氷の川を
停められるのは
時の流れにせせらぐ命


 つめたさを
 うたう刹那が底にあり、

 静けさを
 砕く車輪が
 渡りゆくから、

 氷の川は
 停まらない
 ....
新しい季節へと
かわっていくなにか
さがすように風を嗅ぐ
子犬になれそう

  正しいとかまちがい
  とかはしらない
  模造できないほんとうを
  さがすように風を嗅ぐ
  そん ....
酒、呑んで
詩を書いて
恋をして
見えなくなって
また見えて
傷つけて
傷ついて
泣いて
泣きやんで
目がさめて
……何ひとつ変わっちゃいない
昔のやり方、そのまんま
俺はバカ ....
青い光を照射された 水晶の底
眼下の夜景には 星屑が撒き散らされ

脳細胞にまたたく 神経電流のさざめき
か細くも ひとつひとつの瞬きとノイズに 
担えきれぬ意味がこめられ

静けさと硬 ....
木魅 (こだま)


「好きだ」
溢れ出した想いを返せないまま
あなたは土に還り
わたしは朽ちることもできずに
「好きよ」
抱えすぎた言の葉をざわめかせながら
夜毎 すすり泣 ....
  鳥取の冬を包み
  かくすもの
  街の音まで凍らせて
  夜を沈黙で満たし
  立ち尽くした
  遠くで、雪おこしの稲妻が
  夜を呼びさます

暗闇に置かれた水晶の透明が
今 ....
あの空は
ぼくたちにとってのどんな色で
何かを忘れないための色になったりするんだろうか?

つきぬける青に白い雲ひとつ

思いかえせば、
この変わらない空の下を
ながい間、 ....
オリオンが
その名前を残して隠れ
朝は針のような空気で
小鳥の声を迎えうつ
わたしは
昨日と今日の境目にいるらしく
まだ影が無い

太古より繰り返す冬の日
あたたかい巣箱から
掴み ....
真実を言葉にすると
嘘になる

痛みをやわらげると
傷になる

ただ すべる手と手を
ただ 重なるぬくもりを・・


今日は ホント会えてよかった
口数の多い、いつも飾ってばかり ....
黄金色した月の夜は
眠りに就くのが
もったいなくて

こっそり家を抜け出して
ひとり 月夜の散歩道‥


月の灯りは螺旋のように
冷たい夜気を振り払い
僕を優しく包んでくれる‥ ....
アイシャドウは塗るけど
ルージュは塗らない

赤いくちびるのあとを
どこにも残したくない

カップラーメンすすりながら
安いウォッカ飲んで

ねえわたしたちはいつもそんなもの
ねえ ....
今夜の雨は悲劇に酔っている
私だけは違うといいながら
誰もが同じように濡れている
無邪気すぎるから
傷付けられたことさえ忘れて
私だけの痛みが欲しいと
傘を風にあずける

  焚き ....
およいでいる、ということに
気がついてしまうと
溺れはじめる


 わたしが
 わたしを忘れることも
 たいせつな息継ぎ

 うまれもった、すべ



音色、という文 ....
昼寝から覚める夕刻に
酷く冷たい床に身を縮めて
温い膝に唇を当てた

ふぅと
吐きだされた息は床の上
ずずずと
滑るようにあちら側へと
流れていくのが見えたから
私なんだか
一 ....
手のひらに触れると消える雪の華はかなくもろい命を思う

冬の森雪の女王の馬車は行く白い軌跡を空に残して

降る雪に消えずに残る埋み火は今もこの胸熱く燃えてる

窓を開けて一面白の雪景色足跡 ....
少し遅れて冬が訪れた
待っていたということも
疎んじていたわけでもなく

ただポケットに両手を突っ込み
何か特別に思い煩う気持も浮かべず
ぼんやりと立ち尽くしたまま

ひゅうひゅうと喚 ....
胸を小分けにして笑う
そのうち一つに
また今度を添えて
空に指をならす

ひそひそ声が聞こえても
隕石を夢見ても
昇らない場所を守る
私の

手の中で回る軌道
見つめて
後ろ髪 ....
買い物に出かけた初冬の街角で
あのひとの姿を見かけた
両の手のひらをパンツのポケットに入れ

開店前のパチンコ屋に並んでいた
私の姿に気付くこと無く

他愛も無い夢と引換えに大切なものを ....
だれに愛されるわけでもなく 
だれを愛するわけでもない
 
あなたはあなたのままでいて 
わたしはわたしのままでいる 


独り歩くということの 
ゆき場も見えぬ哀しみの 
 ....
何気ない気遣いが嬉しくて
立ち去るあなたの背中を見つめてしまう

父とは違う
兄とも違う

これが初恋ってことなのかな

山吹色に姿を変えた銀杏並木が
来る春のときめきに思い巡らすよ ....
{画像=081019224202.jpg}


今日は窓際の席は止めよう
曇り空にスリットが入り
わずかに日の光が差し始めたけれど
今日は明るい景色を見たくない
風に揺れる梢も
今しば ....
破色の風が吹く街に

千の瞳が上滑り・・・

渇いた時を 遣り過すには

いくつ {ルビ口実=りゆう}がいるのだろう?


事も無げに あいつは笑い

滲んだ空を見上げているから ....
終わりは
すべて哀しいものだと
いつかあなたは
示したけれど

確かにわたしは
時刻をひとつなくしたけれど、

なくさなければ
始まることのなかった
時刻のなかで
わたし ....
 朝陽が
 ただまぶしいから
 目を伏せて
 あなたをみれなかった

 思い通りにいかない日々のわき道に
 ほころんだ
 言い訳の言葉と
 満たされない思いを
 かき消すために
  ....
{画像=081005021659.jpg}

砂浜の風が
朝夕に向きを変えるように
君は気分で風を変える

冷めている空気が
暁の光に変色する時
君は急に大人びた表情を見せ
自足の笑 ....
ハウステンボス駅に続く
長いレンガ道は凸凹で
今朝踏み入った水溜りを
たっぷり吸い上げた靴は
とてもとても重く感じた

時々涼しげな
大半は生温い風が
二つしかないホームを
せわしく ....
雨の温度が秋であれば
降りしきる時が吹かせる
あの風が好きだ

小雨であれば
プリントアウトした君からのメールを
焚き火にくべよう。

消去するときは軽々しい一瞬だったけど
剥がして ....
{画像=080731005030.jpg}

それは組み合わされ回転して行く主旋律
強い流れ 弱い流れ 
停止する感情
全てを巻き込んで流れ
大きな河となる
山間に蕩々と湧き出る泉から
 ....
 
理性・抑制・常識とか教義とか正義とか悪とかという枠は社会にとっては必要なものだが個人の感性の拡大にとっては邪魔以外の何者でもない。それも仕方のないことだろうとは思う。個人の感性の無制限な拡大は ....
擂り潰す
心の在り処を問わないで
琥珀色した
液体の
底に沈んだ
愛を拾おう


「今」よりも
草臥れたものが
あるとして
それよりも尚
ひきつけるのは
紛れもない
低く笑 ....
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