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橋をあるく

瑠璃いろの底は

すこし黄ばんで透明な水いろ

ぼくらは影絵かも知れない

なんの影で

だれが見る絵なのだろう

橋をあるく

ぼくらは瑠璃いろの影絵だ
 ....
だれかを幸福にしたいという気持ちより

だれも傷つけたくないという気持ちがかつ

弱腰外交とおんなじ生き方をしている

失うものなどほんとうにあるのだろうか

愛のためだけ生きてる訳で ....
外灯よ

おまえはずっと

そこにいてくれてたんか

お帰りなさいくらい

言ってくれや

おまえがだまっていると

また

さびしくなるかもしれへんから


雨の窓辺に

雨粒の色に

雨の音楽に
 ....
天気予報はあめだったけれど

きょうマイナスイオンの朝焼けだった

雲ひとつないみずみずしい空模様

さりげなく地上と天をむすんでいた

そのまま藍にかわっていた夜にはまるい月

 ....
シンゴにとってじぶんほど不可思議な存在はなかった

ここは洞窟なんだろうか

ここは苦しいところなんだろうか

楽しくなるところなんだろうか

シンゴはじぶんがどうしてこんなところにい ....
ドライヤーで髪がさらさらになった

ボタンがあって押すとイオンがでるやつだ

見えないイオン

温風だって見えるわけではない

でも現象としては

髪はさらさらに乾いている

 ....
やけくそになるいがい

じぶんをつなぎとめることはできなかった

だからそれをみてやるために

いちばんみじめなことをしようとしている

たとえばおまえのドアノブに

オリーブオイ ....
中二のころ収容所から脱走した

それを手引きする職員たちがいた

彼らは所内の精神科医と組んでいて

じぶんたちの理想を僕を使って実現しようとしていた?

理想といっても収容所に限る世界

ボーリング ....
すべて















すべて















揺れている












 ....
よく泣いていた

眠るまえ泣き

屁理屈に抱かれて眠った

それを繰り返していた

そうしているうちに

かなしみと添い寝できるようになっていた


泣こうとしたらいくらでも ....
いのちを軽く人生を軽く

かんがえていた訳じゃない

十代のころ

自殺と未来がいまよりも

そばにあった

ただ

いまよりもずっとそばにあったんだ

そんな生死の

 ....
ぜんぶ理由があった

理由なんて

意味がなくなるくらいたくさん


さびしい11月

きらきらひかる

水いろの空とか

ゆんゆんわたる


ぜんぶ理由があった

 ....
月が好きだということは

ひかりが好きだということです

太陽みたいにどぎつくなくて

月にあたってやわらかく

はねかえってくるひかり

そんなひかりが好きなのです


緑 ....
群青に鏡のかがやき

月がさやかだ

どこかで

女のからだがたわめられている


せつない幻聴

かなしみを幻視

ただれている

むね疼かせる

透視?妄想?嫉妬?

泣きそうになりながら泣いてい ....
あたりまえのように

ふたりで

広い河をゆくように

空をわたってゆく

波にだれかをさがすように

おなじものを一緒に食べるということ


目で歯で

舌で喉で臓器で

からだで

あたらしい発見 ....
ひとりでふたりぼっちになるよりも

ふたりでふたりぼっちでいるほうが

あったかくてやさしくてなつかしい


今という時間に

ふたりでいれば

集中できたんだ


ひとり ....
こんど病院にいったとき

ぼくは余命をつげられるだろう

下腹部にこんだけ違和感があれば

死んだことなんてなくてもわかる


現実としてそれを聞いてしまったら

ぼくはいったい

なにをやめなにをつ ....
ふつう、とはなんだろう?

ふつう、でないことに人はひとり傷ついている

ふつう、そんなものあるのだろうか?

俺はそれを見つけたのだろうか

ふつう、ではない人はどうしたらいいのだろ ....
689年まえのぼくの誕生日

その三人は殉教した

ぼくはそのうちの一人の生まれ変わりだ

だからその信仰には

まるで興味が湧かないのだ


絶対なものなどないことが

す ....
市営住宅を取り囲む塀のなかで

ぼくはひとり能の練習をしていた

隣接の公園でこどもたちの遊ぶ声が

やわらかなガラスみたいになって空を引っ掻いている

能を教えてくれたのはお母さんの ....
夜の地球には宇宙からだと

約20くらいの大きな光が見えるのだそうだ

そのなかでいちばん大きな光は

ニューヨークでも上海でもパリでもなくて

東京なのだと

ぼくはそのことがと ....
ぼくは力をかき集めた

あんなことを我慢した

あんな日々を暮らした

あんなつらい思いをして

もう少し様子を見る勇気

そんな勇気をかき集めた

そんな勇気を思い出した
 ....
チーズは永遠ではない

チーズは私たちの所有物ではない

私たちは絶えず

このことに備えてゆくのだ

私たちは絶えず

新しいチーズを探し続けてゆくのだ


怖れるな

 ....
伊藤くんがなにかべつの存在に入れ代わっていた

双眸にうかんだ青い月影

柔和に引きつれた微笑にそれが凄絶をあたえている

土蔵の板窓が震えているのは僕のふるえでも風で起こったものでもなか ....
有楽町で吐き出されるとホームには、冷えた焼肉の匂いがながれていた。

あたりは、群青だとかすみれいろの狭い空を背にした明かりのついたビルばかりだ。

この懐かしさはなんであろう。(私は暫く)ホ ....
青の敷布には

愛し愛されるふたりによって

波もようができていた

それはまるで

遠くから眺める海のようだった


波は変化してやまないはずなのに

青い革にできた皺を見 ....
ドキドキごころの靴音たてて

地下鉄の風に吹きあげられて

黒い帽子のかぜひきの魔女

修業でつけた魔法のちからは

五六ねんまえの魅力のまんまだった


やっぱり魔女はなんにも ....
おれはおまえに似ているのか

だれかに言われたそのことを

おまえから聞いたのは十年前

秋も終わりかけのころだった


ふたりのあいだのせつじつを

わたり鳥のようなせつじつを ....
ぼくはこどもの老人ホームみたいなところにいた

親と暮らせないこどもは

この世に多いような気もしていたし

周りがそんなふうな子ばかりだったから

そう思っていたのかも知れない

 ....
上司にこころを許してはならない

仕事ができる部下たちのそれが鉄則だ


仕事とは愛人のようなものだ

最愛を具現化した愛人のようなものだ

愛人の白い肉を

部下にたわめられて ....
森の猫さんの吉岡ペペロさんおすすめリスト(383)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
橋をあるく- 吉岡ペペ ...自由詩510-12-26
愛のためだけ- 吉岡ペペ ...自由詩510-12-24
雨の窓辺- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...310-12-21
きょうというひに- 吉岡ペペ ...自由詩410-12-20
音のない洞窟- 吉岡ペペ ...自由詩410-12-19
イオンや風- 吉岡ペペ ...自由詩510-12-18
やけくそ- 吉岡ペペ ...自由詩410-12-14
脱走- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...410-12-12
揺れている- 吉岡ペペ ...自由詩310-12-8
よく泣いていた- 吉岡ペペ ...自由詩810-12-5
自殺と未来の十代のころ- 吉岡ペペ ...自由詩610-11-26
理由- 吉岡ペペ ...自由詩510-11-25
ひかり- 吉岡ペペ ...自由詩810-11-23
鏡のかがやき- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...410-11-20
一緒に食べるということ- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...610-11-17
ふたりぼっち- 吉岡ペペ ...自由詩1210-11-15
生きる- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...610-11-14
音楽会- 吉岡ペペ ...自由詩410-11-8
殉教- 吉岡ペペ ...自由詩110-11-7
お父さんだった- 吉岡ペペ ...自由詩610-11-4
ぼくは夜を抱きしめる- 吉岡ペペ ...自由詩610-11-2
封印すれば- 吉岡ペペ ...自由詩410-10-19
チーズ- 吉岡ペペ ...自由詩310-10-8
白い白い土蔵のなかで- 吉岡ペペ ...自由詩510-10-6
ある夕景- 吉岡ペペ ...自由詩310-10-1
青波- 吉岡ペペ ...自由詩410-9-30
かぜひき魔女の修業時代- 吉岡ペペ ...自由詩610-9-25
わたり鳥たち- 吉岡ペペ ...自由詩410-9-21
帰る場所- 吉岡ペペ ...自由詩1610-9-20
コンクリートのルール- 吉岡ペペ ...自由詩510-9-19

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