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紫陽花が合図のように咲いていたまだあの頃は薫風の庭 舌先が鎖骨をなぞる夜にだけI LOVE YOUと聴こえる波音 ブラボーでハイフェッツから放たれてみあげた窓に朝をみつける どの君も覚えていよう桟橋にやけに激しい風が吹いてる


僕だけを乗せぬ列車のわすれものやけに激しい風が吹いてる


無名指で前髪を除けきみは言う「やけに激しい風が吹いてる」 ....
血潮、とノートに書いて貝殻のなかにたしかに海があったと

隣席のヘッドフォンから砂の音が聴き分けられる夏の江ノ電

ふたりで海を見たのは一度 いつまで、と互いに決められないままいた ....
懐かしさ感じてしまう古い町家族が揃うことは少ない

人々の光重なり合う日常自由なものに意識を向ける

仕事終え家に帰れば丁度鳴る柱時計の音闇泳ぐ

眠ってもすぐ目が覚めてまた眠る夢の ....
腕時計無くして時間わからないバスの時間に間に合わなかった

友人の猫とカラスは仲が良いひそひそ話毎日の日課

朝刊が届く時間に目が覚める同じリズムで過ごす毎日

ひんやりとした夏の朝 ....
「UFOだ」なんにもいない空間を 右手で指差し右手を握る


ふれること かおをみること しゃべること なまえをよぶこと こいだということ


酌み交わすキリンラガーと睦言と 君のグラスが ....
駆け抜けてしまえないのがもどかしい屋上だった8号館は


まばたきをするたび更新されている影あり春の日は万華鏡


「ガイブセイ?」「うん、外部生。」
かんたんに友がつくれてし ....
肩書きは「青い新宿回遊魚」まだあのひとはいますかここに





膝を抱き「東京事変」聴いていた人恋しくてベゴニアを買う



束縛を嫌いみずから糸切れば動けなくな ....
北山通の並木かなしむ夕暮れの色はほんのり青さをもって


少年が息をひそめていたわけは蛍でしょうか哲学のみち


宇治川を背に立つ君の少しだけ歴史を知っていることが ....
横断歩道の黒白正しく踏み分けていくように押す部屋番号「206」


無機質なふりして並ぶ玄関のドアは夜まで熱が抜けない


ココナツの洒落た香りが悔しくて窓に3ミリ隙間を作る

 ....
朝おきて 院内散歩、駐車場
抱き合うアル中男女 横目に


外出届ださずこっそりぬけだして
近所の犬の 分布図つくる


つながれたライター使うのめんどくさい
隣のひとに、もらい火を ....
くもりのち晴れわたるそら十六夜の一日おくれの名月のよる

今日もまたバロック流れソファーなる吾身横たふ秋の昼過ぎ
遠回りしているだけの放課後は
  ただぼんやりとただぼんやりと


キミノコトこっそり見ているようなこの目が恥ずかしくはずしたメガネ


横断歩道の渡り方などしりません
  陸橋の上に ....
十字架の倒れる音して霧深く宛てなく彷徨いきみをさがしつ



ただそれは悲しみのうたでも何でもなく空からこぼれし遠い蛍火
アンダンテ追いかけて追いかけていても君が見えない陽射しの中で


抱きしめる速度ですれ違う風はセルリアン、君の瞳に映る


炭酸の雨///下弦の月をマドラーで浸しても味なんてないまま
 ....
廃校の探検隊だぼくたちは廊下がミシンと鳴るアンダンテ


イチゴにも砂糖をかけるアキちゃんが横目で見ているスターバックス


算数が誰より得意なユウくんは今日も釦を掛け違えている


 ....
潮飴は砂糖と海水1:2 沖波駅の名産品です


灯台の指令届かぬ海底に誰かが飛ばした風船のくず


「鼻血ってなんだろうねえ」「なんだろね」しゃべるクラゲの触手は赤い


「 ....
金星が右目で木星左の目月が微笑む口のようです 片方の翼の折れた失速を
取り戻すまで我生きるなり


置いてゆく荷物の重さは測らない
翼の先を大事に繕う

夜の風 羽根のひとひらも凍みてゆく
翼よ向こうに朝が待つ

失っ ....
口笛で呼んでください思い出を真昼の空に漂っている

だれひとり走りつづけることやめぬ屋上からみた校庭スロット


きのうより遠くでそよぐ口笛がきこえるならば、きこえるならば
折り返す列車は濡れて雨粒の数の約束待つ河原町


烏丸のホームで制服のリボンを揺らしてあの子は白線を踏む



閉じかけた夏の絵日記直線では描けなかった桂の警鐘



高 ....
ペンの銃座から覗き見る世間ランボー          
昏がりの街に羽綿の引き金


その弾道を解析せよ!ランボー発砲 
 ....
■ミッドナイト・シャワー■


  ミッドナイト
  月のナイフで切る指に怖いほど、まだ滴るカシス


  甘い、赤
  舐めて
  瞳に翻る
  純情、孤独、叫ぶキラメキ ....
「リトマス紙がなにでどうなるか」のように忘れてしまいたい夏がある


まだ明日を信じていたからサヨナラを 告げた渚にゆらぐ太陽


ケンケンで駆けた砂浜しゃらと鳴る 乾いた粒子、ただ熱 ....
荷造りの終わった窓際


目に留まる

私に泣いた朝鳥が飛ぶ
身動きを許してください水底は26時のネオンさえ青


息継ぎを忘れた彼女が電池式だったと知った火曜のメトロ


遺失物届けの欄に書くべきはリセットキーか押す指なのか


「き ....
「第一話・名もない色」と書いてみた。二年と五日前の扉絵


漁火というたましいに導かれ浴衣のうさぎ逃がすわだつみ


王冠を貝に譲ったソーダ水だまりこんでた午後がいとしい


消 ....
左手を絡める鎖で身を飾る誇りを嘲え白い太陽


乱気流放つ引き金緩いまま「後追い禁止」の標識を刺す


置き去りの景色を胸に滲ませたセンターラインはためらいの色


逆風 ....
紺野 夏槻さんの短歌おすすめリスト(121)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
紫陽花の合図_*- もっぷ短歌215-6-23
舌先が鎖骨をなぞる夜にだけI_LOVE_YOUと聴こえる波音- 北大路京 ...短歌515-6-23
ブラボー_*- もっぷ短歌215-6-22
Intense_Wind- Rin K短歌7*15-6-20
夏音〜KANON〜- Rin.短歌813-6-19
古い町- 夏川ゆう短歌112-9-10
腕時計- 夏川ゆう短歌112-9-7
みそひともじ- 殿様が得 ...短歌212-8-24
8号館_〜遠ざかれない日々によせて〜- Rin.短歌13*12-8-19
東京哀歌- Rin.短歌2410-6-15
京都慕歌- Rin.短歌28*10-5-28
下手なキス、して。- Rin.短歌1410-2-13
病院七首- 笠原 ち ...短歌609-10-12
十六夜- 生田 稔短歌309-10-5
空路遊戯- アイバ  ...短歌409-7-3
- 青色銀河 ...短歌309-6-21
さよならのためのリダイアル- Rin.短歌18+*09-2-8
【短歌祭参加作品】_少年少女たちの自由奏- Rin.短歌19*08-12-2
【短歌祭参加作品】_海のおはなし- アイバ  ...短歌608-12-2
今日の夜空- A-29短歌4*08-12-1
翼よ、青に向け- 銀猫短歌9*08-11-14
口笛がきこえる- アイバ  ...短歌408-10-21
「快速特急〜阪急京都線Ⅱ〜」- Rin.短歌26*08-9-21
ランボーの乱射- アハウ短歌308-9-16
夏の鋭角- Rin.短歌19*08-8-26
君のかげふみ- Rin.短歌25*08-7-19
決意- 桜瀬ろろ短歌4*08-6-15
「トーキョーアクアリウム」- Rin.短歌22*08-6-10
【短歌祭参加作品】__ラスト・フェリー- Rin.短歌1508-3-18
逆走_〜reverse〜- Rin.短歌18*08-3-13

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