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うっすらと

冷えた微風にほんのりと

さやかな湿度とキンモクセイ

夜道をスーツは落ちてゆく

まよこを電車が落ちてゆく

ほんのりと

さやかな湿度と焚火のなごり

胸 ....
目には目を
目蓋にはものもらい

いつまでも憎しみを握っていられない
自分の握力の無さを嘆くべきなのか

歯には歯を
歯茎には歯肉炎

いつまでも恨みを呼吸していられない
自分 ....
期待に答えるふりをして

いち、にの、さん で ストップ

サイドステップとあっかんべ
まんざらでもないようだけど
足下、気をつけてね


知ってか知らずかどうでもいい
偽物だって ....
「東」


筋違いの愁いを下瞼に溜めたまま

勘違いの寝グセを直そうともせずに

東のゲートが開けば光とともに流されていく

煌めいているふりをしながら流されていく



 ....
トビが啼かずにまるく飛んでいる
白い朝の港の防波堤は
カラスの群れで
黒く染まっていた

ひゆん ひゆん ひゆん
と息をしている
ひゆん ひゆん ひゆん
と啼いている
ひゆん ひゆん ....
余韻に浸ることもせず
整理整頓に勤しんだ
空になったスチール缶はまるで
私に代わって愚痴を溢してくれそうな気がして

現在、机の隅で待機中


誰も尋ねやしないだろうから
ここぞとば ....
すくらんぶる交差点の信号機は
恋をする瞳の奥みたいに
ふと止まるときがある
いつか愛の記憶を出発する
終電を逃して
おしゃべりをしながら
取り残された恋人たちは
再びくちづけをする

 ....
道を歩いていたら
言葉が落ちていたので
拾いながら歩く

拾った言葉を並べてみたら
詩のようなものができたので
額縁に入れて飾っておく

紅葉が一枚
はらりと落ちて
そこからまた言 ....
立体的な画像に目を奪われ

グルグルと頭では

スプートニクが回っていた

七夕に願いをかけるなら

それはマジックで黒く染まっているでしょう

現実はいつも甘い薫りで

姿を ....
廃墟     と呼ぶ 騒がしい    時間は     鎮まる わかってしまいたくないのに、目を離せない いっしゅんの  うちに 瓦礫の      写真は       .... 湯をもとめ

山林にはいる

猪か、獣の臭いがする

腐葉土を踏み

靴底を滑らせてゆく

真実は

湯をもとめてはいない

獣を撃つことのみ

思考している、否、体が ....
晴れた空に幸せそうな雲が

まだ明るい日のひかりが

高層のビルに当たっている

こんな時間帯に

悪だくみをする人もいるだろう

美しい歌を聴かせる人もいるだろう


失意 ....
夏に残したこころの跡

枯れた芝生に吹く風が

冬の星にも吹いている

光はあんなに小さくて

悲しみは無菌室の中で

明るく仕舞われている


ブルースよ、未来を幻視せよ
 ....
おどおどした目で

悲しみ選んでいる人々に

営みの地平から

白い抒情よ、立ち上がれ

響きあうこころと足音

蛍光灯でがらんとしている人々

悲しみは漂白されている

 ....
*
ぬくい雨とつめたい雨が交互に降る
六月とジューンのあいだの青い溝
雨が上がった朝
夏至の朝、光について考える

前を歩く女が引く
空のキャリーバッグのキャスター音が低く響く道
その ....
黒い空だけが
、羽をひろげられる
あかしだと想ってた

すすけた煉瓦の路地裏
12の時に踊りを ならった ◆―◆―◇
誰もがあきれて 笑っていた
黒煙のあがる炭鉱の街で、

他の子達 ....
傷つきやすいこころがあるならば

ひとを傷つけるようなことをしてはならない

喜びを感じるこころがあるならば

ひとに喜んでもらえる自分でなければならない

キンモクセイは夜のどこにあ ....
町の夕方がきらきらしていた

台風一過のレモンの色で

ほどけた空が明るくなっていた

それを美しいと思えることが

いついかなるときもそうあれるように

三百万年まえも

三 ....
何度もあなたを殺していた
言えなかった言葉を尖らせたナイフで
いつの間にか覚えてしまった
人格者の微笑をまとったまま

何度もあなたを殺していた
愛憎の糸がこんがらがったロープで
い ....
目的はあったほうがいい

そのための

道標としての目標はあったほうがいい

そういうことが

しんどいことだと思うひともいるだろう

言葉は個人にとどかない

これを孤独と言 ....
にごりえの底に潜む
あわぶくが僕なのです
みょうに取り澄ました
ことばが木偶なのです

よどみの中で悶える
あわぶくが僕なのです
おもいを取り逃がした
ことばが癪なのです

こ ....
風がやんで小雨になっていた

台風がそれたかのようだった

それはつかの間で

街路樹を折り散らかして風が暴れだしていた


明日の出張はなしだな、ガムを噛みながらそう思った

 ....
摩擦子音+母音の
「す」
を発音する時の
舌先をすり抜ける息の
すがすがしさが好き

破裂子音+母音の
「き」
を発音する時の
喉の奥で突き放す息の
いさぎよさが好き

「すき ....
瞳をひからせるものの
やってきた さそい 

ちいさくて人肌ほどに、
もたらされる快適な乗り心地は 羽もうのよう
やさしくて

     ☆

厚誼にかしぐ 昔ながらの従順さがあ ....
助かるには確率は少なく

1%より少なくコンマ以下の数値だった

誰よりもわかっていたけど

やっぱり君を失うのは嫌だ

そういう僕は君からみたら

わがままな子供にでも見えたのか ....
十月の午前の窓は開いていた

どこか遠くで冷やされた風

部屋はあのときの青に澄んでいた


十年ほどまえ商用で行ったアルゼンチン

仕事を昼までに終え

通訳兼運転手の日本人が ....
きっかけなんてないままに
特別な理由には目もくれず
ただ夢中で積み上げていく
行けるところまで行ってみよう、と


そんな毎日が楽しみでした


円柱形の白いもの
どこで拾ってきた ....

どういうわけかうちのごみぶくろだけ
いつもあけられてしまって
中身がまき散らされているの

ある日曜の朝
母が困惑顔で言ったとき
それはきっと妹を狙う肉食獣の仕業に違いない
とわた ....
私がモーリタニアでタコだった頃
あなたは宇宙船の乗組員だったので
私の姿に驚かず毎日キスしてくれたよね
私は画家を目指してたけど
人類の壁の前に泣いてばかりで
そんな私の手だか足だかを
あ ....
幸せの疑似体験をした翌朝
依然として闘病生活の真っ只中で
生理的欲求をめいいっぱいに吐き出した
軽い貧血に対して冷静な自分を
少しばかり嫌になる


嫌いなものを嫌いと言えて
好きなも ....
瀬崎 虎彦さんの自由詩おすすめリスト(656)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
子を想う- 吉岡ペペ ...自由詩1709-10-21
復讐するはたぶん我にあり- nonya自由詩7*09-10-19
センチメンタルリサイクル- 中原 那 ...自由詩6*09-10-17
四行詩四態_<10>- nonya自由詩11*09-10-17
港の朝- within自由詩9*09-10-17
今宵の待合室- 中原 那 ...自由詩3*09-10-15
眠ることのない恋の街のなかで- りゅうの ...自由詩4*09-10-15
秋は詩人- 未有花自由詩27*09-10-14
迎えに行くのは嫌いじゃないよ- こめ自由詩1709-10-14
がれきの工作- 《81》 ...自由詩12*09-10-13
久しく忘れず- 吉岡ペペ ...自由詩809-10-13
秋の日の午後- 吉岡ペペ ...自由詩509-10-12
ブルース- 吉岡ペペ ...自由詩309-10-12
夜道にあう音楽- 吉岡ペペ ...自由詩409-10-12
ガーデニア_Co.- カワグチ ...自由詩609-10-12
ballet_dancer- 月乃助自由詩8*09-10-12
夜のキンモクセイ- 吉岡ペペ ...自由詩1609-10-11
台風一過- 吉岡ペペ ...自由詩509-10-11
- nonya自由詩19*09-10-10
孤独- 吉岡ペペ ...自由詩809-10-8
あわぶく- nonya自由詩10*09-10-8
どこで生まれ、どこで消滅するのだろう- 吉岡ペペ ...自由詩709-10-8
「す」+「き」- nonya自由詩20*09-10-5
made_in_Japan- 月乃助自由詩10*09-10-5
絶対領域プログラム- こめ自由詩1209-10-5
どこか遠くで- 吉岡ペペ ...自由詩1109-10-4
積木崩し- 中原 那 ...自由詩9*09-10-2
世の中がどんなに変化しても、人生は家族で始まり、家族で終わる- 吉田ぐん ...自由詩53+*09-10-2
モーリタニアでタコだった頃- テシノ自由詩5*09-10-1
慢性夢疾患- 中原 那 ...自由詩7*09-10-1

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