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これが
きみの体

そう言って
葉桜になった
枝をもぎって
ひらいて見せた
掌には
千切れたり
擦り潰れた
緑色の葉と
黒い枝があった
あんなにも
咲いて散った花びらは
 ....
 少年が 夢一夜追う 機械未来


 謎めいた 花謎めいた 花 花 花


 回らない 扇風機の顔 呆けてる


 赤い玉と 白い玉あげる 宇宙人に
 ....
街灯は白んで路地を見下ろす
檻の中で眠るよりも
コンクリートに背を預けて

何度指を切ったか忘れた
さみしくない
かなしくない
別に嬉しくもないが
手を叩く
子供みたいに

空白 ....
ねえ、遠くの君がゆるやかに流れて

形にならない欠けてしまった星たちが
泣きながら私の跡を追って
並べられた言葉に色をつけてゆくけれど
まだ太陽のはにかんだ顔を忘れずにいたい


もう ....
長いあいだ
気づくことがありませんでした
そう それは、旅人たちのしごとなのですね
忘れそうになれば 時にさそわれてくる
軒先に落ちてくる雨色の
無定期の知らせは、

空を裂く
雷 ....
橋脚から電車へと流れる塵
蘇我行き

小さな標識は高速湾岸線
撓んだ架線の下に4つのとぼけた窓
行政書士の事務所だとわかる
やがて昼間の蛍光灯から左の英会話へ

手のひらには
ずっと ....
さやかで悲しい朝なのに

夏の匂いをかぎました

感謝でむせぶ朝なのに

黒いこころもありました


ひとのこころはどうも遠くて

応酬ばかりのありさまでした


さやかで ....

エスカレーターに乗れば段を踏み外す
券売機のタッチ・パネルはいくら押しても反応しない
施錠をすれば鍵を無くす
自動ドアには挟まれる
わたしは
文明というものに適応するように
生まれつ ....
つかれてすごい泣きながら
タイミング良く酒井法子が釈放された瞬間をリアルタイムで見てた
横付けされた車に乗り込む彼女を
天から光が射してきて包み込むのを
リポーターたちがあわてて中継し ....
ちっとも美しく見えない。
なぜならもう世界の色なんて何も認識できないから。
強風で新聞紙やビニール袋が飛ばされていくよ。
狂った頭で何考えても無駄なんだ。
わたしの罪はなんなんだろう。溢れる記 ....
重たく静かな黒松の壁
その右隣
荒れた土地には白い蔵がひとつ
町はだいぶ朽ちたが
彼はしぶとい

ビードロはヤニの味がするだろう
シャワーのような換気扇の音は
たとえばトラックや軽自動 ....
よるのそこにはやわらかなひかりがしづんでいる。

ひかりのまわりのよるはあさをはらんでにごる。

わたしのめはひるのひかりににごり、よるのやみにせをむける。


ほつほつとひろがってた ....
明るさを見失ったら夜。何も言うことがなくなったら朝。
西と南に窓のあるへや。背丈の伸びた笹の葉が揺れる。
道ゆく人に涙をみせてはいけないよ。お前の宝石を生け捕りにされてしまうよ。
朝。夢 ....

幼いころ
妹はお風呂が嫌いで
兄は爪を切られるのが嫌いで
わたしは歯を磨くのが嫌いだった
だからそのころのわたしたち三兄弟ときたら
妹は髪から極彩色のきのこを生やし
わたしはのどの奥 ....
 いくつもの、
 接がれない
 夕刻のだいだい色を
 ポケットにしまおうとして
 持ちかえれない
 そんな夜は暗闇に目を凝らした

この病棟の窓から見える夜景は
いつもと変わらない
 ....
 
 
薬が切れて震える父を
抱えてベッドに寝かせる
布団のしわなどが気に入らないと眠れないので
抱き起こし、位置を変えてまた寝かせる
そんな作業が延々と続く
父にとって毎日の睡眠とは
 ....
   {引用=ぼくたちの未来は いつも、さよならで終わっていくの?}


地球儀をまわしすぎたせいで
透きとおっていたものが
濁っていく 
あの日、
チョークで描いた線路が滲んで
二十 ....
 


寝て起きると
いつも新しい
新しい朝が来たと
体操をしながら
希望を体にしみ込ませていた小学生


誰が今日の空を真新しいと決めるのか
夢みがちにパンを食べる
土砂降り ....
カーテン越しに差し込む光で目が覚める
心臓に手を当て今日も生きてることを確かめる
窓を開けても見慣れたあの風景はないけど
その代わり見えるのは青く光る地球だ
このステーションに来てからもう ....
まっくろな海食べたら
ちいさな島は大きな背中
涙に沿って走ろ
ハロゲンの輪っか
僕は対岸の
町あかりの一つ

ビーチボールが萎んでぐずった
もうそれすら
無いんだね

おなかがす ....

愛してる
と誰かが呟いたので
ふと思った
愛とは する ものなんだろうか
だとしたら
動詞なんだろうか
いやそれとも形容詞かな

調べてみたけれど
動詞とも
助動詞とも
形 ....
水のない水槽の中で
ただじっと空を見ていた
泳ぎ方を忘れた魚たちには
青の区別がつかない

水のない水槽の中は
水がない分だけ騒がしい
自分の鱗のはげ落ちる音にすら
耳を塞ぎたくなるほ ....
 
忘れ物のような話をしました
ただ長いだけのベンチがあり
終わりの無い話を続けました
読みかけの本が無造作にふせられ
背表紙は少し傷みかけていました
マリエはすぐに人を殺そうとする
け ....
風邪 いちにちめ

体のなかはあついのに
皮膚の表面はつめたい
俗に云う風邪なのだと気づいてからは
ずっと布団の中でグレープフルーツを齧っていた
昇ってくる陽にそっくりな果実は
わたくし ....
雨の夜のアスファルトでは
光も熱帯魚みたいに濡れている
迫り来てよぎり過ぎ去り遠退く
赤い、黄色い、無数の鱗が目に入って
濡れるしかなかった視線が水性インクとなって
雨の夜に、明るい ....

夕飯のあと
残した刺身を生姜醤油に漬けて冷蔵庫へしまう
こうしておいて翌日に
焼いて食べると美味しいというのは
母に教わったことだ
そういえば結婚して引っ越す当日に
母がお餞別と言っ ....
「見て、B-29よ。」

一九四五年のある夏の日、
私の頭上にあるのは夢でも希望でもなく
死神の翼でした。

終戦間近、戦火を免れ長閑さの残る片田舎の少女だった私に
戦闘機の名前など区別 ....
夢がまた落ちてゆきました
いつか僕たちはまぼろしの形をした記憶のなかに沈みます


君には誰も読んだことのない本を読んでほしい
うまれる星の話
海に咲いた永遠の話を
世界中の誰も ....
アベフトシが死んだ昼に新聞記者は訃報を記事に起こし
アベフトシが死んだ夕方にCDショップは特設スペースを作り
アベフトシが死んだ夜にテレビでは追悼番組が組まれた

アベフトシが死んだ夜中に私は ....
陽は斜めに射して蜜蜂が群れる
垣根には今年も薔薇が咲いた
みんな二人だけのもの
手をつないで小径を駆けてゆく


ぼくたちは (わたしたちは)
村はずれにひとつの廃屋を見つけた
秘密の ....
コーリャさんの自由詩おすすめリスト(430)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
葉桜の木陰で- 水町綜助自由詩609-9-21
夢の季節- ヨルノテ ...自由詩109-9-20
九月の獣- アオゾラ ...自由詩1009-9-20
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「虹の旅人」- 月乃助自由詩8*09-9-19
ペットボトル- しべ自由詩209-9-18
秋のリビドー- 吉岡ペペ ...自由詩1209-9-16
オートメイション- 吉田ぐん ...自由詩1209-9-16
酒井法子- モリマサ ...自由詩909-9-15
花なんて- アサギ自由詩109-9-10
ビニール傘- しべ自由詩309-9-8
7階より- 自由詩309-9-7
スモールワールド- あすくれ ...自由詩10*09-8-31
わたしたち三兄妹- 吉田ぐん ...自由詩3109-8-25
幼さ- かんな自由詩12*09-8-18
祈り- たもつ自由詩2109-8-17
孕む、風を、未来を- 望月 ゆ ...自由詩24*09-8-11
wrong_interview- あすくれ ...自由詩3*09-8-9
銀河鉄道の夜- 不可思議 ...自由詩1009-8-2
夏休み- しべ自由詩209-7-31
愛とは- 吉田ぐん ...自由詩1109-7-31
水のない水槽- 三原千尋自由詩23*09-7-30
首都- たもつ自由詩1009-7-29
かぜごゑ- 吉田ぐん ...自由詩809-7-29
魚類の夜- A道化自由詩1009-7-28
ファミリア- 吉田ぐん ...自由詩2409-7-28
「B-29は頭上を通り過ぎていきました。」〜祖母の記憶- 夏嶋 真 ...自由詩31*09-7-26
流星群- e.mei自由詩1409-7-25
アベフトシが死んだ日に- リヅ自由詩2*09-7-23
ふたり- 石瀬琳々自由詩5*09-7-22

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