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虎になった
黄色と黒で 都会のようで
{ルビ四本=しほん}の足が 致命的で
神秘と静寂のギリギリに
透き通るように立ちつくす
虎になった
爪と牙が 怯えのよう ....
朝早く目が覚める
軽やかに起き
朝のお勤め
気合入れて
時間が経つ
ゆっくり早く
ヒゲを剃る
歯を磨く
外は寒い
ホカロンつけて
今日も笑顔の練習
目じりと口元を上げ下げ ....
体にへばりついているんだ
まるでゲルのように
まるで泥のように
まるで怨念のように
まるで肉のように
水深何十メートルの所にいるような
そんな感覚だ
物凄いGなんだ!
俺にGが!
G ....
あなたに出逢ってから
私は雪原となっていきます
本当の私は
もうどこかに埋もれてしまって
私はただの一面
白く変わっていくのです
あなたの目にも
私は何の色彩も持っていない
存 ....
最近気付いたんだけど
私にはネジが一本足りないようだ
私はフツーの人が羨ましい
勉強も運動も恋愛も友情も
それなりに出来るフツーの人が羨ましくて
両親と楽しそうに笑っているフツーの人を
....
あっ見つけた!
みたいなイキオイで
木の実を啄む小鳥のように
わたしの頭の中に
ファンファーレが鳴って
けれどそこですかさず
サイレンも鳴り出す
バランス
バランス
何もかもバランス ....
全能でないが故のモザイク生活
喜びと哀しみが交互に訪れる
ここまで歩いてきた道
それは誇り
それは恥
つじつまを合わせながら
裏通りでつまずいたり
表通りで ....
今晩も冷えますね
こんな夜は
ゆっくりと埋もれたいので
わたし
暖かいお湯を今沸かしているところです
お湯が沸くまでの
細切れの手持ち無沙汰の時間
少々わたしのおしゃべ ....
空をみあげた。星が光ってた。ずいぶんとこうして空をみあげてる。
毎日同じ空を同じ場所を同じ時間にみあげているのに星はDon’t形状記憶。
空をみあげた。星が光ってた。今日は ....
「お前はヒーローじゃないんだよ。」
会社の上司によく言われる。
芋焼酎の甘美な力を借りて。
人生について語るとしばしば指摘を受ける。
積極的にヒーローになろうとしては ....
ほらこんな風に
指と指で窓をつくる
その空間に映し出されるのは
きっといつか見た事のある
冷たく水を{ルビ湛=たた}えた青い空
耳をそばだてて そして
聞くのはなつかしい声
冬から冬へと ....
*
あなたには
この愛が伝わりません
ミノフスキー粒子が濃いのです
*
どうしてかしら
わたくしが
あなたを一番うまく
つかえるのに
....
何だかなって空を見上げたら
雲がゆっくり流れてるだけ
僕って小さな生き物が
1人で悩んで眠れない日々は
この空からしたら
すっごく小さな事なんだなって
そう思うとね
ちょっと寂しいよ ....
ある日のこと。
38歳独身である我が先輩は堂々と勇ましく宣言した。
先輩Tさん:『今まではホームランを狙い続け
空振りを繰り返してきたけれど。』
....
あなたに愛される
蝶のようには
なれなかった日
私は一匹の蛾となって
その燐粉は七色に
辺りに飛び散るのです
私の周りには虹ができ
私は私の毒に
やられてしまう
あなたは ....
ハッピーエンドの
ものがたりの はじめに
もどって また おなじ
ストーリーを ひとつ
とどけてください
室内ではコートを脱いでください。
どこで手に入れたコートか知りませんが
その、薄弱な意志を糊塗してくれるコートを
今すぐ脱いでください。
自分でない自分を自分だと言い張ることを
今のところ許 ....
わたしは 多分 あなたが好きです
多分って などといぶかしまず 今は聞いて下さい
わたしが あなたを 想うとき
それは とても 哀しくなるのです
何故なら 恋慕の情 ....
甦るのは思い出だけです
断片という名の時の死体です
「昨日は、昨日は、昨日は」と繰り返す事がARTだと囁く幽霊が日常です。
あなた今22歳で ボクは25歳
驚きの年代はもう過ぎた話です ....
大切にしていた小鳩を
私がそっと取り上げて
早く大きくなりなさいと
あなたの耳に囁きかける
男の子なら
強い猟師になるべきだと
お父様もおっしゃいました
お父様は自由に空を駆け回る
....
海はどこ?
と言いながら
あなたの中で果ててゆく
海が見たい
と言いながら
あなたの中で消えてゆく
海に行くわ
と言いながら
あなたの中で力尽く
優しい光の街灯が
石の ....
音楽を止めないでくれないか
溢れてくることばをまだしばらく忘れてたいんだ
音楽を止めないでくれないか
静かな場所はあまりにも俺自身だから
言い訳や弁解は好きじゃない
真実はいつでも変化し ....
夜空を歩いて
辿り着けない世界へ連れて行ってよ
「夢は夢のままでいるほうが幸せなんだよ」なんて
もっともらしくいい加減な返事を
待ってたわけじゃない
だって僕らは
激動の時 ....
想いはどこへ連れて行こう
涙はどこで手放そう
忘れられないことばかりを持って
僕らは何度もここに生まれた
円く繋がった道を歩こう
いつまでも終われない街を抜けよう
ガードレールの上で両 ....
彼らのこの一瞬は 灯火は
わたしたちの何年分なのだろうなど
小難しいことは皆かんがえるふり
わたしはわたしで
手をはなさぬよう
刹那を噛み締めるよう
必死でした
ひ ....
汚いものを拭い去る、
白雪姫のキスのように。
感覚さへも失って、
あらゆる針が意味無く回る。
赤だけ残して、辺りはモノクロ。
風も無いから、雲も止まった。
指に絡まる熱情が、
....
吐く息白く 空に溶け
湯気立つ珈琲 じんわり沁みる
温もり感じて 伝う涙に
星空見上げて 家路を探す
早く帰ろう お母さん
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