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蝉しぐれが猛暑をかきたてる
冷房は好みではないので
網戸からのかぜにまかせている
避暑が強制的でないだけに
それは それは ここちよい
世界は「生かされて在る」という
ウラノスからのメッセ ....
         ︱{ルビ淡々=あわあわ}と、それはとおく


ほうほう
紅いろ帯びた西域は灼け
あれは記憶に薄れゆく
旺盛なる高温期の名残りか
あるいはまた
時の{ルビ ....
 狂女の独白

いつもそれは夕刻よりも暗い夜明け
一日は、東の地底で死んだ胎児のように
いつ迄も、紫色の胎盤にまみれて
暗黒の硬い産道に引っかかっている
胎児の頸には硝子のつららが刺さって ....
 夜想曲

おお夜よ、おお夜よ
人は眠りを貪りながら死は恐れ
瞼を閉じて覆い被さる闇を追い出し
より暗い臓物の中へと逃げ込んで
しかし閉所恐怖をも克服する為
そこにマッチの軸で
天国の ....
 窓の向こうの青い空
 体温は無い
 雲は流れる
 堕落であり、墜落

 残酷に
 国は終わり 

 詩人は
 それ見たことかと笑う

 あなたの声が聞きたい
 あなたの声 ....
 
 
手の知らない言葉を
書き続けていく
手のすることはすべて
わたしを助けるのに
わたしのすることのすべてが
手を助けるわけではない
途中、水が足りなくなって
手を洗いに行く
 ....
瑠璃色 空がはぜる
祈る子の贖罪がおわって
世界に太陽を取り戻した


水面に満ち足りて
みなぎる光を
トンボたちが拾っていく
きらめいて
またふりまいて
運びきれない
 ....
私はとても疲れている
世界を歩くことなどないままに
夜としての流れを見ているように
光であることを感じている
この光の向こうで 夜として存在し
風となって吹いていることだろう
私は食い ....
白のクレヨンで
かいたような白い雲

ぐうるるぐうるる
がんばれがんばれ
って見えるよ

がんばれ
あなたにむけて
がんばれ雲の旗をふる

上へ上へ
空の上マークはどこにある
 ....
入浴

私たちはもう赤ちゃんのように清い
妻が寄り添って
頭を洗ってくれる

昔母がそうしてくれた
母のような手が

私達は二人で今夜も入浴した
私の願望は何一つ
描きはしないだろう
何もかも知りつくしていた 絵画作品を
暗闇の奥に 凝視する


絵とは 風のようなものなのだろう
そして 私は言葉を飲み込んでいる
生きていくため ....
花ははじけて水に巻かれて
命消えたように
みえて
根っこの存在をあなた忘れていませんか

涙こぼれて水にまざって
夢消えたように
みえて
心の存在をあなた踏みつけてませんか

小さ ....
曇った硝子窓。
向こう。
記憶。

ブランケットで身を包みながら、探し物。星屑、蜂蜜。水煮の缶詰。
そして、おやすみなさい。の、声。ため息、一つ。
あたたかい事から思いだしてし ....
あなたのくちびるから海がこぼれる
塩からい水が胸を濡らすから
わたしは溺れないように息をする
そっと息をする


空の高みが恋しいと指先をのばし
両手を広げてみるけれど
あなたの海が追 ....
子供の頃
遊び疲れた僕をおんぶして
家に帰る母親の
大きくて広い背中
悪いことをした僕に
容赦なく
平手打ちを食らわせた母親の
大きくて強い手のひら


大人になって
一 ....
{引用=


最近
ずっと
考えていた

部屋の隅に
うずくまって
考えていた

考えることの
テーマは
その日ごとに
違う

まるで
飽きないように
作られた
 ....
{引用=
 しがらみ、ほだすから漕ぐ、漕ぐ、届かないもの、失ったもの、に馳せる隙
間、追い出し、持たず、右足、左足、込めるたびにこぼれていく、ビル群、ア
パート、果樹園が、ひしゃげていく、流線を ....


小さい頃
簡単に見つけられていた
色のない蝶々が
最近見つけられなくなってきた

視界の端で
鋭利に騒ぐ蝶々を
捕まえてはネットの中に
押し込めることを
よく していた ....
春になると
桜の木の下で舞い上がる花びらを見ながら
ぼくに笑いかけるきみ
小川のせせらぎを聴きながら
無邪気に冷たい水をすくいあげるきみ
教壇の目の前に座って
熱心に授業を受けるき ....
かみなり



ひんまがり 醜く よじれてペンダコのように頑なな私が
理想としているのが 渡り鳥の抑揚のように柔らかい けんこうこつだよ
ほしいよ
大理石の有翼女神像すら
空に ....
さく

種から育てたツマベニが咲いた
雨の季節が過ぎた庭先
種から育てたうちの娘が
爪を赤く染めて
わたしにさわらないで
と言った
弾ける前の赤い唇


くつ

爪先と踵が硬 ....
  爪の
  ニオイをかぐ
  わたしがまだ
  わたしであることを
  ひそかに確かめる


   +   +


  舌で
  前歯の裏側を
  トトトと叩く
  さも大 ....
{引用=

真っ白い砂の中に混じる小石をじゃりと鳴らしながら、薄闇に光る下弦の月明かりが照らす平地を、真っ直ぐに歩いていく。そのうちに見えてくる、ゆるやかな勾配の坂道を登ったところにあるバス停で、 ....
「渦を巻いてみせろよ」


しじまというよりしじみの合間に退屈が席巻する
それはまるで石鹸のように泡立って
老廃物に似た哀しみを界面活性化させても
太平洋に渦潮が巻くわけじゃな ....
深夜の台所で 
小皿にのった梅が 
まあるく佇み 
影を、伸ばしている 

些細なことで取り乱す 
僕とは違い 
微動だに、せず 

のっぺらぼうの顔で 
ただ、そこに。 

 ....
みんなで
海、行こう
今すぐ行こう
水中メガネなんて
海で買えばいいよ

母さんの
あの向日葵のボレロな
裾をめくって
叱られる前に
駆けぬけようぜ

追いかけて
波を追いか ....
}羊水(春)

コイン・ロッカーのコインが着地する
その音を聞いて
呼気をつきはなす
わきまえてなまえを呼んでも
まだないのだから

うぶごえをあげる
こっちへ来なさい、
と あな ....
教室の窓から
白い校舎の断片がつくりものみたいにひかる
木漏れ日
彼女のくびすじにしたたる汗
蒸し暑い体育館に
むわん
と広がるみんなのにおい
時々降る雨

私はいつでもいらいらして ....
ときどき
口からでてくる
炎のような
透明なかたまり

おかあさん、
おかあさん、

どんな言葉も
その次にしか
うまれてこない気がするよ

病めるときも
健やかなる ....
母の日に
小さな手で紙粘土とビーズのネックレスを作ったのだけれど
釣り糸のようなプラスチックの糸で作ったから
「それじゃあ、首が切れてしまうよ」
と父に怒られたのだ

今ならもう傷付かない ....
理来さんの自由詩おすすめリスト(656)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
忘れた夏(九)- 信天翁自由詩2+10-7-20
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黎明- salco自由詩9+*10-7-19
- salco自由詩6*10-7-19
海里- Ohatu自由詩110-7-18
消しゴム- たもつ自由詩410-7-18
夏が満ちる- あまね自由詩1410-7-17
明日を、忘れ去るな- 番田 自由詩310-7-17
がんばれ雲- 朧月自由詩110-7-16
入浴- 生田 稔自由詩5*10-7-16
私と何か- 番田 自由詩110-7-16
生命力- 朧月自由詩310-7-15
ねこといっしょ〜デゴルジェ〜- おっぱで ...自由詩510-7-15
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背中- 寒雪自由詩210-7-14
_輝けるものは……- 真島正人自由詩7*10-7-13
たからか- からふ自由詩310-7-13
昆虫図鑑- ゆるこ自由詩410-7-12
いなくなったきみを- 寒雪自由詩310-7-11
かみなり- るるりら自由詩5+*10-7-11
_さくつきみやま_Ⅱ- 木屋 亞 ...自由詩3*10-7-11
『だから身体カラカラだ』_[五行歌作品]- ま のす ...自由詩2*10-7-10
わたしたちは星屑の地平に眠る- 黒木みー ...自由詩4*10-7-9
圧縮詩_13〜15- しろう自由詩4*10-7-9
梅の顔_- 服部 剛自由詩610-7-8
海ロード- 佐野権太自由詩9*10-7-8
鈍き罌粟の季題- 井上法子自由詩2610-7-7
かなしい17歳- 有村自由詩310-7-6
お祈り- 美砂自由詩2*10-7-6
詩人- 靜ト自由詩110-7-6

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