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わたしが無職だったころ
茹で卵と塩むすびだけはんかちに包んで
毎日河原へ出かけていた
それしかやることがなかったのだ
アンケート用紙とかに
無職
と書くのが厭だったので
仕事を探してはい ....
歌を歌っていく時間を作る。
歌を歌うことは楽しい。
本屋さんで歌を歌う。

歌を買う。

歌を買うことから自由になる。

歌を歌うことから自由になる。

本屋さんで本を買う。

 ....
オーケストラが奏でる
古めかしい旋律のように
言葉は重みを増して
生命の美しさを語る

指揮棒に合わせて
ピアノが歌えば
ほらもうそこは別世界
目を閉じて
心で聴いてよ
あなたの産 ....
静寂は痛みを内包する
そう教えてくれた君の
頁をめくる指先を
真剣な横顔を

心の底に沈めて
眠らせる記憶

らせん階段を登り
3階のキャレルへ
君の残り香を探す
八月の図書館
 ....
あの人の奏でるベースの音が
腹に響いて

湧き上がる感情に
名前を付けるのをためらった


本当はその指で
乳首を弾いて
あたしを高い声で
啼かせて欲しかった


腹に響く重 ....
空で迎える最初の誕生日に
どんな言葉を送ろうか


どういうわけかわたしの周りには
夏が好きな人が多くて
きみもその中の一人で
暑いのが苦手なわたしには
何度夏の良さを説かれても
賛 ....
カーテン越しに差し込む光で目が覚める
心臓に手を当て今日も生きてることを確かめる
窓を開けても見慣れたあの風景はないけど
その代わり見えるのは青く光る地球だ
このステーションに来てからもう ....
七月の雷鳴は
緊張性頭痛の彼方に遠ざかり
かいつまんだ夏の
漂着物だけが胸を塞いでいる

八月の岩壁から
ひ弱な海鳥はまだ飛び立とうとはせず
なまあたたかい波が
何度でも砂浜を嘲笑って ....
揮発する夏の底で
胸が かなしみに沁みてゆく
青と白と銀の空
見あげても見あげても
{ルビ眩=まばゆ}さは
かなしみの純度を高めるばかり

向日葵のあざやかさが目を
降りしきる蝉の声が ....
小学校で
同じクラスの子が
かたりあうのを
はなれたところからみていて
ぼくは独りでいるのに気づく
肩がさむくなり
腹が水にぬれた革のようにかたくなる

やすみ時間が
はやくおわって ....
 咲いた菜の花をむしり採って、
 夕暮れに鳴く蜩を踏み潰して、
 熟れた枇杷を投げ捨てて、
 白い地面を蹴飛ばしました。

「毎年、四回やって来る電報は、全て、破り捨てました。」

―― ....
君の首筋に
この指をなぞらせる

はやく
心臓をえぐりだして
左心室の筋肉の美しさを閉じ込めてしまいたいと思う

虚ろを見据えるその瞳は
もう二度と脳内と信号を交換することもないのだ
 ....
入道雲の向こう側
確かめたくて走り出す
在りし日の思い出
途中から自転車に乗るようになり
ずっと遠くまで進んできた
一本道はまだまだ細くなってゆく


光を集めたビー玉
ころころと転 ....
いたるところに椅子はあるが君はそれに気付かない

深夜アスファルトに寝そべったってええじゃないか

危ないし迷惑かけるかもしれんけどさ

なりふりかまってる場合ちゃいますよ



 ....
真夜中に目が覚めて
お腹が減ってきたのだが
2日前から朝バナナダイエットを始めたから
食べるわけには行かない

とりあえず真夜中とはいえ
今が朝だろう

バナナで我慢しなくちゃ

 ....
犬を探しては歩き回る僕だが
誰にも何ひとつ見つからずにくたびれて
コーラを飲んだ心に冷やす
そんなことだけ胸の内にこびりつき眠くなる

自転車で河原へ走った
風もきつく向こうに落ちそうにな ....
座椅子に凭れかかり
1日の疲労を改めて我が身に回顧させる
   ここはどこ?
   アタシはだあれ?

左手が6つの弦を
 押さえ
  移動する
右手は弦を弾く
  振るえ
    ....
男の腰に食らいついていたとき
わたしは自分がひとさじの情けを持ち合わせているのだと思い知る

に成り上がれ
私が私であるなんて
脳と性器とをひとすじの光で繋げるようなものだから
ただ名づ ....
風邪 いちにちめ

体のなかはあついのに
皮膚の表面はつめたい
俗に云う風邪なのだと気づいてからは
ずっと布団の中でグレープフルーツを齧っていた
昇ってくる陽にそっくりな果実は
わたくし ....
ごらん
朝が来るよ
眠れない 君にも
遠い 何処かの
青い草原

山の端が
やがて
ぼんやり浮かびくる
夜が
隠してただけさ

きのう
うまくいかなかったこと
もう一度
 ....
 湿度が異常に高まっている部屋にひとり。
 
 ひとりで夜風をさがす。
 
 空しい、寂しい、暗闇で。
 
 
 あたしはここにいるのに
 
 だれもここにはいない ....
此処までがわたしで
彼処からをあなたとすると
あなたは夢をみるだけ夢から離れると云うことになります
行進する群れの中から
あなたひとりだけが選ばれたと云うことなのでしょう
上へと還る ....
プラスチックの板に
七センチの穴が空いていて
父にそれを手渡されて
手伝いがはじまった

実家での農作業は
ずいぶんと久しぶりで
この蒸し上がった季節に
汗の一つもたらそうかという
 ....
ものごころがつく前は
うおごころも
みずごころも
何も分かっていなかった

世界よりも広かった
はだかんぼうの意識

ものごころがついた後は
おんなごころも
したごころも
少 ....
意識が情(こころ)を脆くするから
私は道化師を演じてしまう
この微笑みは仮面でないと
貴女に伝える私は
いつになくおどけている


ただ、眺めていたい
罪人と罵られるのは
きっと発育 ....
パーティーは終わらない、軋んだ花で飾られた戦車に、飛び乗るなら、凍るような白い朝にしよう、クラッカーを買ってこよう、庭を壊そう、一緒に歌ってみようよ、晴れ渡った北半球の芝生に、横たわろう、星型 .... 雲海に月昇る

月はまるで僕等のようだ

月光が僕等に平等に降って

くまなくを満たしていた

僕等はキスを試みたけれど

太陽の下でも出来たこと

雲海に月昇る

月光が ....
やっと唄えるようになった16人が
唄った歌は
たくさんの人に向かって
中空を漂っては消え
漂っては消えてしまうので
なかなかたくさんの人たちには届かず、
僕たちはもう一度中空に向かって唄っ ....
いつか やってくると
願っていた
ゆめみた ガラスの靴
わからずに 足にすれば 先があると
いきつけると 信じていた そんな
昔話が揺らぐ あたしの
街のかたすみ靴物語り
      ....
転がり滑り落ちる悲しみ空蝉
耳鳴りが音階と為って脳を支配する

狭い部屋に鍵を掛けて
目蓋を閉ざす深夜に
飛び交う金色の鱗粉
睫に落ちて悪夢を垂らす
苦い蜜を掬って

 ....
瀬崎 虎彦さんの自由詩おすすめリスト(656)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
わたしが無職だったころ- 吉田ぐん ...自由詩49*09-8-4
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眠る図書館- 衿野果歩自由詩2*09-8-2
重低音- 衿野果歩自由詩2*09-8-2
夏空に溶けたきみへ- あ。自由詩16*09-8-2
銀河鉄道の夜- 不可思議 ...自由詩1009-8-2
- nonya自由詩7*09-8-1
夏・反応- 塔野夏子自由詩6*09-8-1
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食物連鎖- ジャイコ自由詩5*09-7-31
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休息- udegeuneru自由詩309-7-31
真夜中のおかわり- within自由詩8*09-7-31
- 番田 自由詩209-7-31
ブルース・スケール- 熊野とろ ...自由詩2*09-7-30
犬(完全版)- 鈴木まみ ...自由詩9*09-7-29
かぜごゑ- 吉田ぐん ...自由詩809-7-29
夜の君に- umineko自由詩5*09-7-28
かび- 百日紅☆ ...自由詩409-7-27
まぼろしの通信- e.mei自由詩3209-7-27
たまねぎ- かんな自由詩5*09-7-26
ものごころ- nonya自由詩6*09-7-25
柔らかな欲望- 中原 那 ...自由詩609-7-25
パーティーは終わらない- アオゾラ ...自由詩12*09-7-23
雲海に月昇る- 吉岡ペペ ...自由詩809-7-22
僕らと言うには薹(とう)の立った16人へ-合唱-- ……とあ ...自由詩11*09-7-20
a_fair,_brown,_trembling_woman- 月乃助自由詩7*09-7-17
自殺願望- AKiHiCo自由詩309-7-17

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