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電柱に
カラスの親子が
とまってて
海の向こうを
眺めてました
{引用=
なぁぼくは受話器で泣いてるきみを抱けん。その泣き声さえも「ほんもん」ちゃうんや。
気の強いきみの受話器が黙るんは なんでかわかるよ、ぼくにはわかる。
....
墜落のいちじつにある街にむき とうめいいろのもちをたべてる
12時はカラスの群でできています 7時になるとゴミあさります
通話する 波のおとだけ鮮明で でんでんむしと ひとはいうなり
....
うその花にも匂いがやどりすあしをみせるこまかい蝶々のむれ
うす皮をむくようなはだとうす皮をむくような思春期の目つき
曇天のむこうがわには陶酔とうすあおがともにめくばせてさく
さか ....
坂道を 転がるように 終わってく 今日にさよなら 今日にさよなら
夕暮れの 葉桜並ぶ 散歩道 帰る時間だと からすが鳴く
さびれたバス停の時刻表には 過去の時間が流れていま ....
{引用=
花霞 目に映るのは君の背に散りゆくたったひとひらの夢
北国の君に(好きよ)と花びらで書く 南風がさらってゆくよ
首筋に君が降らせたひとひらは淡い花より ....
なめらかな夜の重みがのしかかり孵化した蛇と砕かれた月
そらのないひろばにひびけきみのこえきみのかなしみきみのぜつぼう
{引用=
愛なんてコンビニでも買えるって どれが愛だかわからんのやけど。
さみしくて漂流したくなったさかい、貯金おろしてロフトに行くわ。
星空をさんきゅっぱで買ってきて ....
適当にご飯は済ませろその代わりたけのこの里は噛みしめて食え
ペケをするマルをするまたペケをする答案用紙が涙ぐむまで
カゴの中震える果物くださいなろくでもない日に ....
・国語
休み時間 机の上に伏せられた教科書はみな鳥のかたちで
「死」という字を習い17年経つが何故か未だにうまく書けない
・算数
「算数は嫌いなんだよ数式の突起みてると痒く ....
○ 落花生の殻の温もり手のひらにかさりこそりと遠い日の鳴る
○ 寝付かれず旅の光を反芻す日焼けの跡も消えかけるころ
○ 三つ子の眼に土手の緑は果てなくて夢に飛び来るあの日の ....
君が手に持ちたる使い捨て傘の中にモミジの葉の二枚見ゆ
わがままなイヤホンコードの動きにもつながりたいって思うさみしさ
星空を糊でふやかして紙を貼り抱負を書くには弱い失恋
真ん中で割って肉まんを分けるなど ....
{引用=
いち
}
深海のエントランスがここにある(キスは壊れた鍵音がする)
ニセモノをニセモノとして愛しなさい 商店街は長すぎるけど
足元を見ながらいきてくしかなく ....
横長の陽射し
オレンジ
リビングに
果実むく手と濃淡つくる
蜜みたい
トランペットの音のびる
指ですくって
夕焼け、とろろ
朱をぼかし
うすもも塗って
金散らし ....
制服の胸で何かを育ててる紺の靴下はいた娘ら
文庫本読んでる君の眼の中に寄せては返す海が見える日
昼下がりだらりと畳でねむってるわたしだんだん蛇になってく
そこだけが青 ....
「林檎ってちょっと女に似てるから歯を立てるときぞくっとするね。」
夕暮れに秋刀魚さばいてみるのですふと血が見たくなりましたので
夜遅い夫の帰りを待ちながら深く深く爪を切るわたし
....
コピー紙に墨滴らせよくのばす青黒い旗を得るためには
(足のとれたピーターパンの人形が積もった埃の下で見る夢)
途切れがちな点字ブロック跨ぐ夏 雲の向こうに打ち寄せる青
内側にはびこる針の芽を撫ぜて微かな痛みが ....
十字架の倒れる音して霧深く宛てなく彷徨いきみをさがしつ
ただそれは悲しみのうたでも何でもなく空からこぼれし遠い蛍火
羽生さんが氏名を説明するたびにやさしい口調で羽が生まれる
初夏がきてみかがみのような水田の空にむかって落ちてゆく羽
ケチャップの湖沼に沈める手羽先をお箸でさくのが彼女の ....
東京の晴れが泣いてる公園のブルーシートの青さに負けて
窓越しの隣の家のベランダのタオルのさくらのピンクのドット
蜘蛛の巣に桜はなびらひっかかる馳走だね蜘蛛よお酒が飲める
....
日曜を舞い落ちてくる花びらに眺めた桜明け方の部屋
三角州川の向こうにやってきたすぐに行き過ぎ背に田舎知る
目黒駅路上ライブにはち合わせ一人ときめく友だちの影聴衆の群れ
....
遊歩道 風化の隅にももいろの雨が逝く午後 そっと手つなぐ
触れられるそばから羽化をした 二度と同じではない スプリング・イズ・ヒア
今はここわかれ道で君のそば花咲く速度で涙を落す
雛たちが巣立つ喜び悲しみを抱いて鳴いてるウミネコになる
ないているウミネコのいるこの海よりしょっぱい涙を流したのかな
潮舟 ....
自販機の過半数が「つめたい」に 昨日で冬は終わったんだね
ぼくたちは春を起点に遠ざかる公転軌道を失った星
君という病を喪いかたかたと瘧(おこり)のように震える柱
便箋を一枚一枚丁寧に破ればただ ....
テレビ前
寝転び陣取る父ですが、背中から愛伝わってくるよ
8つ下
それでも喧嘩をいたします
きかん坊やも眠れば天使
人生の哲学伝授の
母がいます
あなたの笑顔にかなうもの ....
竹がいと光輝きたるためにライトセイバーにてかいてんげる
初めての出会ひはげに{ルビ奇=あや}しくもノストラダムスの夢見のとほり
UFOを見たりと云ふてかたくななる君のその目に咲 ....
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