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世界地図を定規で測ると
あなたとわたしを遠ざける
この距離は五センチにも満たない

この地球には海があって
広い広いそのどこかに
憧れているあなたの町が
浮かんでいる

上空に照らす ....
落ちた数を数えるよりも
水滴の生まれた場所が知りたかった

ささやき声も空気を振動させるような
ぎりぎり均衡を保っているこの小さな空間で
破裂する寸前の風船みたいな緊張感の中
今、きみが生 ....
{引用=嬰子の褥


闇のひとつ奥に蠢動する白光体がたしかにあった
血に焼かれた嬰子が視えない手のひらに止まって
私の身体に続いている
いやへその緒はぜんまい状に闇に溶けて
それはもうわ ....
               090427



時分の花を
咲かせましょう
咲かせた後で
実を付けて
太らせて
実をもいで
欲しいお方に差し上げましょうと
美しい花が咲く
 ....
大きな音楽のくぼみに
海洋の裸体は何故有るのだろう、
ぼくといる
光る種は、美しいとは以前に
何て億劫で
すかすかに目詰まりした頭髪が
金星の毛玉を噛み込む、
これを着ては
もう外を  ....
 
春が死んでいた
花びらもない
あたたかな光もない
ゼニゴケの群生する
庭の片隅で

地軸の傾きと公転は
果てしなく続き
生きていく、ということは
傲慢な恥ずかしさの
小さな積 ....
いろいろなものに唆かされて
波は
いつも
陸にかけあがりたい

風や月や
海そのものの呼吸に押されて
潮目ごとにかけあがる波

砂浜に描かれる
貝殻やサンゴの帯

波が運べるも ....
十九、までは数えた
そこから先は途切れがちになった
よく躓いてしまう君の後ろで僕は
ありふれた、馴染まないままの歌を歌った
スモールタウン、僕らがかたちになりかけた頃
この腕に抱ける言葉が、 ....
見てごらん 

あれが僕の剥製だよ

一点を見つめて カラカラに乾いた口を半分開けて
手を差し伸べているね

一体何を掴もうとしているのだろう
一体何を探しているのだろう
一体何を告 ....
葉っぱは季節をたとえません
すうふうと風にもつれません
声がでない
見たこともない町並みや
笑ってばかりの声色に
ない交ぜにされて


先に歩いてていいですよ
追いつくつもり ....
             090423


懐中時計をポケットにしまう
ジーパンのポケットにしまう
海の中には
海坊主がいて
溺れた人を
丸呑みにするのだと
笑いながら時計を見て ....
突き抜けた青天から目をそらし
振り返ってしまうことがためらわれ
気付かなかったことにした

水滴ひとつ浮かばない箱を抱えて
所在を見つけようともしなかった
抜けた羽毛を一枚入れて
ふたを ....
もうずいぶんとむかし

あなたはたしか
「砂漠のなかで金の粒をさがすようね」と言った
僕はそれはちょっと違うんじゃないかと言いそこねた

きれいな空をそのままうつしたような海の
ちょうど ....
夏の日が薄紫色に
透けて近いので
君になにかを書きます

花が開いては
落ち
黒い道路を汚しては
それをふまないよう
ふまないよう
すこし飛ぶように
歩き

振り向いたなら
 ....
               090420

じっくりことことと
煮詰めるのですと
テレビの中の先生が
無感動に説明しています
感動するのはアシスタント役の
アナウンサー
お客さんの聴 ....
埃の海に生まれたもの
きらびやかに手放されるもの
岸から流れつづける景
底をすすむもののかたち


褪せた光の降る路地の
さらに褪せた色の扉の
入るものもない静けさ ....
新月の夜に
世界中が停電して
僕が誰だかも
わからなくて
原初の闇の中に
視界が境界を無くして
僕が誰だかも
わからなくなったら
初めてこの言葉も
線の一本一本をほどいて
かたちか ....
大気は徐々に枝垂れ流れ
紫色に染まってゆく
雑踏は過去のものになり
ほのかな灯りも音を持つ

乱反射していた人工のひかりは
次第に少なくなってくる
大気は更に厚みを増し
地上 ....
座礁した
廃棄された
和船の上に
鳥は立つ

乳白色の水面を
じっと見つめている

座礁した
廃棄された
和船から
鳥は飛び立つ

船は再び
ひとりぼっちだ

乳白色の ....
幾つかの星々が長い年月の間に
微妙にその位置を変えているらしいことは
発見されていました
紀元前からの古記録がありましたから

今ではわたしたち
さまざまな眼差しを手に入れて
広がりに奥 ....
キューボルト
クレゾール
アルコール
買いもの 
必要なもん 電話にメモ
充電切れたらもう読めんくて
いみないな
だから覚えてるところまで
キューボルト(電池)
クレゾール( ....
おもむくままに、旅に出ようか

規則正しいかたかたとした音は
恐らく鞄に忍ばせた貯金箱
目を閉じればそれは
大きな機関車のタイヤに変わる

太陽はなだらかに線路を作り
どこまで続いてい ....
月夜のビルディング
その屋上に座す
大勢の透明な人々

洪水はやみ
街は黙って溺死したまま
波打つ腹に月を映す

誰も居ないが 誰かの居る
窮屈でないひしめきの群れが
あちらやこち ....
まな板に乗っかる緑の色
魚が音楽にみえる 切れるものに普通じゃない
それまでを耳できいてた音楽を普通じゃない
 

 
本を閉じると
立ちのぼっていくけむり
あちこちから湧き立ちはじめる
エクトプラズム

小屋の外をかけまわっていた子供が
ふいに立ち止まって
草原のはるか向こうを見た

ぼくはしおりを ....
けふけふと
今日も咳をして
レモンと薄荷のバックドロップ
亜空間に垂れ流しのお喋りどもに
イチゴ・ジャミング

杖の机を頼りに
ひとのひを素知らぬ顔で過ごしています
ヒマラヤのライムや ....
ずっととおく
あちらのほうへいってしまった人が
てをふりつづけているようにおもえる
そのしろいすきとおったてのひらが
やみのなかできょりとともに
うすくなっていきながらも
きえずにまだみえ ....
 
 
あの夏の日の
電話ボックスの中
受話器を持ちながら
あと一桁ダイヤルを
回せば届く
思いがあった

あの夏の日は
静止したまま
僕は僕の海に溺れ
窒息している

何 ....
あの頃
私は叙情の生き物で
君の全てが詩歌であった


差し出された手の平に
丁度良く収まる
この手を乗せると
合わさった部分は
いつもほの暖かく
淡い色合いの空気が
ぐるり ....
キーボードの『C』を取り外し ポケットに入れて持ち歩いている
一人じゃ可哀相なので 隣の『V』も取り外し ポケットに入れた
昨夜 板チョコを三十一個も食べて 気持ちが相当悪くなって 眠った
朝起 ....
コーリャさんの自由詩おすすめリスト(430)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ディスタンス・インヴィジブル- アオゾラ ...自由詩909-5-1
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