背中から出たコードをディスプレイのプラグにつなぐと
身体が青に赤に金色に光りだし量子化されドットに再構成されてゆく
高電圧に踊り狂うさまは走査されピクセルに変化して
いくアニメーションのようで
 .... 
最上階のプライヴェーエト・ジァアグジィーの
黒い鉤型の湯出口に
バラいろのヤモリどんがつっかえている
赤ん坊のように柔らかな爪のはえた
短い後ろ足をじたばたさせ
水道管の奥へ奥へと身をよじら .... 
ジーニアス英和大事典によると、「ガストロ(gastro)」とは「腹部の、胃の」、「アイデンティティ(identity)」は、ここでは「固有性、主体性、個性」を指すことから、「ガストロアイデンティティ( .... 
{引用=詩集『カエルトコ』より ;7}
●エデンのリンゴ(イヴ)
それは知恵の実でした
女は今を楽しむことに加えて
明日の楽しみのために我慢することを知りました
けれど傷の痛みに泣き喚く .... 
 
 朝から不調だった。
 午後もそんな調子だった。風呂場で髪の毛を切った。どこにでも売ってるハサミだった。排水口に髪の毛が詰まった。つまんだら、たいした重さじゃなかった。
 .... 
なんとなく、なんとなく。
夏が近づくと、思い出すこと。
もう10年近く前になるかな、わたしは学校を出て働いていました。
仕事の内容はかなり多種多様でした。
その中のひとつに、放送児童合唱団 .... 
病院に行ったのです
私の家からその病院までは坂道になっており、一輪車での往路は非常に辛いものとなりました
何よりも私が病院に行こうと思った理由が、「ペダルを前に漕ぐことが困難になった」という症状で .... 
1,
椅子が背もたれを向こうにしている
わたしは座面にかかとを乗せて
中空を見るでもなく見ている
死んだように動かないのか
動かないように死んだのか
ともあれ動こうとしない身体を
板張り .... 
 白い錠剤とロシアで買った中古カメラがテレビの上に載っている。
 もうすでにおれは嘘をついてしまった。白い錠剤もないし、ロシアで買った中古カメラもない。ロシアが昔ソ連だった頃、お .... 
 
 駅ビルの屋上から飛び降りてから
 地面に落下するまで
 ずっと一人だった
 公衆便所の個室から伸びて外まで出てる
 トイレットペーパーが
 雨に濡れて溶けそうだ
 .... 
うさぎはおおかみの上着を着て
おおかみの上着の上から
うさぎの上着を着て
うさぎの上着の上から
おおかみの上着を着て
ほっと一息ついて
コーヒーショップなんかで
おおかみの上着を脱いで
 .... 
守られる約束なんて
この世にはないから
約束なんて
しないほうがいい
どうしても
約束したくなったら
はんぶん冗談で
すればいい
歯医者の予約程度の
約束を
すれば .... 
 孤立してしまったのだ。おれは港に着いたばかりで、フランス人トップモデルと激しい鮨の奪い合いに負けた後でもあった。落ちぶれた気分だった。受験勉強の途中に息抜きとして窓を開けたら .... 
まっすぐな道だったので
眠気を催すほど退屈
アクセルを目一杯踏んでみた
160km出してみたら…
…やっぱり猛烈に眠かったので
カーブに気づかずに 死んだ
つづら折りの坂道は
山 .... 
私は一年ほどまえに勤めていた会社を退き失業保険となけなしの貯金にてパソコンを購入、偶然にもこの現代詩フォーラムに漂着、以来やっとこさ、人様に読んでいただくためにものを書くという行為に目覚めつつある寝坊 .... 
半裸の女性は自動車に限りなく接近し
煙突は草原と合図を交わし転倒しながら笑っている
酒場のテーブルに地元の地図を書いて
自営業を営む侍がおもむろに刀を投げる
その真剣さは伝わる
アウトライン .... 
 
 
 
 
 おれは電車に乗ったことがある。電車には吊り革なんてものがぶら下がっていて、つかまる者もいるし、つかまなくて手すりで済ませるやつもいる。なぜか敬虔な気持ちになっ .... 
ママが呪文を
唱えると
家庭は崩壊
する 
半起ちの牛若丸が駅前にすべり込むのさ黒塗りのクラウン
バロックと不感症との相関をチャイナドレスで教授されたし
祈っても駄目ならでっちあげるのよ神様からの着信履歴
何度でも生まれ変 .... 
 その手が欲しかった
 その手を手に入れて
 その手の中に私の手を入れて
 その手が欲しかった
 何ができただろう
 その手で溶けるを実感し
 時計の流れるを卓 .... 
 八千草薫っていいよね、と言う。正月の高校サッカー観ながらコタツに一緒に入っていたいね、とも言う。誰がこんなことを言うんだろう。八千草薫とピンポン球のどちらがかわいいか .... 
迷路のような部屋に住めたらいいと思ったのは、もっと子供の頃だ。
ちょうど眠りを妨げる量のアルコールのせいで夢を見たままずっと起きていることになる。
経験のある人なら分かってくれるだろうが、そう .... 
 
 
 おれは失敬した。ならず者というものがいる。ならず者国家とか誰かが言ってるのをおれは聞いたり見たりした。テレビや雑誌で取り上げられてたんだ。どっかの国のお偉いさんがどっ .... 
 
 
 迷宮入りの事件を解決して、おれは自宅でミートスパゲティーを食す。五月はグリーンピースの季節だ。こんなにもグリーンピースがのってるゲティを食べるのは、昨日以来だ .... 
 タイトルと本文は関係ない。スプートニクの話も、爆についても、そして乳業についても語るつもりはない。でも気分によってはひとまとめにして、つまりスプートニク爆乳業について語る可能性だ .... 
under送電塔、楽園ed,LuckEnd
添う藍編む...、大穴だらけのお花畑で
斜電灯光を吸う、再度の花々に
春、指音で語り×4by0.25で一人になる。
   A、痛い。 
 
 
 ガラム・マサラってのは確か香辛料の一つの名前で、本格カレーなんかに入ってるやつだ。例えば、おれは真剣に考えてみる。カレーを注文すると、スプーンしか出てこない非常時につ .... 
その日の雨が
今でも時々僕の肩を濡らす
廃園の木下闇に
置き忘れられたブリキのバケツ
松葉を伝い落ちる雫が
想いおこさせる
もうひとつの心臓
眠れぬ夜毎
消え残る雫がほのかに光 .... 
 四人掛けの座席の窓際に座ったら男が
 おれの左斜め向かいに座って
 こっちに体を傾けたと思うと
 今日は人が多いですねなんて言った。
 いつも乗るわけじゃないから
 .... 
 
  
 おれは再起不能にしたいだけだ
  おまえの薄皮一枚の人格の表皮それをおまえは
 象のケツみたいに分厚いと思い込んで ふ 笑っちまうほどの
  傲慢顔 だ 手を入れ .... 
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