「蒼い旋律」


記憶の中から抜けて舞う譜面一枚奏でてみれは゛半音の思い出




セロを抱え閉じた目の中咲く花の絡む紫苑は夕闇の弦

放課後の音楽室でくちづけを交わ ....
奪われた約束までの昇階段 枷を片{ルビ瞳=め}に数え続ける


君の名を叫ぶ周波にふらついて砕けた硝子は星の模細工


慰めで引き剥がされた青のフェイク{ルビ鎖状=さじょう ....
   「ツイン・ブルー」


エヴァー・ブルー恋に名前を付けるなら見つめあい回す地球儀の色

夏休み残りの日々を数えつつ青ばかり塗る絵日記の色



   「おやす ....
   「海恋し潮の遠鳴り・・・」


瑠璃の雨洗いざらしのシャツを染め忘れえぬ日の海へ誘(いざな)う

夏座敷懐かし祖母の生家にて薄き格子のかげとまどろむ

逆光に揺れる向 ....
相手との距離をいちいち測ってるそんな定規、恋にはいらねえ


半目開け寝るクセ笑顔で指摘され治らなくてもいいかと午睡


完熟のすもも真っ赤なジャムにしておまえも染まれと唇にあてる

 ....
{ルビ蜩=ひぐらし}の鳴く 
夏の夕空に 
紅く滲んだ雲のシルクハットが 
傾いて浮かんでいた 

{ルビ鍔=つば}の下に 
もうこの世にはいない 
あの人の顔が 
見える気がした 
 ....
ひろがりが

有限世界のものならば

時間もまた

有限世界のものだということ


未来というのは

まだ空間と時間に侵されて

いない頃のこと


ひろがりが

 ....
  「コンクリート・リゾート」


最後に僕がここに立った日
それはきっと、セピアンブルーの日
変わったものといえば
角のコンビニエンスストアの名前くらいで
もしかしたら ....
心地良い風が集まるオープンカー
  サザン・ビートで踏み込むペダル

ためらいを脱いだ渚の砂熱く
  波音のソロに浸すつまさき

ありふれた譜面は飛沫で狂わせて  ....
君の声を聴くと
絶望するんだ

I hate you
それでも
I need you

狂っている世界
濁っていく視界

It's a nauseating world
それ ....
含まれてこその『わたし』で


一部ではなく

全てでもない


そんな存在(モノ)




真実の投影機でもあり

嘘の映写機でもある


そんな存在(モ ....
我が心食ろうてみれば塩味の目から零れてそっと檸檬を 潮のせいでくちびるの端にこびりついた砂を噛む
違和感
そのついでに日記にも砂をかませる

八月はつめたい
指先で這った波の曲線は
私の中では体温を持たない

数 ....
ぼくは勉強ができない
   山田詠美 著 を読んで


ぼくは勉強ができない

うん、僕もできない
別に困ったことはないような気がする
しいていえば
「この問題、 ....
朝帰りを深刻に走っていた

蝉でじぶんのたてる音が見えなかった

コンビニで妻に電話をする


三枚入りの食パンとサラダ

子供たちには漫画や玩具を

つかなくてはならない嘘を
 ....
目の届かないところで 何度も僕は殺されていた
気づかないままでいられたら まだ歌を唄えただろう

誰が見るわけでもないのに 淡い紅の線を引いていた
覗き込む鏡もないのに どういうつもりでいるの ....
あの時も
あの時もあの時もあの時も
あの時の努力も
無駄ではなかった
眠れない朝にあなたを思う


夜を通り抜けて
窓越しに出逢うあさやけは
そこはかとなくかなしい


あなたを抱きしめるだけの日々に
空で時を知ろうとしなかったから
この ....
はんぶんより

すこしいびつにふくらんだ

あかいつきが

駅前どおりにうかんでいる


重力をかんじさせている

胸のしずかな

熱いところに

線香花火のだまのようだ ....
部屋の中央にキューブが転がっている
クーラーに助けられ
凍えるキューブに赤いつぼみの花がある

凍った果物をひとつまみ
がりがりがりんと噛み砕く

つやつや光る氷の中に
かしゃりかしゃ ....
改札を くぐれば終わりの恋だけど

振り返らないイジワルなひと
幾千の
輝きを持つ
星々よ
時代を越えて
みなを照らす
「さざなぐ海へ」

Runaku Masaki* Zakuroishi* Fujko*Rin Kazanagi


蒼低く岸辺に寄せる夜想曲(ノクターン)傷みをけして、染める ....
「赤い兵児帯」

Musako * Yui Hasuno * Runaku Masaki* kaz * Issey Azusa * Rin Kazanagi


夏祭り心そ ....
展示した
硝子細工じゃあるまいし
愛づよりむしろ
破戒されたし


お座なりの
日和見言葉はもう飽きた
そろそろ本気で
噛付いといでな


挑発に乗らぬ男はつまらない
 ....
標識は海それだけを手がかりにギアはトップで{ルビ夏風疾走=サマーラナウェイ}

かざなぎでアクアスカイに叫ぶとき見えていたんだ白きクラック

無人駅いつから来ない夢列車ココナツの浜 ....
坂道と 空の狭間に 滲み湧く 誰そ彼影に 未練が霞む ひっくりかえって
おっこちて
少女 少年
死ぬまで おどる
こどもは みんな
目玉 ひんむき
そこから ぐるり
かわ うらがえる
骨肉だけの
ダンスはつづく
ひとよひとよに
ひと ....
アイタイキモチを結句に
歌えるようになったとき
恋が始まるのだと誰が言ったのだろう
2002年5月8日


あなたは今、幸せですか
リフレインしてやまない君の問いかけに
若 ....
《宿題は涼しいうちに済ませましょう》 お前の胸は痛むだろうな


ぢあぢあと蝉が鳴くのを外に聞く お前の胸は痛むだろうな


世を嘆き人を憎んで夢の中 お前の胸は痛むだろうな

 ....
紺野 夏槻さんのおすすめリスト(318)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
■共同作品■_蒼もしくは青- Rin.短歌14*07-8-25
青い鎖- Rin.短歌12*07-8-22
■共同作品■夏の扉に魔法をかける- Rin.短歌9*07-8-19
■共同作品■傍らの星- Rin.短歌10*07-8-19
鴇色- ポッケ短歌6+*07-8-19
雲の帽子_- 服部 剛自由詩507-8-18
未来があるから- 吉岡ペペ ...自由詩307-8-17
スクイグル交錯点(こうさてん)*コンクリートリゾート- Rin K自由詩40*07-8-17
■共同作品■_「Seaside_ROCK」- Rin.短歌10*07-8-17
It's_a_dying_world- ゆうと自由詩3*07-8-9
『し』~詩~- 秋桜短歌4+*07-8-9
嘆塩- アマル・ ...短歌7*07-8-9
砂の栞*八月の日記- Rin.自由詩16*07-8-7
課題図書感想文__ぼくは勉強ができない- アイバ  ...未詩・独白107-8-5
朝帰り- 吉岡ペペ ...自由詩307-8-5
ずっと- 北大路京 ...自由詩18*07-8-5
無題- 渡辺亘自由詩107-8-5
眠れない朝に_- Rin K自由詩39*07-8-5
花火- 吉岡ペペ ...自由詩407-8-4
キューブ- 暗闇れも ...自由詩107-8-1
an_automated- 北大路京 ...短歌8*07-8-1
- 結華短歌2*07-7-31
■共同作品■_スペース・オペラ- Rin K短歌19*07-7-30
■共同作品■_硝子細工のノスタルジア- Rin.短歌13*07-7-30
ルージュ・赤色- 三条短歌2*07-7-30
「サファイアン・サマー」- Rin K短歌21*07-7-25
黄昏- 松本 卓 ...短歌307-7-23
まちがって暗黒童話- ピッピ自由詩407-7-22
40ページの手帳日記- Rin K自由詩38*07-7-22
お前の胸は痛むだろうな- 鳥獲短歌9*07-7-22

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