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布団だか
地べただかわからなく
倒れこみ
かいだ匂いは
金木犀

嗚呼
わたしは

それだけで
しあわせ者だ
 クロッカスのおしべの、奥の、山あいに、ぼうふらどもは、きめ細やかな、せせらぎをもち、沸く。

 そのせせらぎ、ぬわぁりぬわり。割箸太郎左衛門中を引っ掻き回そうとするも、ようどちんきに満た ....
 美人薄命 というくらいだから
 女の子は 青白い顔をして 少しくらい体が弱いほうがいい
 などと思ったのは 十二くらいまでの話で
 ただ ひたすらに 丈夫であることは 尊い
 そう 思う ....
 花の枝


夕景の中
もの思ひに沈んで
俯き歩いて来ると

花の枝が
通せん坊した

朝出掛けるときは
なかつた

―花の枝―

それが夕方
出現してゐる

天使 ....
旅先で母親に背負われた赤子から
青梅を貰ってきた
長く握々されて熱くなった梅なんか
欲しくはなかったけれど
どうしてもやるというので貰ってきた
いらなくなったからじゃない
奴らは一番好 ....
雨の降る夜の路地裏を 
酔っ払いの男は一人
鼻歌交じりに 
傘も差さずに歩く  
涙色の音符を背後に振り撒いて

雨は降り続き 
路上に散らばった音符は濡れて 
よろけた男の後ろ姿は  ....
「ありがとう」と言われたその瞬間
なぜだろう
口の中に栗が入ってきた

思わずその栗を噛み砕く
栗の味とその匂いが
自分を包み込む

なぜだろう
食べてもいないのに

そういえば ....
プレハブ造りの小屋
緑色の大きな『究極そば』の看板
客が来たとたんに電気をつけた。
私はいったいどこが究極なんだという気持ちを抑えて店に入った。
店内は予想以上に広かった。おばあさんが一人でや ....
閉じられた
まぶたのうえに
のせるくちびる


まぶたのかたち
まなこのかたち
たしかめながら


ひとりだけの あなたの
ひとつだけを
たしかめながら

 ....
卓袱台の上に並んだ、小鉢――
蜆の佃煮/ 沢庵/ 茄子の煮びたし/
大粒の南紅梅/ めざし/
玉子焼き/ 烏賊の塩辛/etc

大皿に「戻り鰹のたたき//
足摺岬から我家の四畳半に
ザブ ....
―もう少し生きてみるか―
駅の改札を出てきて
ふと洩らした中年男のことば
連れがいるわけではない
一人で改札を出てきて
ふと洩らした独り言

僕は電車に乗ろうとして
改札に向っ ....
ピエロがダイスを振っている


僕はお池に沈んでく



(それはもう癖のよう)



壁のない世界で迷子になれば


勝者のいないレースの始まり



( ....
ふと
金木犀の匂いがした

気がしたんだけど

まだ
咲いてないだろうと思う

洗濯物は
乾かない


いまはまだ
無理

いつか

金木犀の大樹の下で
橙色の雨を ....
{引用=健康な人には医者はいらない。
いるのは病人である。
わたしがきたのは、義人を招くためではなく、
罪人を招いて悔い改めさせるためである。
     (キリスト、新約聖書ルカ5:31-32 ....
その時モグラは変だと思いました。
目蓋をつたう涙を止める事が
出来無かったからです。


彼はその土を一生懸命に
生きがいをかけて
まっすぐに掘り進んだと
心の底から信じていたのでした ....
ゆっくり進むその足跡に

緑の光りが差し込んで

私の居場所を葉が隠す

あなたが歩く

あなたが顔を上げる

私は森に同化する

あなたが美しいと思う全てのものが

 ....
小学生の時だった
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まずはおまじない

ぽえむかんすう
ぽえむふぁんくしょん
ぴぃはえすとえいちのかんすう
ぴぃはぽえむ
えすはじょうけい
えいちはしんじょう
 ....
古典的な
駄洒落を一発
ぶちかまし
挨拶代わりにしている男
何年ぶりかで会った男
洒落た男のつもりで居るのか
駄洒落た姿を見せつけて
脚の曲がった椅子に腰掛けて
背筋を伸ばして
ボー ....
森の出入りは
神秘のベールに包まれてゐて
だれがその中に入つたかなど
識別できるものではない


少女が森に吸はれてゆく
光と闇の二極が
あまりにも霊妙に
相和してゐる扉を押 ....
喪服の婦人が森から出てくる
入れ替はりに
首うなだれて一羽の鶴が
森へ吸ひ込まれる


霧たちこめて
婦人も鶴も胸まで霞んで
二者はどこで擦れ違つたのだらうか
ともにもういづこに ....
さみしく囁く
そっと静かに
夜は
流れる
川面には


さよなら言葉
これから二度と
言わない
好きだとか
嫌いだとか

忘れてしまえ
昨日も今日も
明日も未来も
全 ....
カタツムリは
どうしてあんなに大きなラツパを
引き摺つて歩くやうになつたのだらう

身に余るラツパの大きさに
閉口してゐるのはよく見かけるが
いまだそのラツパが吹き鳴らされたの ....
風の匂いが
秋の匂い

明日につながる今日は
終わりじゃないから
投げやれない

ちかごろ
葬式の想像ばかり
生きるも死ぬも
自分の思い通りにならない

ギリギリ
義理立て
 ....
   歯の奥のおくでしゃりり と
   こんぺいとうが 鳴った。

   まだよるは足元で
   ゆっくり呼吸している

   震度一のゆれが
   じんわり腕をつたって
   すこし ....
棘魚が住むという
小川のほとりに
住んでいた

メダカのような
ちっぽけな
雑魚が
水草の横から首だして
神経質な目を向ける

こいつ、反体制だな





作 0 ....
 
 
枯れてゆく紫陽花なんて
 
見たくない
 
 
 
溶けてゆく蝸牛なんて
 
誰も見たくない
 
 
 
 


 今日も降ると
     思ったのに
  ....
それだけさ

いますぐ私の隣へきてアバラ軋むほど強く抱き締めて

それだけさ
サキスフォンを右に

極楽鳥を左に

閉じ込めている

晴れた夏の午後開けば

波は歌い始める
私は・・・・・
の後の言葉は全て


水鳥が銀に光る小さな魚を捕まえて
飲み込んだ
ぴちぴちと跳ねるそれを

雲はまつげを伏せて
泣こうとしている

飲み込んだ言葉と

 ....
群れてはいけない

支倉常長は
伊達政宗の命を受け
ガレオン船に乗り込んで
はるばるスペインに渡り
ヨーロッパを通商の旅して
ローマでは貴族に列せられ
帰国して
キリシタン禁 ....
水在らあらあさんの未詩・独白おすすめリスト(261)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
それだけ- 蒼木りん未詩・独白1306-9-22
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花の枝__岬- 杉菜 晃未詩・独白6*06-9-20
青梅の幼子の手にあまりけり- 杉菜 晃未詩・独白13*06-9-18
雨の夜_- 服部 剛未詩・独白10*06-9-18
秋の「ありがとう」は栗の味がする- ぽえむ君未詩・独白11*06-9-17
究極のそば屋- 二条 敬未詩・独白306-9-17
ノート(まなすい)- 木立 悟未詩・独白406-9-16
ちゃぶ台を囲んで- atsuchan69未詩・独白5*06-9-15
雑踏の中のひとり- 杉菜 晃未詩・独白11*06-9-14
ビラ配り- 未詩・独白1*06-9-14
橙色の雨- 蒼木りん未詩・独白406-9-13
黒蝶- 杉菜 晃未詩・独白3*06-9-12
盲愚螺- プル式未詩・独白7*06-9-12
原生林- mayaco未詩・独白306-9-10
ポエム関数- ぽえむ君未詩・独白9+*06-9-10
小粋な男たち- あおば未詩・独白7*06-9-10
森に生きる少女- 杉菜 晃未詩・独白4*06-9-8
- 杉菜 晃未詩・独白8*06-9-7
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♪_♪_カタツムリ_♪_♪_- 杉菜 晃未詩・独白8*06-9-5
秋の山麓で- 蒼木りん未詩・独白406-9-4
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『梅雨の弔い』- 橘のの未詩・独白2*06-9-3
-- 梔子未詩・独白106-9-1
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嘘つき- 曠野未詩・独白106-8-31
4000億の星の群れ- あおば未詩・独白3*06-8-30

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