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薄闇の中に残された
       一つの林檎から

向かい合い互いの髪を切った
鋏で剃刀で鑿で鋸で

欲深く嗜好を相手に負わせ続けた 
二体の異形は言葉を上擦らす

「わたしたちは互 ....
夜毎訪れるセピア色の光景にふと吐息を漏らす。
奪われてゆく時間の中では全ての音色が透明だ。
物語は夢と現の境を行き来して
真夜中の扉をけたたましくノックする。

頭の中から幾つ ....
寿退社する君へと
パッションフルーツを
プレゼントする昨日
月末に送別会があるようで
退社するときに演説する
練習をまたしている

揺りかごから
墓場までと云う言葉を
知っている?と ....
    コンパス

―家でコンパスを使って円を描く練習をさせて下さい―
先生から届いたメール

 さあ、早速コンパスを使ってみよう!
 こうして物差しで半径の長さを測ったら
 紙に針を刺 ....
昨日と同じような
なんでもない今日

やっぱりあなたを

思い出してるのは

明日や明後日とか

その先の先の先の

永遠に続くような

遠い未来でさえも
 ....
 鮮やかな夕映えの中に立つと もう
 私は死を思い出すことが出来ない。
 いま目の前で繰り広げられている現象が強すぎて
 私の中に在る記憶という記憶は閉ざされる。

 沈黙の中で人が己の ....
散らかった部屋
ばらばらの思考
見失われた意義

叫び出したいような
しかし叫ぶ言葉もなく
かろうじてため息が
弱々しい声になった

私はここにいるよ
忘れないで
ずっと夢みていたの
赤いバラのアーチの下で
いつかあなたと恋におちる
凛とした香りにそまって

あたしは目を閉じて
ふるえながら待つだろう
あなたのしなやかな指が
 ....
18歳の君の春は
新しい生活の始まり

知的障害を持ちながらも
厳しい自立を自ら課し
家族と離れ
グループホームで暮らし
工場で働く

そんな君の切実な悩み

そして
性欲
 ....
笑いたいときに笑って

泣きたいときに泣いて


あたりまえのことだけど

それって
とっても

美しい

自分の感情に

素直に生きて

素直におもう


そん ....
いつもの窓からは
光が差している
塗装の剥げた電車が転げている
昼すぎに、森の気配は
いくつかの季節を巡る


まだ青い瞳で
私は階段を昇っていく


となりの部屋の人たちの
 ....
衣擦れの音の軽やかさが
春がすぎたことを告げる
夏のはじまりは
眠りの季節の終わり

彼方に見える稜線から
歌声とともに虹が湧き立ち
ゆるやかな目覚めが
きみの奥の火種に熱を与える
 ....
満開のソメイヨシノ

春の強い風に散り
工場のタンクや配管に
まばらな花が咲く

工場の町の春景色


自家不和合性のこの桜は
開花して
ソメイヨシノどうしで
受粉して結実 ....
アートとして オブラートとして
暈しの中に一点を見極める器量を求める

100人せいぜい10色位なもんだ
大まかに跨ぐ心理のテキスト
詳細なんて気にするな 単色がラッキーカラー

君は何 ....
三月の暗雲は過ぎ去り
西から太陽が覗いた
いつからか
ぼやけていた

流れる
立ち止まらない
過ぎ去っていく
瞬き
弾ける
乱れる
ジグザグに
曲がる
まっすぐに
曲がる
 ....
ひとの心に降るという
ましろな雪に
触れたくて
ずっと
ひとの命に寄りそって
ひとの命を
慕ってきたけれど
それは
もしかしたら
ひとの命を奪うことに
なっていたのではあるまい ....
今,
歩いて行く道が
怖くて恐ろしくて
やめたくなって
もらした小便のうえに
座り込んで
震えているような
自分を
見つけたら
謝りなさい

しわだらけの
母ちゃんのオッパイが ....
 



2000M下、仰け反った夜が
静かに揺れている


さみしい、と
囁きが零れそうな唇に蓋をして
彼女は窓ガラスを
吐息で曇らせた


優しくて、優しすぎて
だか ....
 




 -光-


 どこから光が射しても
 あなたを照らしますように




 -星-


 星が世界を埋め尽くす理論を
 感情論で解説しよう



 ....
寒い日に「寒いね」って当たり前のこと
温かくて柔らかい吐息の色でわかっているよ

降り積もった朝の霜を踏んで
砂利道の上のキャッチボール

口遊んだいつもの歌も
溜め込みすぎて漏れ出した ....
  わたしはあなたを愛していたのだろうか
  どしゃ降りの雨のなか、傘のひとつも携えず
  空の彼方を見つめているような
  そんな気持ちだった
  あなたと居るときはいつも
  た ....
冬の肌は
こわれもの

夕餉の火を落とし
手にたっぷりと
クリームを塗る
ひび割れから
そっとしみこむように

日常というものは
重力がある限り
何処に行ったとしても
そう変わ ....
 



誰からでもいいから
傷つけられたい
そんなマゾヒズムが
身体中を渦巻いて
このままでは誰かを
傷つけてしまいそう


サディズムな彼は
加減を知るから優しいの
マ ....
僕のアイフォンの中には
いつでも入っているダンスミュージック
昼休みにも
パヒュームの華麗なダンスをじっと見つめていた


休みの日には
独身の友達とまめに連絡を取り
クラブで夜通し踊 ....
穴のあいていない人間はいません 力でねじ伏せてほしい夜もある。

お口を塞いで

体に問うて
走り始めた
向かい風さえも、今は心地いい


走り始めた
追い風に押され、心は晴れやかに


0から 
1つ1つ 
たしかな熱とともに
すべてが真っ白なまま 
始まりを ....
あなたのような人は長生きしてほしい
そう素直な人あってのひねくれ者だから
だから九十四歳は悪くない 悪くない
これでも献花のつもりなんだ

アンパンマンを見たことがなかった
なのにアンパン ....
多くが 寂しい
それとも
それについて 迷っているのは
予期しない 悲しさなのか


こごえるような 朝を迎える
北海道の
町外れの ホテルで
朝焼けだけが 美しい


コ ....
そう、悪くない毎日。

長電話をたまに。

時々朝までファミレス。

4月からは昇進。

晴れた日はドライブ。

山の上は星もきれい。



そう、悪くない毎日 ....
渡辺亘さんの自由詩おすすめリスト(603)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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