ゆっくりと赤ん坊に返る
その人をわたしは知っている
夫の祖父だ
わたしを、「大きな女だ」と言った、祖父だ
いつも戦争の話をする、祖父だ
布団の上でお絵かきをしていた、祖父だ


初めて ....
{引用=
【パンばかり食べていると外国人になる】



こぐま印のしょくパン
という名称の食パンが
近所のスーパーで売られていた
近所の小さい食品工場で
おばさんたちが手作りして ....
 
  
父の見舞いに行くと言って家を出た
船橋までの直通の快速に乗ったのに
途中千葉駅で降りて映画を見た
アメリカのアクションものだった
無責任に人が死んでいくのが嬉しかった
夏の終わ ....
 
 
かみさまという鏡のような未来は
ぽろぽろとこぼれながら
なにか悪い事を口にしかけて、
小さくなっていく産声
どうやらここは初めから
ちきゅうという
名前もないどこか遠いところ
 ....
 ネズミ寝ず ミミズ見ずして 寝耳に水


 どうしよう 後ろも前も 牛同士


 虎穴入り 虎捕らずして 虎を撮る


 太陽さ ギラギラ赤く ウサギの目


 時経って ....
重たいよ、重たいよ、と稲が鳴ります


生まれるよ、生まれるよ、と栗がもうすぐ妊娠八ヶ月です


うーーん、と心地よい秋風に、晴天が背伸びをします


ぐう、ぐう、と魚の雲を見たわた ....
この文章はおそらく君に読まれる事はないだろうから
だからこれはほとんどひとりごとのようなものだ

ぼくは君でオナった事をそろそろ忘れようと思っているんだ
それでも
君とジョナった事を忘れない ....
今頃 月の空は
きっと晴れていて
清々しい漆黒の空だろう


宇宙服を着こんで
壁面をそっと蹴って
晴天の黒空に浮かぶ


船の影で明滅する
私の身体


電池の切れた衛星 ....
{画像=080907104708.jpg}

想いを繋ぐのはいつも
言葉だった。

小学生の時、
友達と口げんかをしても
さよならは忘れなかった。
またね、と別れると、
次の日はまた ....
さよなら、の続きは。
元気でね。

さよなら、の続きは。
ごめんなさい。

さよなら、の続きは。
スキでした。

さよなら、の続きは。
君の後姿。

さよなら、は聞こえない。
 ....
空が割れたような音がしたので確認すると、飛行機が近いところで飛んでいた。
わたしに白いお腹を見せているけれど、わたしはそれを雲とは間違えない。
どこから、何時の間に、こんな近くに来たのだろうと思っ ....
友達と二人で
山でキャンプをした
山といっても中腹まで車で登って
キャンプ場にテントを張っただけ

晩飯はカレー
キャンプといえばカレーで
これを食べるためにキャンプするようなもの
か ....
たくさん雨が降ったあと。
ぼくはまた、色を思い出している。
メロンと、レモンと、ストロベリー。
なんだかとてもおいしそう、なんて思っていた。

ファミレスの窓に、にじむライト。
およい ....
辛いことがあった



前を向いたら


夕日があった



前が向けた


自分が嬉しかった



ただ


笑えた
世界を感じる旅に出た知己から、手紙が届いた。
写真が一枚同封されていて、白い息を吐く馬と白眉を垂らして笑う彼がいた。
手紙の文末には「君が好きそうな響きを見つけたので、一緒におくります」と書かれて ....
あぁ、そうだった
しまった
私は枕が変わると眠れなかったんだ

と、ぐっすり眠っているあなたの腕に
頭を乗せながら思いました。
観察室から
病室に戻った日

夕方
鉛色の空に
虹が出た

儚く
でも色鮮やかで
ガラスのような

こんなに
美しいものが
あるなんて

消えるまで
見ていた

鉛色の空に
滲んでいく
虹を

わたし ....
足踏みをしていたら
後ろから吹いてきた風に追いこされてしまった

きっとわたしは
まだ夏のままでいたかったのだと思う

だってまだ海にも行っていないし
夏服の気に入ったのも見つけていない ....
病気ってさ
痛くてさ辛くてさ
周りに迷惑かけてさ
色んなもん失ってさ
未来の終わりが見えてさ
過去が虚しくてさ
死にたくない
って思ってさ

元気な頃はさ
死ぬなら泡のようにさ
 ....
 ずきずきとした痛みがこころにある

 いつからか消えない痛みは
 あなたが手を繋いでくれれば消えると
 そう思い込んでいたけれど
  
 あなたがいても こころはまだ痛いままでした
■フェンシング 男子ビニール傘

金メダルおめでとうございます

「ありがとうございます」

肘の関節をはずしての 腕が伸びる突き、あざやかに決まりましたね

「ゴムゴムの突きをイメー ....
枯れた心の中に君をおもう太陽がただ 
ボクを照らしてるんだ
君はボクを好きでボクは君が好き 
ボクらは恋人だよ
付き合ってるんだよ その事実がボクの心を照らしてるんだ

ボクはとても幸せだ ....
あなたみたいに遠くへは行けない。
ぼくには足があるから。
そういっていいわけを考える。
うまい、うまくないかはべつとして。
とりつくろう、縫う、パッチワーク、みたいに。
きれいかどうかは ....
 その花は不思議な色をしていた。

 白ではない、黄色でもない、まるで

 光(ひかり)のような明るい色をして
 
 いる。

 母のアリサは「名もない花」と呼んだ。

 
 ....
大好きだったおばあちゃん
死んじゃってから
もう何年にもなるけど
もっとたくさん話をしとけばよかったね。

印刷工場へ働きにいっていた頃のこと
226事件の日のこと
関東大震災のこと ....
 
永遠なんて信じていないから
今日を懸命に生きている
わたし

だけど
あなたといると
永遠があればいいなって
思ってしまうから

明日のこととか
来週のこととか

今日が ....
悲しみから抜け出せない時は
逆に明るくポップな曲を作ることにしている
あぐらをかいて床に座り
ギターを膝に抱き
最初の指は決してマイナーを押さえないよう

歌いながら
少しずつ構築さ ....
スガイは或る貧しい村の生まれである
彼は五人兄弟の長男で
下は四人とも妹であった

スガイは十歳のときに夢を見た
光り輝く犬が お前は医者になれ と言う夢であった

スガイには両親が居な ....
ある
意味散らばるためにある
と思う

小さく四角く切り抜かれたノートが借りずらい
ちらついてちらついて気まずい

散らばってて欲しいょ
そこにあって欲しいょ
恥ずかしゅいぅ
でし ....
空を誰かが引っ掻いた。

鋭い爪で、何度も、なんども。

空の爪痕は、広がっていった。

大きく大きく、手当が出来ないくらいに。

空は涙を流さなかった。

どんなに痛くても、我慢 ....
そらの とこさんのおすすめリスト(666)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
かえる- 小原あき自由詩27*08-9-17
迷信- 吉田ぐん ...自由詩1308-9-16
見舞い- たもつ自由詩16+08-9-15
ひかり/音楽- 石田 圭 ...自由詩3108-9-12
エトセン- 桜 葉一川柳208-9-12
初秋- 小原あき自由詩16*08-9-10
ラブレス- さわ田マ ...自由詩1308-9-9
月の空- 佐藤伊織自由詩3*08-9-8
コトバ_/_想い- beebee自由詩2608-9-7
クラスメイト。- 狠志自由詩308-9-3
上の空- 小原あき自由詩5*08-9-2
山で- ふるる自由詩10*08-9-2
かき氷の味がしている- ゆうと自由詩4*08-9-2
まえならえ。- 愛心携帯写真+ ...4*08-8-31
カランダッシュと電波- 木屋 亞 ...自由詩8*08-8-31
- くしゃみ自由詩3*08-8-30
虹が出た日- 風音携帯写真+ ...1708-8-30
そうやって終わる夏- タマムシ自由詩12*08-8-30
遂逸、確固は雷- 木屋 亞 ...自由詩3*08-8-30
胸に咲くトゲ- 湖月自由詩208-8-29
脳内オリンピック_2008- 北大路京 ...自由詩12*08-8-26
オアシス- もこもこ ...自由詩6*08-8-24
ほんとうはここにあって、真実はここにはない。- ゆうと自由詩6*08-8-23
名もない花- 星月冬灯散文(批評 ...208-8-22
おばあちゃん- うめバア自由詩308-8-21
すこし先のこと- タマムシ自由詩9*08-8-20
暮らすように歌う- RT自由詩708-8-19
スガイのこと- 吉田ぐん ...自由詩2008-8-19
今こそベルマークを君に小分け- さわ田マ ...自由詩908-8-18
創書日和「爪痕。」- 狠志自由詩208-8-17

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23