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黒蝶の舞う白昼夢
サイレン サイレン 白い首
35ミリで愛していたいよ
世界の終わりごっこを君としながら
夜はまだ目覚めたばかりで
残像タブロイド
君を綺麗に壊したいの
怖くない
苦しくないよ
神様、ねぇ ....
一日のうちに「馬鹿」を一生分連呼したかと思えば
一晩の3/4「怖い」と脅えてすすり泣く
まったくもって理解不能な人間−自分。
カミソリより冷たく痛々しく冴えてくる頭は
どう考えたって眠れる ....
心の檻に新入りのキヲクがひとつ
不安定で今にも泣きそうな灰色のキヲク
真夜中、泣きながら作った不味いドリップコーヒー
砂糖はじゃりじゃり口のなかを汚す
熱湯注ぎながら
あーこれ頭からひっ ....
シュルレアリズムの沈む浴槽
蛇口をひねれば あの子の首は捩れて切れる
瞳のね、綺麗な子だよ 可哀想に
真紅のね、似合う柔肌だよ 気の毒に
美は死と補い合って時に共倒れするから
三月から五 ....
基本的に明日はないと思って生きてる
だから毎日いさぎよく生きてる
好きって思ったら好きって云う
キスしたいと思ったらキスする
声ききたかったら電話する
ためらっても実行する
…明日 ....
ティースプーンで幸せをひとすくい
お味は如何かしら?
きらきらスプーンの上で溶けていく優しさ
粗目の砂糖に緩火の太陽
ブルーベリィの熱い紅茶
築40年の古アパートの一室
....
溺死なんて醜いのは御免だわ
そうだね、でも
でも?
君の白い体が血に染まった湯船に浮かんでいるのは美しいな
それはどうも有難う、私も同じ意見よ けれど
けれど? ....
(傅き給え、
狂い夜の餞に)
頭上から声
頭を垂れようとしても
目を瞑るには三半規管が微弱
嗚呼
我を救うは誰ぞ
嗚呼
我を愛すは汝のみ
やさし ....
白い眼帯が夜色の世界に映える。
ざぁざぁ狂い風。
外は寒いね。
ここも寒いよ。
そうだね。
そうだよ。
どちらからともなく命を込めてキス。
眼帯を嵌めた君とキスするのはなんだ ....
もう少し、
もう少しだけ此処に居させて。
君の隣りに居させて。
この夜の体温を感じさせて。
もう少し、
もう少しだけ残酷に愛して。
残酷に夢を切り刻んでしまって。
手遅れになった私を ....
明日 天気になぁれ
私に触れなくなった この冷たいてのひらも
ひかりを浴びたなら
きっとまた息をするから
明日 天気になぁれ
明日 天気になぁれ
(君がはいる箱には金平 ....
トランス トランス
理論武装はくだらない
タイムラグは暗い森のなか
赤い糸 赤い空 赤い海
トランス トランス
灰になり消えるグノーシス
君は何処へ行ってしま ....
吐き気がして目が覚める。
目覚めは無論最悪、だ。
身体が熱を持っていて体温計を手探りで探しながら思う。
こんな人間でも生きている。
熱を持っているものなぁ、この肉体が。
体内のなにか ....
夢を見なくなる日
その日にこそ私は死ぬのだろう
泣いたりしないって
消えたりしないって
誓って
今すぐに誓って
このくちびるも
この肌もすべて
誰にも渡しはしないから
足の爪 ....
屈葬の密度で眠りにつく夜も
優しい体温の横で大あくびしながら起きる朝も
情緒不安定になりながらも仕事している昼も
君を染め上げるひとつの要因としての私
恐らくは
いつも化粧っ気なくてごめ ....
りんご飴、ねぇ買って
と君は舌っ足らずに僕の袖をひいた
正月でもなければ夏祭りもない三月の夜空
りんご飴なんて何処で手に入るの
問うと君は平然として
じゃあ花 ....
自分が肉の一片に成ってしまう夢など
誰が望んでみるものですか
(けれど毎夜、私はふつりふつりと千切れていく)
私以外の誰かが望んでいるとしか思えませんね
この体たらく この ....
「逢えない」の四文字が私に死刑宣告を下す
目の前が真っ暗になって
泣きたくなんかないのに 涙はぽろぽろ
受話器の向こうの死刑宣告
大袈裟だって笑う?
今日も明日も逢いたいよ
....
「今、決めた。 君、明日 銃殺ね」
不感症の空の夢
肩にオウムをのせた男がそう告げて終わる夢
ざらり
咽喉が渇いて
冷たい白い空を見る
夜のあいだに生まれたばかりのかまきり ....
モノローグと別れをしたらそこには何があっただろう
息がしにくい 君は何処?何処にいるの?
自閉する夜を生きるには私はまだ子供で
....
横たわるアスファルトにトマトジュースと云う名の
血を吐く私は死体。
学校から盗んできた白いチョークで人をかたどる
友達はさしずめ第一発見者。
それもとびきり胡散臭い。
アスファルトは ....
「…rapid eyes movementだね」
「なにが、」
「最も深い睡眠状態で、覚醒には強い刺激が必要であるが、脳波は覚醒時と同様の振幅を示し、開眼時のような速い眼球運動がみられる時 ....
哀しみを抱き締めるみたいにして
君はありったけの力で私を包む
私は熱に浮かされた
白痴みたいに言葉を紡ぐ
「愛してる」
生きるって哀しいね
でもとても素敵だね
なんで泪が ....
寒いと駄目なことばかり考える。
嫌だなぁ あたし冬嫌いだな
君が居ないと駄目だ なんて
惰弱な精神
共依存しないのが二人の理想なのに
寒いよ
帰る家が違うのはど ....
暗闇に言及したって、いつだって答えはない。
強く息を吸ったら僅かに死臭、が
ねぇ、君。
愛していたよ。
すごくすごく。
愛していたよ。
ふわふわの頭持ちながら
死 ....
時折、死んだように目を伏せる君を
パラドクスを完成させた完璧な死体と思い、
その横顔に恋をした。
僕はネクロフィリアなんだろうか?
自分の皮膚の下におぞましい欲を感じる。
....
愛する人と手を繋いだりキスしたり抱き合ったりするとき、
いつも考えることがある。
私達の身体の境界は何処ですか?
心の境界は何処ですか?
いつからふたりはふたりで、
いつからひとつになる ....
「あ、雨の匂い、」
目をゆるく瞑ってキミは云う。
僕は考える。
キミの柔らかな髪からも雨の匂いはするのか、
なんて柄にもない事を。
「北東から哀しみがやってきます」
....
白い夢をみる雨の朝
石畳は濡れそぼって君の靴音を響かせる
風もないのに遠く
赤いアンブレラはくるり
しなやかな求愛みたいに廻る
フリードリヒは終日モルヒネを胸に抱く
....
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