すべてのおすすめ
ことばよりさきに
脱ぎ去れない肉体を持って
取り乱す
見上げれば
木漏れ日が
からだを斑に染め
赤と緑に、網膜が灼ける
わたしは、うまれてしまったのだ
あかくふよふ ....
約束をするのは苦手です。
守れないことも、守られないことも、
どちらも悪くないのに、
どちらも哀しすぎて、
涙も言葉の海に沈んでいきます。
生きることは寂しいです。
忘れることも、忘れられ ....
光が次の
季節を連れてくる
風はそれを
押し戻そうとする
雨が次の
季節を置いていく
人はそれを
なかなか見つけ出せない
ひと雨ごとに
行きつ戻りつしながら
季節は摺り足で ....
川原の小石の上に
きのう置いていった青梅が
今日なくなっていた
こんな寂れた小川に
人が来たなんて
想像つかないし
それなら昨夜
予期しない水が溢れて
流されたのか
....
喪服はだけている月明かり
いいよ
わからないでいてあげる
まつ毛の角度や
飲み干されなかったコーヒー
長いまま燃えつきる煙草
いつもと違う靴
あたらしいゲーム
みたいに
わからないでいてあげるよ
....
江戸の町を外れた木々の緑の林道を
刀一本脇に差し
首輪を繋いだ愛犬つれて
{ルビ悠々=ゆうゆう}と風を切り
西郷どんは、ずんずん歩み往く
勝海舟の願いを聞いて
江戸の戦火を ....
ため息ついたってかわらない
いまある現状は
過去のわたしがつくったもの
引き受けよう
じぶんがつくったものならば
....
沈黙の海へ
ダイブ
言葉の氾濫に
へきえきして
漆黒の空へ
ジャンプ
人工の極彩色が
毒々しくて
指でサインする
タイム
遊びの約束
子どもの現実
繋が ....
いろんな天気があって
いろんな空があって
自分で選べるわけじゃないから
ただ黙って歩くしかない
ひとりだと思えばさみしい道も
みんなおなじと思えばがまんもできる
不特定多数のだ ....
まどろみのカレイドスコープの中で
アリスとウェンディが交錯する
白ウサギを追いかけてワンダーランドを駆けるウェンディ
ピーター・パンを追ってネヴァーランドを飛ぶアリス
少女たちは追いかける ....
わたしの見ている景色は
きみたちとは大違いなのだ
わたしの見ている景色は
ゴージャスなブロンド
タンクトップ&ホットパンツから
こぼれんばかりの
サンシャイン、チッツ&ボトムなのさ
....
皆に大切にされ
心を砕き、
言葉をかけてくれる。
夢を見せてくれる。
人を大切に思い
言葉を選び
共に尊重する。
互いの幸せを願う。
プレゼントをして
喜ばれ涙する。
自分 ....
いつも猫ばかり見ている
静謐な佇まいに時を忘れ
衝動のまま自らを由とする様に息をのみ
猫という美しい獣に憧れ続けている
わたしは悲しい犬
どれほど否定しようとも
....
この詩は
良くないのかも知れない
*
スターバックスで
言葉を無くして
コーヒーを飲んでいた
友達は
恋人と過ごしている
もう一人は
親と過ごしている
....
いつもの景色を傾けて
いつも置き去りの気持ちは 時々 やはり うずく
さよなら を 何度 経験しても
痛みに強くはなれなさそうだ
言葉があって よかったと思う
感じ ....
人は皆
ありふれた日常のなかで
少しの無理や
少しの後悔と
日々闘っている
そんな自分を
たまには労わってあげよう
ほんの少しの贅沢と
ほんの一握りの愛情で
コーヒーに一匙の ....
よくみられたい
よくおもわれたい
少なくとも嫌われたくない
そんな鎧は
いったん着てしまったら
脱げないよ
いらなかったのに
そんな鎧をいつから
着てたんだろう
重いのに
脱げ ....
ことばで上手く伝えられないことを
どうやって今 君に伝えよう
はるか昔はるか彼方の国の山の上で
あの尊き御方が
弟子達に伝えたように
傍らの花に触れて微笑んで君を見ようか
君はその尊き ....
駅前のデパートが閉まると聞き
短い帰省の間、立ち寄った
商品のない売り場と
間もなく解雇される店員たちの笑顔が
とても痛々しかった
逃げるようにエレベーターのボタンを押したとき
七歳の ....
情に掉させば流される。
人間関係我慢の連続だ。
言いたくても我慢
流れを読んで
怒らない
嫌いな人とも時間を過ごす
理解されなくても我慢
欲しいものを与える。
なるべく時間を共有す ....
好きだよ
取り囲まれた日常に埋没して生きてゆくこと
どうしようもないことにもがいては泣いて
だい好きだよ
だんだん揺れを増す心音の近くで
赤面したこころの奥底
繋がっているのかな、いな ....
季節の
音が聴こえる
歌のように
風のように
光のように
矢印をひいていってよ
あなたの歩く道を
私に知らせて
追いかけはしないよ
ただ知っていたいだけ
いざってときわかることが
いざってときまで安心だから
空にでもいいから
海にでも ....
私の本名には樹木の樹という字が入っている
私の父は長く長く生きてほしいという願いを込めて
私の名前に一本の樹を植えたのである
いや本当のところ詳しい理由を訊いたことはないが、たぶんそうだと思う
....
どこにいる
なにしてる
知る由もなく
知る術もなく
でもいつか出会って恋をする
花も嵐も味方につけて
私はきっと
恋をする
道を歩いていたら
言葉が落ちていたので
拾いながら歩く
拾った言葉を並べてみたら
詩のようなものができたので
額縁に入れて飾っておく
紅葉が一枚
はらりと落ちて
そこからまた言 ....
お風呂から上がると
生き返ります
そのあと水を飲むと
もっと生き返ります
ひだまりで昼寝をすると
生き返ります
そのとき誰かとぎゅっとすると
もっと生き返ります
美味し ....
今年もまた
死にぞこないの夏の息の根を
ひと思いにとめてやる
そんな季節になりました
終電に揺られながら
窓の外を流れる夜景と
イヤフォンから流れる音を
頭の中で混ぜ合わせます
....
何故君の手のひらは
綺麗で
広くて
女の子みたいに
冷たいんでしょう?
わたしの手のひらは
ぼこぼこで
小さくて
いつでも熱くて
どこか湿っぽいです
だから
その
....
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21