1.もたげる
朝が来たのか夜が来たのか、わからないとにかく太陽が窓に貼られたらわたしは、起きなければならないわたしは。ワッペンは太陽の形をしているかワッペンは太陽の形をしていなければだめだワッペン ....
十五年ぶりに
山辺の路を歩く
あのときは誰と歩いたっけ
いくつもの寺や神社で
いくかのお願いをしながら
あのときは誰と
箸墓の謂れを読んでいるころから
みぞお ....
カフス不可
カバラならば可
カラスミすら可
かるい体なだらか射るか?
カマドウマ舞う土間か
カメラ騙しまだ騙し{ルビ斑目=まだらめ}か
悲しいなかに叶いし仲
踵痛いと{ルビ母=か ....
行ったきり帰って来ない父を待っている間に
僕は肩を壊してボールを握れなくなった
故障した肩は匂いや形が花に似ているみたいで
通りを歩いていると勘違いしたハチが集まってきて困る
その度にそよ ....
櫃、入れろよ。パンでくるみ
大きな鳶と人々亡き
おお、ミルク?電波?ヨロレイッヒ
わたしはコンビニエンスストアで傘を買う
ビニール傘だ 貧弱なのは値段のせいだろう
支払いを済ませるまで店主はわたしの顔を見ていた
道路を渡り向かいの建物に入りガラス戸を閉める
と店主もちょうど ....
家に帰ると兄が花壇を取り壊していた
“マルを作るんだ”
“マル?”
“庭いっぱいの”
思い立ったがまま行動するのは兄のいつもの癖だ
ほんの1ヶ月前、兄の顔はまさし ....
姻なA!を誘う戯肢の未思議に
彼方の華一輪/gな指切りの祝辞
出血苦時には引火の「 I 」を!と
オットー旋回千度の宣紙の「あら、霊」
曰くす燐は焼ed宣紙の浮歓ショウ!
麻谷底の沿うLet ....
どううぶつえんの檻の前で親友は盤を取り出し
飛車角落ちで良い、と言う
親友の温かい手から飛車と角を受け取り
どううぶつの檻に投げる
どううぶつは隅でうずくまったまま見向きもしない
飛 ....
するり、逃げ
架空の生き物のように、人の手には触れられず
するり、猫は逃げ
けれどいつか
その気儘な速度の肢体にある肉球で地面を圧することをやめ
肉球を翻し、力無く、空に ....
(深夜、薄荷煙草を以て出廷せり)
色街の電気光に射られた雲が遠くに浮浪する刻限
を歩く、訪れない睡蓮とは手を切った その手に
小銭を幾ばくか 煙草を買いに遊歩している コ
イン4枚のお告げ ....
--aegis
君の大好きなリカちゃんは蛇に捕まって
きれいな白い足は2本とも喰い残された
細いよね マッチ棒みたいに
火をつけたら燃え出しそうで
それに寒がりな君が気付 ....
(壊れないシャボン玉の希求)
鶏adingの朝の一声、仔細な司祭の起床録を
Lockしてill終わり麻で 旧薬聖書儀典では
睡酸化の天使の子宮巡りで悪阻のツアーを
聴いた司祭Notカフ ....
舞踏の胎はSun、散花した羊水か酸化した鳳仙花rb
に沿うSo雨なif ナイフ持った踊り子を知るの卯は
春訛りの秋のCut-U字に切る十字軍に従事、熱とを
以てンタクルな万象の羽な嵐が悪寒を遠ざ ....
わたしが 水から上がるとき、いつも
聞き忘れていることがありまして それは喋りません が
ふ と流れていくものを 仕草、捕まえるときの
肉体の動き、地脈らしく 地層の重なり 浚渫は終わり
わた ....
蟲が這う
周りには目もくれずに
否
彼には周りが見えていないのだ
アスファルトに
ただ一人
彼は孤独だ
彼には沈黙しかない
それでも彼は這う
何も見えていないのに
そして彼は
....
灰レース纏う胎陽に砂糖、飴の紅狂いはhigh化
背信車問う、So土星に逃走 千℃の粒子ngのソングも
土星の塩板記録済ミントが先頭in苛岳より蘭が針落とす
Run!とすケープに灰と惰雲の降火、賛 ....
時代──書物での構築、さようなら──会いたかったひと。手を振る行為──訳せない、線路の上──近似値を計る人。ミリメートル──時折かさばるもの、果てしない段組み──力つきるまで。クリーム状の──コンセン ....
冷たい水やなあ
と
弟は、云うので、ぼくは
この辺りに、きっと井戸があるんじゃないかと思った
冷たいなあ
弟の赤い頬を見て、そういった
鋭い針を、ノドに刺しこまれるように、鳥は ....
浅黒い顔を青白くさせながらハヌシは言った。
「マングース狩りに同行してもらえませんか」
チャールズ=シン・ハヌシはインドで先祖代々蛇遣いを生業とする一族の末裔であった。今では宮古島でガ ....
本日はお日柄もよろしく
押入れの中は相変わらずのじめじめ模様が続きます
いつまでこの暗闇の中でかくれんぼをしなければならないのか
親方にも僕にもよくわかりません
ただ、かび臭い布団や枕 ....
倉吉病院にきちがいを連れて行くと5000円もらえる
倉吉病院の裏山には隔離施設と秘密の沼と竹林があって山を越えると
東伯郡になって梨園に出て夏になるとおいしく食べられる
竹林の奥の井戸のトタン板 ....
二時間待たされたあげく
僕はタクシーの助手席に通された
運転席の医者がちらりと僕のお腹を見ながら
おめでたですね、と言う
何か心あたりは?
そういえば確かに最近酸っぱいものの数ばかり ....
路慕情、傘引-雨臆ス
逸ツサ射レント、遠ク捨テツ譜面ヘ
「嗚呼…何処?」ヲ売ル(ド)ノ継ト
冷雨滴ル、悲頭譜詠ス多安堵得ニ依カラ唖
雑湾ノ渦、不安他ニ澄ム
曖ノ雨、昧…墓椅子 思惟見入ル
....
葉合フ天圃ニテ 蓮垂ル窓裏ガ留守
樹々競ル露慰 土曜 或ル実ニ熟ム知恵
蒔百合ム倉 粒ト蛇ハ美ニ入ル
「堕スト、多在ル唖ス符有ル咎ガ好キ」
ト知リ 紺ト晴レト瑠ト裸場 唖頭述ベルト
戯夜噛ム ....
全自動じいさんは全自動ですが、梅干しを混
入させると、寂びてしまう恐れがありす。
そこで、改良されたグレート全自動じいさん
は耐性が強く、決して寂びることも侘びるこ
ともないのですが、面白味は ....
庭の片隅の腐りかけた胡瓜の上で
どす黒さと白色の縞々な腹部を持った蜘蛛が
不気味な茶色の8本の足をゆっくりと動かしている
この腐った胡瓜の上に居住地を作る気なのか
蜘蛛はひたすらに8本の足を動 ....
踏切のあの 落ちてくる棒みたいな奴が 包丁に見える とぎゃあぎゃあわめいている市民がいたので 実際 包丁を持って奴の部屋に上がってやったら 「ああ 踏切が じぶんの部屋にやってきた!」 とか言う しょ ....
(死海では陽に三度、あと一つ)
四廻の沐浴、視界の持つ欲-点for4と
美、否す腐王穫る雨陰に沈む波面×四
回転orな三日月の歌声にsuckか透かす
と四つの酸化句が名、見もせず三角に
駈 ....
踏み込めばどこまでも沈む
そんなどろどろの泥沼
汚い水には蟲が湧き
ぬるりとした感触でわたしを包む
ここで根を張り
蛆虫も糞便も全部栄養に変えて吸収し
汚れた大地と腐れた水の上にぽっか ....
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