木の音
水の反射
日なたの匂い
奪われたあと
残るもの
木の匂い
水の音
日なたの反射
午後の恐竜 ※
砂に埋まる墓碑
言わないさあれこれ
ひと ....
見知らぬ少年が大きくなり
間違えていないか
何度か数えなおしてみる
口あとの残った譜面や
カロリーの低い清涼飲料水
忘れるたびに覚えていく
右手では保つことのできない
左手のもの ....
俺は時計を持たない営業部員でつまり仕事ができない
もらい物の手帳に不明瞭な単語だけ書きつらねて
昼間を秋葉原で過ごし歌舞伎町に立ち寄ってとにかく帰ってくる
今日は何本のエロビデオを店に突っ込んだ ....
ぼくはおんなを殴打する めちゃくちゃになるまで殴打する マウントポジションで殴打する 大通りのど真ん中で 分離帯の真上で殴打する オーストリアの悲劇の歴史を暗唱しながら 念力で街路樹を根っこから持ち上 ....
こうして
らーめん食べてると
あったかいなあ
と
白い女がカウンターに汁を激しくこぼしている
あきらかに絡み付く独り言を言う人だ
やばい
僕もかなりヤバイ
さっきから肩が回ると変な音が ....
死化粧
「不安で。淫しよ、ん」
途端の爆発は火霊の出産
炎上の寝具上に響く朱はきませり
灰の増す空目につもり
血-苦痛が頬を染める
朽ち辺に最後の吐息が消えた。
降る鬱
....
少女の症状は幕間の口上 抒情工場の霊るダンスで
胎陽を弾巣より護衛する光栄に頬を紅潮させ
薬用ガーゼの風でレースにお礼するキスは傷塗れedな
0℃の赤い唇で ドレスに号令す恒例の賛淫美歌で
リ ....
立たれへん
そうだ
息止まる寸前まで
腹殴られて
大事なものだけ
まるく抱えて
うずくまった
みょーに深い空の
寒い夕方想う
虫の死骸とか
小さい河の流れる音
なかで
昨日 ....
まずはURL、
チアーヌさんの書いた詩「かわいい匂い」は下のリンクから読める。
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=20788
それからお断り、私の ....
ほら起きなさい、と
布団をめくったら
息子が石になっていた
くしゃくしゃパジャマの真ん中で
小さな石だ柔らかい色の
まだ磨かれも割れてもいない
服着せようにもサイズが合わない
....
私は素手で土を掘った
逆さ剥けから血がにじんだ
さらに掘り進むと爪が剥がれた
赤土は血を吸いながら悦んで湯気をあげた
肥ってはいるけれどゆがんだ芋虫が
私の掘った穴から這い出し ....
男には
オレ
僕
わしとか色々な呼び名で文字地平を歩けるのに
女の子は私とかしかなくて、あえて僕と書いたりすると女の人が言ってたので
うむむ、わからん
でも男も辛いのよ
なんて
これは ....
btqhd氏は明け方の空を見上げて口吻をねじまげメタンガスを
含有する吐気を噴出した。氏は恋に悩んでいる。16人の氏の恋人
が揃って氏を紛糾するのだ。氏は16人の恋人すべてを愛していた。
その姿 ....
ガロイ先輩は
割れにくい卵の研究に6年
チブラさんは
すぐ割れる卵の研究に3年
間に挟まれる僕は
ただ暖め続けている
だけ
やがて
夕暮れになってやっと君たちは
....
現存するものとしては
最後のヒメギミ
中継映像
物音ひとつしない部屋に
ただ一人のヒメギミ
ふわり
優雅なパニエは
裾がゆらいでる
注視かたずを呑む
23:05
....
破水-再度の胎陽吊るロープのsinの深紅色
オットー繰る繰る砂時計落ちて永遠を底辺に泥pす
胎動のリズムは祝辞の韻律、羊水のシャワー
「朱はきませり。」
....
謎るRing-Oと林檎のお菓子
凹齧れば王子仮死
しかし詩菓子を可視れば
桜花氏と王子がシンバルで
追う歌誌のモノローグ
「サンジですよ、内緒!」
「はい、次のひとー」
「こんにちわ」
「はい、今日はどうしましたか?」
「どうも最近ヒメギミみたいなんですが」
「ああ、あなたくらいの年齢だとね、よくありますね、ほんと」
「そうなん ....
尖天O:itを負う糸の振動 BellManの朝の一声の世界kaaaankaranと
伽蘭のトタンに降り真下、或る身に産む神託 アルミニウム運命局
より鋭角な御子の宣紙の散布 0時のchild-Aに ....
a)
足りない
右の手
に
朝
本は昨日から
ゆっくりと
閉じられた
まま
b)
たくさんの階段や
もっとたくさんの
階段
のぼる足音や
もっとのぼ ....
電車に乗ってるやつらの膝を砕き週刊プレイボーイの中吊り広告を見て勃起する
終電前の電車だ
吊り革の円がほんとに丸くて
消費者金融の広告の女のくどいほどの笑顔とホームの青葱まじりの大量のゲロ
役 ....
小さな目
小さな手
枯れた指
伸びようとする背の
愛おしさに
震える腕で筆を持ち
涙の雫で絵の具を溶いた
土喰子らのみせる笑顔を
描き留めるただその為に
ああ
....
ぐったりのびた豚の死体を担ぎ上げて
好きな方角に向かって投げる
車の後輪タイヤは空気が抜けてて
地面にホイルがめり込む
大切な約束をしたはずが
赤 ....
枝で割れ
高くてたまらない空から降る日の光と共に
枝で割れ、枝から漏れ
枝で割れ枝から漏れる紅い朽ち葉は
可愛い可愛いと思った者への
女の、口付けの跡の
剥離、
塵、
....
改札を抜けた人びとの足元に散らばった夕日の残骸を
数えきれないうちに死は桝目の地面を漂い始め
人びとは疲れ切った無表情で
詰め込まれた電車の中と何も変わらな ....
目覚めたのは何時でもいいだろ
パンの朝食でコーヒーを飲んだ
新聞を読んだ
もうその記事など一つも覚えてない
世界が反転すると何色だ?
反転する ....
俯瞰で死ぬのは結構なことだ
いい自殺とわるい自殺を引き算して
割れた反射鏡にぶらさがってる俺の首から下
生きてるかもしれない小便をかけてくれ
化学物質漬の ....
周りでみてるなんて残酷だけど
男が泣いてるんだベンチで
紺のスーツを着た
なぞ
日を浴びて
うららかな公園で
ずっとずっと
僕はためらいがちに
声をかけようと
するが
森の ....
脂喰坊主は地下鉄の端で
ホームに顔を突き出して遊んでいる
駅員が慌てて止めるが
大丈夫
脂喰坊主は死なない
脂喰坊主はバツの悪い顔で笑う
それから
目を閉じてかっきり一秒
....
迷子のお知らせをします
赤い帽子をかぶった
ワンピース姿で
後期量産型の
中年男性が
迷子になっております
アナウンスはスロープを
なだらかに崩れ落ちる
伏せられたメガホン
かぶせら ....
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