジロはフランス産
きのこの鍵
ポケットにがま口
ゆりかごにコルセット
リンゴ チョコ コーヒー ドゥナツ 
ピクニクラララン

にわか雨で ....
こぼれたミルクは飾りボタンの溝を泳いで
くるくると光を跳ね返していた
いつまでたっても混ざり合うことはなく
胸を埋めるような匂いが辺りに漂い
大気ばかりが乳白色に濁っていた


窓の向こ ....
 
 
泡の中に階段
階段の突き当たりに崖
飛び込んでごらん、ウールだよ
と言って
飛び込んでいく民兵たち
砕け散ったポケットの中に
鉄屑
こぼれ落ちた鉄屑の雫で
埋め尽くされた野 ....
負った傷と都合の悪い過去は
片っ端から切って捨てる
少し 尾骶骨が痛い


道端に捨ててうっかり拾われてしまっては大変なので
その都度回収して箱に収めた


赤いの
 ....
言葉足らずだと
「何言ってるか分からないよ」と
柔らかくなる目と真っ直ぐな背中を

変なことを言うと
「え、どういうこと?」と
上がる眉毛とかしげる首を

夕日がきれいというと
「ほ ....
たばこのヤニで煤けたリビングの壁に一箇所
まるで雪景色を穿ったような真新しい壁紙が気になる

あのひとがわざわざ買ってきては飾っていた
贔屓にしてる野球チームのカレンダー
縦じまのユニフォー ....
路面電車から降りた羊飼いのみる夢

葡萄酒はとっくに尽きて月が出てる

錬金術師は金色のイングリッシュハーバーを

一杯の砂漠の水と共に ほんの少しの干し葡萄を

小さな箱で あい色の ....
川が流れていた

彼らはまだ海を知らないのに

ぼくは彼らが海に行くのを知っている

声などひとつかけてやろうか


ひとが土手を歩いていた

彼はまだ天命を知らないのに

 ....
小雨の中の交差点
寒さ厳しく 小走りで
自動扉がウィーンと開く
その店に入った時から
異様な空気。

フロアの中央に
背の高いテーブルひとつ
天井にはミラーボール
窓際のカウンターに ....
 
 
夜半から降り始めた砂が
やがて積もり
部屋は砂漠になる
はるか遠くの方からやって来た
一頭のラクダが
もうひとつのはるか遠くへと
渡っていく
わたしは椅子に腰掛け
挨拶を忘 ....
切り倒したばかりの白木 刳り貫いて

船をつくろう 船をつくろう

亡くなった人の骸を入れるため

船の棺に入れて 愛しい亡骸を入れて

白浜へ挽いていこう 海まで挽いていこう ....
私の魂というものは 
量りにのせて 
測定することはできません 

たとえば眠りの夢に落ちる時も 
たとえば悲嘆に暮れる日さえも 

私の内的生命は 
一本の透けたアンテナを立て 
 ....
音楽はやまない
いつまでもその唇から
風に
風に乗って
その唇に

やわらかい草のゆれる
広い野を越えて
人々の雑踏を超えて
あなたの街を超えて
音楽は続く

とどまる場所があ ....
一二の時まで、わたしは発光していました。

ちいさなわたしは
空き地のハルジオンの隙間に落ちていた
たくさんの欠片(かけら)を
拾い集めては、
序序にじょじょに発光していきました。
 ....
握り締めることなんて出来ないってわかってるのに
風に翻弄されて舞い落ちる粉雪をつかまえて
その結晶を手のひらに刻み付けたいと思った


この冬最初に降る雪を見たのは
帰省先である少し北の街 ....
春を待っていると

春になめられてしまったり

春に足もとを見られたり

春にうっとうしがられたり

そんなことになるのかな

春とボクは

いったいどんな関係なのだろう

 ....
夜は沈黙の代価で震える
いとしい
くるしい
あさましい
そういう感情の化合物で
誰が誰を傷つけるか予想できないから
おいそれと名前を用いることは出来ない

手前にはロック以来の経験論が ....
 
 
かつて人だったものたちの
声に耳を澄ましている

繰り返される
波の音は
そのようにも聞こえ

バスは子供たちを乗せ
茜色に染まりながら
海岸線を通り過ぎていく
 
 ....
笠原 ちひろさんの自由詩おすすめリスト(345)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
夕焼け、秋- 真山義一 ...自由詩1910-9-9
すきとおる- あ。自由詩16*10-6-20
デイジー- 亜樹自由詩8*10-5-23
「愛鷹山(ashitaka)」より_[五行歌作品]- ま のす ...自由詩6*10-5-23
季節ごとに近しくなるものもの- 吉田ぐん ...自由詩810-5-21
かわいそうな_浅倉南- 鈴木陽一 ...自由詩4*10-5-21
あなた- 瀬崎 虎 ...自由詩510-5-17
お今晩は!- salco自由詩7+*10-5-16
命は吐き気がするほど柔らかく- くろね自由詩410-1-12
奥行きのある記念碑- 楽恵自由詩8*10-1-11
Blue_Heron- 月乃助自由詩18*10-1-10
コワレモノの涙- within自由詩20*10-1-8
ラララン- ふるる自由詩8*10-1-7
白く濁った世界- あ。自由詩16*10-1-6
ノイズ- たもつ自由詩1310-1-6
しっぽ- 伊織自由詩9*10-1-6
マリアへの願い- りょう自由詩8*10-1-6
年明けのひと- 恋月 ぴ ...自由詩20*10-1-5
あいとラム- 瑠王自由詩6*10-1-4
海と天命- 吉岡ペペ ...自由詩410-1-4
待ち合わせ感- ……とあ ...自由詩6*10-1-4
記憶- たもつ自由詩1610-1-4
船葬- 楽恵自由詩13*10-1-4
魂の器_- 服部 剛自由詩9*10-1-3
あなたに届けよう- 瀬崎 虎 ...自由詩6*10-1-3
夢の欠片(かけら)- ……とあ ...自由詩15*10-1-2
この冬最初に雪を見たのは新年だった- あ。自由詩15*10-1-1
春を待つ- 吉岡ペペ ...自由詩309-12-30
夜は沈黙の代価で震える- 瀬崎 虎 ...自由詩809-12-30
記憶の海から- 小川 葉自由詩809-12-30

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