高速道路
しべ

その眠気で東京へ向かう事になる

絨毯の水郷
利根の先は銚子の方まで消えていて
墨の筆でゆらゆらと戯れる
幾重もの電線は
枯れた田に馴染まない小狡い美しさ
鉄道橋が格子の両腕目一杯に浮かぶ洋上
胞子の霧に送電鉄塔が2基

白い森

そして
車線が水をはじく
トラックのたなびく幌に赤いくるまよ
これはバスだよ
小雨よりか弱い大きな車だよ


自由詩 高速道路 Copyright しべ 2009-03-04 15:03:54
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