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昨日と
同じ景色に
乾いた風が
吹き抜けて行った
昨日と同じ
景色の中で
わたしは
昨日と同じでは
いられない
夕暮れが
あまりに悲し過ぎたので
もう 伸びない
と言って
影は離れて行った
少し冷たい
風が吹いた日
コオロギの声を
聞いた
ふと気がつくと
蝉の声が
かき消されるように
別れの挨拶もなく
聞こえなくなっていた
皆どこへ行ったのだろう
いつも同じだった
互いに
別れ際のことばが
見つからなくて
何か言いたげな
眼差しが
さみしいのに
見つからないのだ
終わりではなく
始まりの別れ
別れ際の
掌の温もり
空耳のように
遠くで
花火の音がする
頼り無げに
よろよろと
それほど
高くもない夜空に
到達し
花開く
瞬間
辺りが華やぐ

記憶の彼方に
不意にあがる
遠い花火に
照 ....
風に吹かれて
闇の彼岸へ
遠ざかる
テール・ランプ
滲んで
見えなくなるまで
追い続けた
ついさっき
さよならを
言った
横顔の
髪の艶やかな
乱れと
掌の温もりが
もう  ....
ミツバチさんのフクスケさんおすすめリスト(6)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
視界- フクスケ自由詩109-11-1
- フクスケ自由詩509-10-27
蝉の声の消えた日- フクスケ自由詩109-9-11
別れ際- フクスケ自由詩309-9-9
花火- フクスケ自由詩109-8-15
横顔- フクスケ自由詩209-7-31

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