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手のひらに触れると消える雪の華はかなくもろい命を思う

冬の森雪の女王の馬車は行く白い軌跡を空に残して

降る雪に消えずに残る埋み火は今もこの胸熱く燃えてる

窓を開けて一面白の雪景色足跡 ....
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街角に子供が一人


地に染みる影を従え


かくれんぼする
    

落ち葉炊きこの子の頬も紅くなる重なる衣一つ我が手に

紅葉を川面に移す澄んだ水雨音聞いて山は隠れて

聞こえてる耳元囁くあの晩は重なる気持ちずれる今なお

寂しさを感じるそ ....
水晶を砕いてください船底でふゆの花びらかくまうように






捨ておいた言葉に幾度も拾われて星座のたもと鋭角を知る


閉じかけた波音の日がよみがえる月の鏡の無言を浴び ....
白空のヒビは街路樹の冷たい手 聞け言の葉の声をココロで


外套の襟をかすめる単音のグロリア今宵は木枯らしのイヴ
夕影がひたひた伸びて心ぼそい
    手の鳴るほうへ手の鳴る{ルビ方=かた}へ


最後まで残るこわさに二人して
    遊びなかばで遁げるたそがれ


終わらない遊戯にも似る夕暮は
 ....
夕焼けに深い藍が沁みてゆく 君よ声を出さずに泣くな

寒椿体温混じるその時に二人一つの罪に散る朝

私の破片を集めても私にはならぬそれは君とて同じ事

知らぬ間に花なくなりし金木犀 時は ....
与え合うものは痛みと欲の痕。左手どうし繋がれていた


口付けて錆びつくほどに探るのは求め合うたび変わる鍵穴


枷を引く。ひとつのふりをしたほうが
軽くなるなら脱げるうすぎ ....
短冊の白まぶしくて愛の字を書けないままに無地で結んだ


黄色がいい君が選んだ一枚は願いじゃなくて歌をつづろう


霧雨に耐える紙縒(こより)が話さない青の祈りは「海にあいたい」
 ....
雨だれに 頷く露草 いとをかし
               君への言葉を 語るともなし

雨蛙 あちらこちらで 鳴く声は
               紫陽花に咲く 花の夢々

黒すぐり ....
誘われて
親元はなれ
駆け出した
風の向くまま
行方は知らず

降りたった
土壌は堅く
独りきり
見知らぬ土地に
不安を覚え

この土地に
深く根差した
モノとなり
大志 ....
夏蝶が荒野をぬけて来し時に大地の眼はするどく開く

青年はミケランジェロに惹かれやすく告げし身深く一羽の鷹に

夏の夜に堕天使つひに優れたり星月夜すぐわれに近づき
見崎 光さんの短歌おすすめリスト(12)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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