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山へと向かう道の角を
一本の木からあふれた花が埋めてゆく


新月の原
うずくまる獣
高く低くつづく夜


響きのなかに現われる
草色の歌
波うつ獣の背の上に
花 ....
雲が流れる
柔らかい風に乗って

雲が流れる
新しい世界を目指して

私も流れていけるかな
一緒に行ってもいいですか

時間が流れていく
私をのせて流れる

千切れた雲も流れて ....
死んだらしいので
ビデオを借りにいった
全部貸し出し中
考えることは皆同じ
本当は
堤さやかが好みです

24歳のセーラー服
死んで歳がばれる
36歳になったばかりの ....
ひらたく長いパンの両端を
いとおしげに抱えている子
何度も 何かに捧げるように 
持つ手を変えては見つめる子



パンはやがて消えてしまうけれど
君のからだの一部になる ....
あれ、なくなった
確かに21日の次は22日
カレンダーを疑う

今は23日

昨日は21日
あれ、22日がないぞ

コンビニで季節はずれのアイスを
買ったのは昨日21日
長電話を ....
洋なし色に 辺りが包まれ
萩焼のカップには
チャイの印香が漂う中
窓辺からは
いつもと同じ風景

いや 今日は
こんもりと茂る葉の代わりに
樹木には 綿雲の実がなり
成熟したそれは
 ....
その少女の玉手箱は
最上階の右から三番目

上りきるとすでに
玄関のドアは少し開けられて
少女は風に挨拶をしながら
俺を見ている

「きょうはなにしてあそぶ?」

部屋に入るとすぐ ....
その港の海は

溶鉱炉の煙突の火で燃える

月面が見たくなったら

その火柱の傍で

7つの石を  意思を

いっそ一度に海面に放れば

一瞬だけでも見れるのだ


 ....
ときどき
おるごおるを ひきだしからだすと
ものがなしい おとがする

くらいなかから
ながれだすおと

ゆくえはみえず
かべにあたって
しみとなる

てんじょうの かお
を ....
午後に消える鳥の声
冷えてゆく街の鉄の音
夜の波 海の嶺
黒い光のなかの
座することのない独つの星


風の名も
静けさの名も知らず
滅んだ国と
けだものの国の間をさ ....
夕焼け の 細い指 輪
つなぎとめて

白く めくれた
枯れ木 の 小屋

ころり
まぶた
なくし

星 の 皮
扉 に 

歩いて 帰ろう

とおい きてき
 ....
わたしは 此処に いるけれど
わたしは 此処に いる人か


本当は 此処に いるのだけれど
猫は 此処に いないのだ




雪で 
日のない夕景は
アルミ箔の
 ....
やさしい 風 に
月 が ついてくる

まわり道
草原 の じゃり

心 やすらぐ場所 は どこかな
踏み潰した草 の
やわらかい感触に

ひとりで 歩く事さえ
 ....
あなたから
別れのメールが来ました

気がついたのは
余光わずかな
アパートの階段を上る時
スカートの中に
想見の風が吹き込んできた

2段上がって
またメールを読んだ
左隣りの ....
夜の海が私を欲しがっている
或いは一つになれるだろうかと
踏み出した足に私は困惑する
そのとき私は生きている


そしていつも自らの中に
私は小さな一つの海を持っている
寄せては返すこ ....
私の前に渇いた冬が横たわり
私は枯れた花に叱られていた
道には鳥が落とした羽根があり
私はそれを拾って空へ投げる


冬空は何か物悲しいと言い
私は何が物悲しいかと訊く
ただ確信をもっ ....
私の方向音痴を笑いながら
手を引いて
東京タワーはあっち
六本木ヒルズはあっち
あれが皇居
お台場は向こう
新宿はあのあたり
晴れていたらあの辺に富士山が見えることもある
さて
あな ....
 
道端で
ガードレールを呑み込んで
冬の蛇が死んでいた
白く 汚く
冷たく 硬く
すべてに背中を向けていた


ひとりの少女が泣きながら
蛇の頭を撫でていた
私は言っ ....
荒地に倒れた鉄塔に
花と葉と鱗に覆われた子が棲んでいた
やまない雨のなか
たったひとりで
ひとりの赤子を生んだあと
風の向こうへと去っていった


雨が近い午後の下
 ....
暗がりのなか
細い光に照らされて
一匹の蛇が泣いていた
目を閉じたまま
わずかに汚れた白色に
かがやきながら泣いていた


蛇から少し離れた場所に
ひとりの少女 ....
古い写真
同じ年の子供たちが
いっせいにポーズをとって
こちらを見ている
覗き返す
私と
唯一
目が合わなかった
十歳の私

偏屈な子供
いつもみんなが
ガラスの向こうにいるよ ....
壁中に
血痕
が散っている夢を見たとして
それが
結婚
のメタファーだと
言われたら
私の結婚は
壁に描かれた模様のようなものなのですね

言ってみたくなる
言ってみたあとで
 ....
林のなかのどこからか降る
ぼやけた影の重なりが
手首にふたつ震えている
青と緑の輪はまわる
音は少女の手にむずがゆく
降りつづける影をゆらす
鱗の血が
花の血が
笑 ....
ある時あなたが産まれた
あなたを抱いた看護婦さんは
「わあ〜やわらか〜い」
と、とても暖かな気持ちになった

ある時あなたは小さな子供で
あなたのまるいほっぺたを見たおじさんは
「ああ、 ....
降りてくる空
降りてくる影
枝に重なる
灰色の横顔
すぎる鳥が
すぎる冬が
小さな建物を見つめている



家と家の間の景色が
まるくふくらみ はみ出している
赤 ....
きれいな稜線が映える山でした
その麓で漂う日々は
差し込む斜陽を大理石とし
明月に化粧を浮かべ
見るものを穏やかにして
守るものを強くしました

ある日
順番来たのではなく
時が訪れ ....
船の重さに泣く海から
浪のかたちの水柱
けもののように吠えのぼる
冷えては骨に染まる鳥
心なき王国をかいま見る



低い月の光にまみれて
甘いにおいを
鏡の道 ....
まなじりにひらく羽
空の水をとおる
半透明の光を見つめる
はばたきのなか まばたきのなか
ひとえ ふたえ
瞳は空と話しはじめる


白い終わりの木々に囲まれ
道の無い ....
さみしかったけど
雨が降っていたから
窓を少し開けて外を見た

空中で透明な雫達と
輪舞曲を奏でる
桜の葉たち
落ちてゆく哀しさは
私が見守ってあげよう

地で雫が揺れていた
桜 ....
天気雨が終わり
朝が降る
花の頭の魚が
光の首の鳥が
幾つもの頭の獣が
何匹も空へ昇ってゆく
海のなかのふたつの木
冬の終わりとはじまりのように
降りそそぐ朝のなか ....
ダーザインさんの自由詩おすすめリスト(319)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
地の花- 木立 悟自由詩404-2-23
地平線- 長谷伸太自由詩3*04-2-22
道具としての桃井望- いとう自由詩1104-2-20
ノート(笑み)- 木立 悟自由詩504-2-20
22日の惨事- 湾鶴自由詩204-2-17
雲の卒業式- 湾鶴自由詩1104-2-15
シュガーブラウン色の髪の少女- 純太自由詩604-2-11
本牧ムーン- 純太自由詩504-2-11
おるごおる- 岡村明子自由詩604-2-10
星_Ⅲ- 木立 悟自由詩504-2-8
星_の_きてき- 砂木自由詩6*04-2-5
此処にいない猫- A道化自由詩704-2-2
揺れる- 砂木自由詩9*04-1-30
なみだ- 純太自由詩504-1-27
遺灰- 和泉 輪自由詩1304-1-25
冬空と羽根- 和泉 輪自由詩804-1-20
標識- 岡村明子自由詩504-1-17
ノート(冬の蛇)- 木立 悟自由詩704-1-17
ノート(春の蛇)- 木立 悟自由詩304-1-16
ノート(夏の蛇)- 木立 悟自由詩804-1-15
視線- 岡村明子自由詩704-1-15
うらない- 岡村明子自由詩204-1-11
連輪の蛇- 木立 悟自由詩504-1-9
ある時あなたは- ふるる自由詩11*04-1-9
異命へ- 木立 悟自由詩304-1-9
選ばれしもの・・- 純太自由詩104-1-8
光がひらく原- 木立 悟自由詩404-1-6
降り来る言葉_Ⅱ- 木立 悟自由詩204-1-4
桜の川- 純太自由詩304-1-3
降り来る言葉_Ⅲ- 木立 悟自由詩404-1-3

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