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きのうはだかを撫でてくれていた
そのちいさな手のひらに
射精してしまってもいいですか
あなたがいないだけで
ぼくは罰を幻視してしまうのです

ゆくさきを見失った熱が
ぼくの真ん中で氷をつ ....
月がいやにはんぶんで

藍のそらのそこが白かった

それはやけにぎらついていて

たったひとつの天体のごとだった


放りだされたにんげんは

この世にふたりといなかった

アナルセックスいがい

か ....
あどけない湿度

風ほどけてそぞろに

空では光や影がであっている

来世への階段を幻視する


遠い空に

春に

屹立せよ風

自殺に憧れるその鼻を

岬のむこう ....
髪かわかしたら?


髪かわかしたらメールしますね、って

きみの髪が一万光年の長さだったら

ぼくはもう宇宙にはいないかも知れない
地球について
しんとした時間のなかで
僕らが一秒でも考えてあげることができたら
六十八億秒の祈りが生まれるよ

気持ちを吐き出してしまいそうになるくらい
好きなひとに出会えたのもこの星だし ....
そこがまぶしい

交差点できみを待つ

灰色のところを見つめてみる

答えをさがすのやめようか

きょうの曇り空を見つめている

まぶしい

きみからの返事がない

灰色の ....
空から腐葉土の香りがした

僕らはなんて孤独なのだろう

空を見つめている

ひとのこころは遠すぎて

僕らはいつもとり残されている

同苦したくてありったけの

こころをかき ....
起きたら声が出なかった
声と鼻以外からだに異状はなかった

目に見えないなにかにやられてしまったよ
目に見えないなにかに
影響されてしまうだなんて人生みたいだね

人生も風邪のように治っ ....
防砂林ごしに轟音がしていた

飛行機の離発着のような音だった

愛人と犯罪を完遂したあと

手をつないで夜の海岸に出た

防砂林をぬけると

轟音の正体はやはり海だった

死ぬ ....
木漏れ日がふたりの影を白くさせていた

背の低い常緑樹のしたで

ぼくは自身の人生の蹉跌を話していた

きみを否定するような言い方で話していた


ぼくはじぶんの私利私欲に胸を焼かれ ....
ひとを信じるということは

コミュニケーションにおいて

もっとも大切なことのひとつだ

じぶんを信じてくれているひとを

信じないなんてもってのほかだ


願いごとを口に出して ....
からだがガラスのようになっています
ひと恋しさなども浮かびません
ぬくもりなどもいまさらです
ロボットと愛を語らい合いたい
だれをさがすこともない夜でした
しずかな寒い夜でした
生きている ....
佐藤正午や横尾忠則が描いたY字路

織り成す綾であり

しずかに開いた不思議であるY字路


ひとは舟とすれ違い

川とは相対している

どこかで決められているのだろうか

 ....
もてない男が浮気しないコツを喋っているようなものだ

そういうやつは感謝されることに飢えている

なら感謝してやればいい

やつは調子に乗るかも知れない

調子に乗らせておけばいい
 ....
どこかで計算されているのか

寄る辺ない営みだけが確かです

人生の遥か範囲で

運命や宿命が

遠い燎原のようだ

太陽系第三惑星に届いた星は

勝手に名前をつけられている
 ....
人はデジタルなものに支配されているのか

人はアナログなものに支配されているのか

そのどちらもなのか

どちらでもないのか


人には依りどころが必要なようだ

思想や情動の成 ....
足もとのカラスは飛び去らなかった

朝のホテル街をふたりで歩いた

いいのに、でも、ありがとう、

女を駅まで送っていた

ぼくらはたとえ話のなかを生きている


これは、なにか ....
六十八年まえのある日

ぼくらの先輩は

ハワイに奇襲攻撃を仕掛けた

それが実は傍受され

逆に仕掛けられたものであったとしても

十二の空を蒼天と呼ぶ

司令長官の激烈な真 ....
黒い河の向こうを

電車の明かりが渡ってゆく

あと6時間もすれば

この街は放射冷却で煙れるだろう

置き去りにしたのは

ぼくの心、それともきみの心のほうなのか

あの電車 ....
希望は与えられている

悲しみは与えられている

ショパンを練習している

テンポの変わるところが

音がほどけてしまってながれない

おなじところで音もわれる

灰色の街で
 ....
大阪を発ち東京に向かっていた

車窓の闇のせいで
一瞬夜のような錯覚を覚える
これは朝の暗さなのだ
車内の匂いがまだ人間に撹拌されていない

車内の明かりの鮮度に目がなれてゆく
車窓の ....
Y字路にこだまする轍

夜と本気で向き合っていた

暗闇のなかの標

どこかはどこに在るのだろうか


ふたり達が消えてゆく

ひとり達が生まれてゆく

夜に糸が弾いている
 ....
アスファルトのうえに

足が浮いているのは

木枯らしに吹かれるままの

影のないわたしだからだろうか


思考はしゃべると渇いてゆく

目もしばしばと痛かったりする

わた ....
カウンターでひとり飲んでいると
電車に乗っているような気分になる

電車はどこに向かっているのか
この鉄路を引き裂いているのは
焼鳥の香りと酔客の話しごえ

テレビでは米中首脳会談の様子 ....
さびしくはないか

雨を歩いている

鉄工所の匂いがする

イ短調から変ホ長調へ

その悲しみ転調させますか


切削油の

骨みたいな香り

金属加工の

歯医者み ....
ふゆの哀しみ

何処につづいている

君の乳房に口づける

石英の香りだ

その暗がりは

ひんやりと音もなく

蛍光灯のあかりだけ

つづいている


すきなだけた ....
命を継ぐいがい
時を旅することはできないぼくらは時の旅人だ

星は知らない
互いに知らない星と一掴みにされて
勝手に名前をつけられていることを
星よ、ぼくらが、なぜそんなことをしたのかって ....
小学三年までと二十代後半を東京で暮らした
いまも出張で月にいちどは東京にゆく
きょうは機械の立ち合いで東京だった
加工テストが順調だったので
そこの社長に言ってちょっと散歩に出る
狭い道に風 ....
贋物の舟をだして

ほんものの海をゆく

実際は泳いでいたのだが

贋物の舟にのってることにした

海をゆくディティールは

泳ぐ者のそれだった

海は偶然にみちていた

 ....
ぶらりと定食屋に入った

カウンターのうえに並ぶおしながきを見ていて

カツ丼をもうながく食べていないことに思いあたる

学生のころ日に三杯は食べていたカツ丼

あれから二十年か・・・ ....
瀬崎 虎彦さんの吉岡ペペロさんおすすめリスト(70)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
- 吉岡ペペ ...自由詩7*10-4-13
たったひとつの天体- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...410-2-6
春に屹立せよ風- 吉岡ペペ ...自由詩710-2-2
ぼくはもう- 吉岡ペペ ...自由詩710-1-5
六十八億秒の祈り- 吉岡ペペ ...自由詩1109-12-29
もう一度言うよ- 吉岡ペペ ...自由詩309-12-27
僕らは空を見つめている- 吉岡ペペ ...自由詩709-12-27
手紙- 吉岡ペペ ...自由詩509-12-24
犯罪者は夜手をつなぐ- 吉岡ペペ ...自由詩1009-12-23
点と線- 吉岡ペペ ...自由詩309-12-23
ひとを信じる- 吉岡ペペ ...自由詩609-12-23
しずかな寒い夜でした- 吉岡ペペ ...自由詩509-12-17
Y字路の川をゆくひとや舟- 吉岡ペペ ...自由詩409-12-13
もてない男- 吉岡ペペ ...自由詩309-12-12
遠い燎原- 吉岡ペペ ...自由詩709-12-11
テロは思想か情動か- 吉岡ペペ ...自由詩409-12-11
二度とは口にせずにいた- 吉岡ペペ ...自由詩1209-12-7
十二の空を蒼天と呼ぶ- 吉岡ペペ ...自由詩309-12-6
朝の街- 吉岡ペペ ...自由詩909-11-30
灰色の街- 吉岡ペペ ...自由詩1409-11-29
朝暗いうちに- 吉岡ペペ ...自由詩809-11-26
暗闇のなかの標- 吉岡ペペ ...自由詩609-11-21
影のないわたし- 吉岡ペペ ...自由詩709-11-20
カウンターでひとり- 吉岡ペペ ...自由詩1209-11-17
その悲しみ- 吉岡ペペ ...自由詩709-11-17
ふゆの哀しみ- 吉岡ペペ ...自由詩809-11-17
星は知らない- 吉岡ペペ ...自由詩10+09-11-15
東京のふゆの風- 吉岡ペペ ...自由詩1909-11-12
贋物の舟をだして- 吉岡ペペ ...自由詩909-11-10
カツ丼とゴッホ- 吉岡ペペ ...自由詩909-11-7

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