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一日、眼鏡をせずに過ごすとぼんやりした視界に慣れてしまうので困る。
会議中、手元の書類文字が動いたと思ったら蟻だった。
(どうしてお前、こんな処に居るのだい?)
無慈悲な左指は動 ....
ひとり立ってた。
ひとり待ってた。
誰も居なかった。
誰も来なかった。
ひとり
待ってた。
空は晴れてた。
雨が降ってた。
ひとり
頬にぽつり ....
私がもし此の世から居なくなったら
君はどうするんだろう
どれくらい泣いて
どれくらい取り乱して
どれくらい…
どれくらい死にたくなるんだろう
怖い
私のせいで君がそんな辛い想いを ....
君へと向かう言葉はすべて
白紙から繰り出した愛の言葉
笑ったり泣いたり私は忙しいね
愛したり抱き締めたり
いつもありがとうね
愛された分だけ愛そうと思ったら
一生かかっても足りない ....
二人並んで立っていたって
魚眼レンズならばキスが出来るデショ。
気が付いたら胎内に居たんだ。
ここはそう、愛すべき肉の中。
そしてこのオレは肉の塊り。
愛すべき肉の中の肉の塊り。
....
事の終わりが何処なのかを私は知らない。
知らずに笑う口元を隠そうともせず、
長い舌が這いずり回るは白い夢。
「キスが上手くなったね、」
それを教えてくれたのは貴方でしょ ....
オレが呼吸を忘れた頃には傍に居て愛して。
…なんて軽口。
息出来ない位の眩暈でもって
彼岸をただただ夢見てた。
「好きなんだ」
言えやしないままオレは死ぬのか。
ただの ....
目に焼き付いた
あ お ぞ ら は澄み切って俺を殺す。
置いていかないで
影が濃くなって雲が空をよぎる
目を突き刺す空は狂気 極上の
いってしまわないで
すべて黒に染めて ....
「今、伝えたいのは…」
「伝えたいのは?」
「す、で始まってき、で終わる言葉」
「うん?」
「…すきやきかもね」
「ベタだなぁ、」
「…すみびやき、かもね」
....
ひとりの人間の個体がこの世から存在しなくなった日の空は
ただただ、白かった。骨みたいに。煙みたいに。
早朝から喪服に袖を通す。
日常が非日常を内包する。
生きているから人は死ぬ。
....
淡々と青空は灰色にけぶる
呼吸を止めたまま じっと動かずに
生きていることを不思議に思う僕は
よく冷えた死臭のするこの部屋で
小さな小さな段ボールを抱えて立ち尽くすのだ
耳 ....
私が心から愛している人が
同じように私を愛してくれるなんて
本当に素敵だな
すごくすごく好きだから
偶にまだ慣れないんだよ
君が居て欲しい時
当たり前に傍に居てくれるこ ....
太陽が傾いであんな所へ落つこちようとしてゐる。
鞄の中にカメラを六機忍ばせて。
愛しき貴方の掌には浮き上がるポラロイド写真。
写真を振つてはゐけないよ。
現実が掻き混ぜるスウプ ....
癒えぬ傷跡、
それとも病月の劣情なのだろうか
白く飛んだポラロイド写真のような
明け方に私はきみの体温を求める。
ただ只管に。
低くて甘い声
あたたかい指先
触れれば輪郭はやわら ....
狂いそうなくらい朝から心臓がドキドキ云ってる。
読みかけの本、栞を挟みなおして読もうとしても頭に何も入ってこない。
あと何時間…目覚めてから何十回めのカウントダウン。
落ち着かない。兎に ....
繋いだ手に力を込めて祈った先に赤いそら。
一生守るよ、なんて言葉の呪力
約束ならば私より先に逝かないで。
黒く塗られた爪から夜が逃げていく。
だから
繋いだ手に力 ....
基本的に自分の事が嫌いです。
だからそんな自分が福祉の仕事に就いてていいのかとよく思う。
自分の事を汚れきった雑巾みたいに考えている人に
支援も介助もされたくはないよね。
でも人間は、 ....
私は事故の翌々日で頭も痛ければ吐き気も酷い
首は軽く鞭打ちで背中の打撲も痛い痛い痛い。
君はといえば、酷く腰を痛めているところ。
どう考えたって、
デートなんかしている場合ではないけれ ....
1.シャボン玉で人を呑み込みたい
2.今日の空模様を雨にしたい
3.死を見続けていたい
4.それでも強く生きていたい
5.金魚と話がしてみたい
6.片目のジャックと黒猫を友達にしたい
7. ....
あぁ、こんなにも愛していたのだ
零れ落ちてしまった言葉
繋いで離れた手の隙間
水面にたゆたう魚の骸
初めて逢ったのに君はもう骸だった
ぷかぷか浮かんで
ぷかぷか沈む ....
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