中途半端な記憶だけを頼りに
美化されていき君の本当を忘れていく
残されたのは自分自身の不甲斐なさ

初夏の風は何処か生暖かい匂いがする
排気ガスと灼熱のコンクリ
歪む陽炎に誰かの ....
君は理解していない。
人と別れるということを。
私と別れるということを。

そうやって無邪気に笑って、手を振って。
さよならを言うだけで良いと思っている。

やがて沈みゆくあの太陽と同じ ....
今夜半からの雲に覆われた月の光は
それでも雨粒に溶け込んでアスファルトにあたるたびに
ぴんと張った鼓膜をゆるやかに振るわせる音で
うずくまった街並みの背中をそっとなぞっていくから

 ....
人生は刹那の繋ぎ合わせ
時間はただ
平等に人々に与えられ
平等に消えてゆく

刹那の時間に変わる世界を
瞬きすらも惜しみながら
隣り合わせた花の開花を
運命と名付けて
見逃さないでい ....
花弁を剥きだしの裸にして、白い水仙が咲いている、
その陽光で汗ばむ平らな道を這うように、
父を背負って歩く。

父はわたしのなかで、好物の東京庵の手打ち蕎麦が、
食べたい、食べたいと、まどろ ....
毎日誰かの命日で
毎日誰かの誕生日
毎日誰かが人を殺し
毎日誰かが射精(受精)する
誰かが誰かの処女幕を破り
誰かが誰かの童貞を奪う

繰り返し繰り返し

男は目の合った女を瞬時に脳 ....
 浅瀬に人影がうかんでいた
 ゆらゆらと動いているのは髪の毛ばかりで
 まだ生きていた父とふたり
 はるか野の際をいく船に手を振り
 斜面の草をゆらす風に
 白い花びらをちぎっては散らした
 ....
世界が急速に色褪せて

景色はぼんやりと滲んで

過去と現実の境界は曖昧で

夢と現は混濁する



浮かび上がる記憶の断片だけが

鮮やかに色付いて

現れる ....
{引用=


一、星が生まれた日


  少年が落としてしまう、
  それは
  あまりに
  優しいもので
 
  いつまでも思い出は
  少女のかげをしています


 ....
城のようにも

愛より孤独な

恋のようにも

異国の月は

寂寥をつのらさせる


大きなものに

支配されてる


城のようにも

愛より孤独な

恋のようにも

異国の月は

寂寥をつのらさせる
いま
あなたが話しかけているのは
だれですか
透きとおったまなざしが
つかもうとした
青い空はくろく汚れてしまって
はいいろのかなしみが
あなたを見つめています
それでも
だれかに知 ....
左右されることのない
どんな青とも
向き合えるような雲

その雲はやがて
上下されることのない
ようにもなり

強く弱く笑ったまま
飛んでいく

そんな夢になりたかった
そう長 ....
街の明かりを

すべて消したら

醜い心や

卑しい気持ちや

憎い思いが

リセットされたらいいのに。

そして

明かりを灯した時

自然と笑みがこぼれたらいいのに ....
描きたてろ想像をそうそうと易々安くない言い回しは存在しない
真実は光よりも暗闇にあると信じる。この信条に1条の光が射す
9.11俺がいちいち言うまでも無いがあの日失った魂から新しいや素晴らしいが
 ....
私は朝からずっと観覧車に乗っています
同じところをぐるぐるぐるぐると
朝からずっと回っています

病室の窓からは
あの人がこの観覧車を見ています
そして時折絵筆を取り出しては
 ....
五月のかぜを渡るとき
遠いひかりは
よみがえる

あおたちの名の
車輪のなかで
一斉に
いま
みどりはかえる
日にかわる


 かじかむばかりの
 指だったのに
 いつ ....
誘われて
親元はなれ
駆け出した
風の向くまま
行方は知らず

降りたった
土壌は堅く
独りきり
見知らぬ土地に
不安を覚え

この土地に
深く根差した
モノとなり
大志 ....
ありがとう
たったその一言に
あなたが涙を流しました
夏の始まったばかりの
小さな入江で。
闇の中に光を見いだせるのか




そのしなやかな旋律の調べは


木々のざわめきを語り


小川のせせらぎを歌う


繊細な指先から放たれる色彩


鼓膜を通して描 ....
背中が守られている
抱擁でなく
囁きでなく
いつも見えない後ろが
守られて温かい
そんな気がしている

口元が護られている
くちづけでなく
言い付けでなく
冷たい言葉が洩れない ....
意味もなく
突っ立っている
その言葉に
気づいている
きみひとり
髪をぬらして
雨の中にふたり
傘をひとつ買った
初恋の朝

目的もなく
寝ころんでいる
その眼差しに
気づい ....
若葉の月の頃
風を聞きて静かに思へば
生を愛す心をぞ知る
時は絶へずして流れ
われもまたその一つ
緑薄き葉を見やれば
命の底から伸び広がらむさま
時が開くがごとし
いつしか葉も心も
 ....
夜の高速を走る車の群れ
未知を照らすオレンジの光
その周りにそびえ立つビル
そして歩道のぼくと君

刻んできた時間の長さは違うから
同じ場所にいながら同じ時を生きていない
君 ....
夕焼け空の中だった
買い物から帰る途中の道で
少年は子猫に向かって
石を投げていた

少年はすでに泣いていた
ぼくの家では猫は飼えないんだ
小さな声だった

ぼくが悪いんだ
お腹を ....
大切なもの 見えなくなること ときどきあって

失ってから 気づいてしまって 泣くこともある


  悲しい想いは したくないの

  寂しい瞳は 見せたくないの


どこまでも空 ....
溢れでるものが 涙だけならば
錆びたナイフで故意に 傷つけたりしない

優しい感触で こぼれ落ちるなら
汚れた手を翳して 罪を重ねたりしない

ときどきは 昔のように あなたを想ってる
 ....
窓際で
君の寝息を背中に聴きながら

どう仕様も無く渇いた空を
見つめていた

形にならない雲と
伏せ目がちな太陽と

遠く飛ぶ鳥がすっかりと
吸い込まれてしまうまで

いつか ....
重い体をずるずる引きずる
生ぬるい風がどろりと吹き抜けて
自分の中の何かがさらわれた気がした

もう疲れたよ
寂しいんだ
どこかに寄りかかりたい
もう埋もれてしまいたいよ

山積みに ....
蝉の羽根は綺麗だね
落葉樹が真冬に
枝に張った
シャボンの虹色だ

大人になりたかったかい
ほんとうはずっと
いごこちの良いこの樹の根元で
ずっとずっと、すごしたかったろう

 ....
オシロイバナがどこまでも咲く
原っぱの真ん中で
日焼けのしていない細い腕を
嬉しそうに振り回している
いくつになっても夢をあきらめない
ここまできてやっと
あなたは扇風機になれたのだった
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