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ヒダリノマナコ
ごろごろ
太鼓が鳴るよ
ごろごろ
猫が鳴るよ
のどが

渇くよ
水が
乾くよ
洗濯物が
ひらひら
飛んでゆくよ
蝶々が
空高く
 ....
お花が一本さいていました。



たねができて風にとばされて





お花が二本さいていました。



たねができて風にとばされて





お花が四本さいて ....
              ★

指にニットを絡ませ凍える、ニッ血の滲む 冬と冬の行間に
祈-Lieb,円型の噴水が 引力への求愛を、踊る ドルチェの有る
凍る様な朝、蒼褪めた窓の外のパース( ....
弁当を開けると
中に海が広がっている
故郷の海のように
凪いできれいだった
朝の静かな台所で
君がどんなふうにこれを作ったのか
想像しようとしても
後姿しか目に浮かばない
帰れ ....
ふと庭に
光漬けになって
泣きだしそうな 彼女


まぶしいのは
もうまくがやわらかいから
だったろうか
もし
私が死んでしまっても
このせかいが
ぷつんと
終わったりしま ....
盲目の道化がひとり
ごった返す真昼間の往来を
踊るような足取りで歩いてゆく

それを指差して嘲笑う子どもたち
囃し立てるように
手を叩いて大騒ぎする

皆がそれに気を取られている隙に
 ....
本当の暗闇と出会う
それって
なかなか難しい
ひとつひとつの灯火を消しても
寝付けぬ夜に何処より話し声が漏れて
この街の闇は仄かに明るい
本当の暗闇
それは遠い日の感触
胎内にいたとき ....
真夜中に喉が渇いて目が覚めた
暗闇の中をキッチンに向かって
手探りで歩きながら
父と母のことを考えていた

父と母には
そろそろ死んでもらいたい
彼らのことを
とても愛しているから
 ....
毎日が誰かの命日で
毎日が誰かの誕生日
毎日誰かが射精して
毎日誰かが受精する

同じ月を眺め
同じ太陽を眺める
半日遅れの月を眺め
半日遅れの太陽を眺める

いくつものサーバーや ....
{引用=「ブランコ」}
最後の友人が
ブランコから飛び出した
着地点
そこに、ある詩があった
結局誰も最後まで読まずに
飛び越えていくものだから
もう
あちこち千切れてしまっている
 ....

曖昧に舌を含んで
ただ笑った
あなたの考えている事は解らないと
言われたから
悲しむだけの隙間も無くして
ただ笑った
薬は二週間分出たから良かった


フォークを持つと
人 ....
黒と白のダンスが始まり
君と私が交互に入れ替わる

私が君で君が私
君が私で私が君

くるり くるり
くるりり くるりり

いつの間にか気がつくと
暗いなかに一人きり
白い私が一 ....
どうしてあたしに いじわるするの
と聞いても
あなたはただただ 小石を蹴った

どうしてあたしが来ると でていくの
と聞いても
あなたはただただ そっぽを向いた

だからなのかな

 ....
愛してるも
好きも嫌いも無い

僕には君しか居ない

そうして

僕には君が必要なのだから

愛してるかと聞かれたら
僕はこう言うのだろう

愛しているとは言えない
だけれど ....
二年前にお前が泣きながら
眼を真っ赤にしながら
瞼を腫れさせながら
喉を枯らせながら
スクリーンを滲ませて
キーボードを叩いていたのを
今でも覚えている
彼氏に振られたばかりのお前は
 ....
隣を歩いていた君の右手が
隣を歩いていた僕の左手と
ごっつんこしたから
僕らはそのままなんとなく
手を繋いで歩いた

映画を見ていた君の手が
映画を見ていた僕の手と
ごっつんこしたから ....
引越しが終わって
パソコンのコンセントを入れたら
知らない誰かが言うんだ
つなげておいたよって

疲れて帰るとご飯があって
旨そうだなと思うと
知らない誰かが言うんだ
大好物だったよね ....
遠くに見える軒先の明かりは
線香花火の様に見えました
それは小さく {ルビ朱=あか}く
瞬きをする度に{ルビ滲=にじ}んで
まるで線香花火の様でした

どこかで歌う声は{ルビ囁=ささや}き ....
ぽこぽこと生まれた涙を瓶に集めて
ひとりで海開きをした
家族


焼け跡から一枚の写真
楽しかったあの頃
親を殺した顔が笑っていた
子を殴り続けた顔が笑っていた






ひとのこころ


クルマに顔があるように
ひとの ....
自転車に乗って 
歩道に沿った白線の上を走っていた 
アスファルトの割れ目から生える 
しなやかな草々をよけながら 

背後から 
{ルビ巨=おお}きいトラックのクラクションが聞こえ 
 ....
カミサマ カミサマ

あのー

人って死ぬとどうなるんでしょうか

全部なくなってしまうんでしょうか

生まれるまえと同じ感じでしょうか


それってちょっと酷過ぎやしません ....
......。.............。.............。.........................。...........................。
嘔吐した百合の咲く ....
あひる


醜いあひるの子は
永遠に醜いままだ
白鳥になんてなれない
なのに誰もそれを口に出したりは


しない





ねこ


ねこのかお
よく見なくても、 ....
「生き春巻」です
店員は言った
メニューを見直す
確かに「生き春巻」とある
生き春巻は時々皿の上でもぞもぞ動くが
その間も気持ちを見透かすかのように
目のようなものでこちらを睨み続けて ....
バスの停留所に
動物列車がやってきた
乗ろうとするけれど
人間はお断りです、と
動物の運転手に怒られてしまった
レールも無いのにどうして
そう思ってよく見ると
窓から次々と動物たちが ....
夕方の空には、今日が眠っている
そんな気がする

夜に溶けようとする入り口で
わがままな僕はうずくまる

何かを忘れている
そんな気がする

ひとりひとり
今日話したいろい ....
ちょっとだけ
きれた牛乳を買いに
近所のコンビニまで駆けてった 


帰ってくると
ドアにはさまれている紙きれ

『ご不在でしたので持ち帰りました』

誰からの届けものだったのか
 ....
足元には陰毛の様に黒々とした謎の植物が繁殖していて
いちいち気をつけないと靴が脱げそうになる
時折、瀕死の老人の様な顔をした赤ん坊程の大きさの飛蝗が飛び交う
精液の様に濁った池の中からは
熊の ....
愛し方など忘れてしまった
僕は少しばかり
酔っ払ってしまった

君がもしも困っていても
僕はもう
笑って大丈夫だよなんて言えない

僕は君に何か伝えられただろうか
君はいつだって
 ....
朽木 裕さんの自由詩おすすめリスト(318)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
左の眼- あおば自由詩7*06-10-15
お花がさいたよ- プル式自由詩5*06-10-14
冬の天使- 六崎杏介自由詩606-10-14
空腹- たもつ自由詩3606-10-14
彼女は- はな 自由詩12*06-10-14
桃泥棒- 大覚アキ ...自由詩506-10-13
永遠ということ- 恋月 ぴ ...自由詩43*06-10-11
メメント・モリ- 大覚アキ ...自由詩406-10-5
ラバーソールは砕けない- 虹村 凌自由詩2*06-10-5
ある詩- 霜天自由詩206-10-5
びょ、ーき- 吉田ぐん ...自由詩1306-10-4
Ocelot_tango(オセロット・タンゴ)- プル式自由詩5*06-10-2
狼の手を取って笑う少年は目が見えない- プル式自由詩5*06-9-23
月とは踊る事が出来ない- プル式自由詩5*06-9-23
火、つけてやるから- 虹村 凌自由詩4*06-9-22
バウムクーヘンのように- プル式自由詩8*06-9-21
全てが満足すぎて不満足なんだ- プル式自由詩4*06-9-21
思い出の街には犬が笑う- プル式自由詩8*06-9-16
8月31日- ki自由詩206-9-16
顔_その2- 恋月 ぴ ...自由詩16*06-9-14
夕餉への道_- 服部 剛自由詩3*06-9-13
カミサマ_カミサマ- 自由詩606-9-13
冬の睡り- 六崎杏介自由詩7*06-9-12
顔_その1- 恋月 ぴ ...自由詩25*06-9-10
曇り空- たもつ自由詩17+06-9-10
動物列車- たもつ自由詩21+06-9-7
「夕方の空には、今日が眠っている」- ベンジャ ...自由詩9*06-9-5
不在連絡表- ZUZU自由詩706-9-4
煙草男と風穴女- 虹村 凌自由詩1*06-9-4
僕は愛し方など忘れてしまった- プル式自由詩7*06-8-31

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