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夢の続きを見るために
ぬぐいきれない
やさしさに染む
 夜に泣き
 夜を咲かせて
 また夢になり



夢の続きを見るために
つかい慣れない
火に冷める
 いつからか
 ....
赤い夕日を浴びたのに
かげだけ黒い、
そのふしぎ。


草木も花も野も山も
おなじくみどりと
呼ばれる、
ふしぎ。



 波の青さにあらわれて
 透きとおってゆく、 ....
氷の川を
停められるのは
時の流れにせせらぐ命


 つめたさを
 うたう刹那が底にあり、

 静けさを
 砕く車輪が
 渡りゆくから、

 氷の川は
 停まらない
 ....
およいでいる、ということに
気がついてしまうと
溺れはじめる


 わたしが
 わたしを忘れることも
 たいせつな息継ぎ

 うまれもった、すべ



音色、という文 ....
終わりは
すべて哀しいものだと
いつかあなたは
示したけれど

確かにわたしは
時刻をひとつなくしたけれど、

なくさなければ
始まることのなかった
時刻のなかで
わたし ....
つめたい手には
ひとのこころのぬくみが宿ると
いつかだれかに聞いたから
わたしはこの手の
ぬくさを
恥じる



 あこがれや
 ねがいはなぜに
 こころをつめたく
  ....
山の背中にあるものは
いたずらからすの
帰る家

山の背中にあるものは
遊びつかれたきつねの寝ぐら


山の背中にないものは
枯れ葉やつぼみを
こばむもの

折れた枝に ....
 満月が
 飽和してゆく


そっと
するどい涼しさは
船乗りだけの
うろこです

ただ一言でかばわれて
消え入ろうにも
悔やまれて

丸みを帯びた
涙の甘さに
 ....
わたしの肩が
知らず知らずに
雪を溶かす、ということ

それは
もしかすると
物語ることを知らない
ほんとうの物語


容易には
何事も信じないけれど
疑うとなれば
 ....
水晶を砕いてください船底でふゆの花びらかくまうように






捨ておいた言葉に幾度も拾われて星座のたもと鋭角を知る


閉じかけた波音の日がよみがえる月の鏡の無言を浴び ....
運ばれてゆく
ものがたりについて
ずっと聴けずにいたことを
ようやく受け取ったのは
はやすぎた夏、の
たてがみ辺りの
なごり風


 眠る、ということが
 どれほどの守りで ....
綿毛に乗せた
ことばの行方を
わたしは知らない

それは
さほど深刻ではない心当たりで
暖かすぎる夏の日に
ときどきそっと
距離を置く


まっ白な
姿かたちは
どこ ....
剣、と
よぶのを避けたくて
声はひとつの
武装と知った

ちいさな胸を
軋ませてゆく重みが
町だとするならば
すべての指が
ともされる


祈りのなかを風は、
振り返 ....
{引用=


一、星が生まれた日


  少年が落としてしまう、
  それは
  あまりに
  優しいもので
 
  いつまでも思い出は
  少女のかげをしています


 ....
五月のかぜを渡るとき
遠いひかりは
よみがえる

あおたちの名の
車輪のなかで
一斉に
いま
みどりはかえる
日にかわる


 かじかむばかりの
 指だったのに
 いつ ....
見崎 光さんの千波 一也さんおすすめリスト(15)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
夢の続きを見るために- 千波 一 ...自由詩4*09-6-17
ふしぎ- 千波 一 ...自由詩11*09-2-20
氷の川- 千波 一 ...自由詩5*09-2-16
水の器- 千波 一 ...自由詩12+*08-12-11
意味調べ- 千波 一 ...自由詩21*08-10-12
つめたい手- 千波 一 ...自由詩10*08-7-26
山の背中- 千波 一 ...自由詩5*08-4-30
銀食器- 千波 一 ...自由詩9*08-1-10
サイレント・スノウ- 千波 一 ...自由詩10*07-12-27
◆ふゆの花びら- 千波 一 ...短歌19*07-12-9
七月のかなた- 千波 一 ...自由詩18*07-12-8
綿毛- 千波 一 ...自由詩14*07-7-20
ネックレス- 千波 一 ...自由詩11*07-6-27
小詩集【金貨のためのオルゴール】- 千波 一 ...自由詩16*07-6-6
面影- 千波 一 ...自由詩30*07-5-28

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