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 三日月型の星に腰掛け
 釣り糸を垂らす少女の
 シルエットは明るい

 リールもないのに糸は地球の深海まで届き
 砂にまぎれた平目の目の前で針を泳がす

 夜は ....
そう遠くない未来に
目に見える灯火は全て緑になる
輪郭の曖昧な緑の灯が
平板な空の下に溢れるはず

だらだらと続くゆるい坂道を
駆け上って溜息を
ひとつ
つくと
緑の霞がかかった町が ....
……
醒める前に
暗転した
夢の断片の
堆積を 見上げる

…の夢の記憶

永遠に
つながらない
ラッシュ・フィルムの
編集を
断念する

繰り返し繰り返す…
 青空から ....
こころが

すけて しまえばいい
こころが すけて
どこまでも
ひろがって 
うみのうえの
空 に かえる
しんでしまう ほど
すきとおって しまえば
いい

{引用=
わた ....
子犬はふくふくと温かかった
抱くのに心地よい重さだった
ゆっくりと地べたに子犬を置いて
あたしは
5階まで全速力で階段を駆け上がった
息を弾ませながら窓の下をのぞくと
子犬はきょとんと座っ ....
 
 
機械の少年は
機械の少女に会った
機械のように恋をして
装置のように結婚して
遠く秋の空を眺めると
肌が乾いて懐かしい
あれは春だったのだ
二人はそう思うと
子供が一人
 ....
聴覚はナイフ
触覚は靴べらのように
点描の世界は途方もなく
広い音楽の塊に変わる

そこでは生半可な
ユマニスムが幅を利かせることなく
電話もメッセージ
横断歩道の音楽もメッセージ
 ....
 じいさんが縁側で苺を食べてた
 ばあさんがスーパーで安く買ってきた苺を
 安い苺は酸っぱいよ、って言いながら

 じいさんちの庭は、誰も手入れをしないから
 荒れ放題だ

 じいさ ....
しめやかな午前 /

温まらないエンジン
背負い込んで
缶コーヒー中毒者の
重い足取り

煮え切らないナビ
ぶら下げて
揮発しそうな生活者の
白い排気ガス

走れ
せめて ....
ひとり ひとり
夜の裸眼史
硝子のむこうの硝子と星


騒がしい影
何もない肌
土に映る
腕のかたち


闇に冷やした
ひとつの果物
指なぞる文字
雪を ....
T+74.130
Last radio signal from orbiter.{注*=Challenger timeline(UPI)}

切断された管をたなびかせながら
放物線を描いて ....
切通しの森より
艶やかな靄の衣で
じっとり舐め尽くす

貫通扉を抜け出して
男がひとり
つったってる

細長い腕
コーデュロイに合わせた色の鞄で
絵描きと名乗る

白樺のコート ....
右手を透る左手が
咽の前に描く球は
星の生まれ 空の生まれ
笑みの生まれ 穂の行方



陽曇雷海砂瞳
五本の明るい指と柱
あたたかさはどこからもやって来ない
あた ....
単線の川を何本も越えて
夏も冬も残滓などという
あやしい斑点に化ける

枕の肌木に叩きつけるのは
雨粒より緩やかに傾斜した海

星なんて数駅も前から消え失せて
今は小指の先に宿る鈴蘭よ ....
  空を食べた

  仲睦まじいかえるとかえるが飛び跳ねてハイタッチした

  オギャ―と雨は生まれ

  君に「雨がえるクン」という名をプレゼントする
 ....
さようなら冬薔薇
綺羅星のダイヤモンドは西に傾き
明け方にはさそり座が高い

地上には花々が訪い
星々は春夏の星座配置
夜という夜はライラ
さざめくつぼみたち{引用=地球という惑星の太陽 ....
あお空のちいさな骨の
こすれる音がする
女の子のむらさき色の
お花の匂いのする髪の毛のさき
ちいさなしあわせが
ふりつもるようだね
ほそい指を
土曜日の陽の光にからませて
ふて ....
海に沈殿した子ども達を
耳かきで掻き出す
「わたし早くママになりたいの

餌を求めるように
口々に主張する子ども達は
飽和した酸素に触れたとたん
波に揉まれて白い泡になる

灯台の ....
街のあらゆる隙間から
浸み出てくる泥に追われて

JR駅構内の暗がりの
打ちっ放しのコンクリート壁に
ひっそりと身を寄せる

壁に走るひびはハイウェイ
ところどころ露出した
砂利 ....
 
 
なんちゃってグミかんで
なんちゃって空ながめてる
俺の手は乾いた床を拭いているから
床のかたまりを拭いているから
俺から離れようとしない
困ったもんだぜ
俺はすっかり歯槽膿漏で ....
トンネルは夜だって明るいんだ

今も人差し指の冷たい腹、小指の爪
それだけで優しく窓を見つめてる
溢れたトラスの風切る姿が
薄暗い雑音に変わり
蕩々と水田へ軋んだ碁盤も
景色から剥がれ耳 ....
モンスーンでぶちまけた紫のペンキを着たいと彼女が言うから

僕はアトモスフィアを切り出した、すぐに発酵物の腐った匂いと腐った脂がしみだした

すべて見えていた少年の僕は

隠すことも知って ....
あの現場の写真を見た
瓦礫はすべて撤去され
金網や柵に囲まれたそこは
グラウンド・ゼロと呼ばれていた

そして現在 私が住む街の駅前に
デパートを取り壊した後
再開発計画が頓挫して
 ....
溶けた琥珀が持つ日差しの輪郭は
枯れるまで4年かかった

ひび割れ
すっかりプラスチックのような風合いで
昼の駐車場に薄い影をもたらす

車も看板も、大きなビルも
割とありふれていて
 ....
白っぽい視野の中に
草の生えた道があり
知らない樹木が立っていた

母は和服を着て
道にひとり佇んでいた
すると向こうから
何年も前に死んだ父が歩いて来た

ぱりっとした背広を着 ....
沈丁花の、
高音域の匂いがした

夜半から降り出した雨に
気づくものはなく
ひたひたと地面に染み
羊水となって桜を産む

  きっと
  そこには寂しい幽霊がいる

咲いてしまっ ....
その眠気で東京へ向かう事になる

絨毯の水郷
利根の先は銚子の方まで消えていて
墨の筆でゆらゆらと戯れる
幾重もの電線は
枯れた田に馴染まない小狡い美しさ
鉄道橋が格子の両腕目一杯に浮か ....
その部屋は森の中にある
白いアルベルベッロを思う
しとやかな蔵

水たまりを避け
ガラスの食堂を潜ってしまえば
水面への口笛を湛えた淵が

鳥が浮かぶ

きっとそのうち
梅雨の濃 ....
 
 
象といっしょに
列車を待ってる
朝からの温かな風が
服の繊維をすり抜けて
僕のところにも届く
こうして春になっていくんだね
明日はまた寒くなって
雪が降るそうだ

昔、象 ....
やましさに
ついて、
きみに頬ずりした、量を
増していく、雪の
なかに
埋もれていくように、夜に、きみに

ついて、話していた
電話は
途切れた、雪に覆われている、潜みで
 ....
コーリャさんの自由詩おすすめリスト(430)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
星から釣り糸を垂れる少女- ヨルノテ ...自由詩6*09-3-31
Lights_are_green- noman自由詩509-3-30
夢の続きの- フクスケ自由詩109-3-30
試_み_6- るか自由詩909-3-30
拾った子犬- 北野つづ ...自由詩709-3-30
春の機械- 小川 葉自由詩4*09-3-29
言葉ひとつで- 瀬崎 虎 ...自由詩309-3-29
じいさん- Ohatu自由詩809-3-29
AM_/_PM- nonya自由詩17*09-3-28
ひとつ_さまよい- 木立 悟自由詩209-3-28
断頭- 片野晃司自由詩2109-3-28
画板- しべ自由詩209-3-28
奔光- 木立 悟自由詩209-3-25
降り出し- しべ自由詩109-3-24
こころ_単独_音感_キス- ヨルノテ ...自由詩409-3-23
色鉛筆のためのパレット/オリオンの腕- 海里自由詩109-3-21
ぼくのおはなちゃん- アヅサ自由詩4*09-3-21
潮騒- ことこ自由詩4*09-3-20
- 壮佑自由詩19*09-3-20
なんちゃって- たもつ自由詩909-3-19
鉄路- しべ自由詩309-3-18
モンスーンでぶちまけた紫のペンキを着たいと彼女が言うから/d ...- satyri自由詩209-3-18
グラウンド・ゼロ- 壮佑自由詩14*09-3-14
白昼夢- しべ自由詩209-3-11
- 壮佑自由詩19*09-3-7
さびしい幽霊- 銀猫自由詩24*09-3-5
高速道路- しべ自由詩209-3-4
アンナ- しべ自由詩409-3-3
はるまち- たもつ自由詩2709-3-3
やましさについて、きみに- こもん自由詩709-3-1

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