すべてのおすすめ
その日、だれかに呼ばれたような気がして、家から外にでた。近所の、さくらの並木通り、書店でコミック雑誌を買う。花を見ながら、小学校の前を通りすぎ、病院へと向かう。となりのレストランの、外壁の大きな鏡に、 .... 少年の庭に咲かれた一輪の花
匂われて
光られて
やがて散られてゆく
そんな花の花
の花の内側を醒ましてゆく
夏の繊毛
角膜
破瓜
少年は不安によって
空間を把握する
不安の立面に ....
しばしば吐き気に襲われるようになり
それが続くので病院に行った
医者は つわりですな と言った
しかし、おれは男ですがと言うと
医者は しかし、妊娠してますな と言った
最近、腹が出てきたの ....
            省かれる泉

            稜線を寸断して

            すぎる罫線の群れ

            砂を踏、むたびに

       ....
し と
くちびるに露をあて
朝の光を遅らせる
草の根元の幽かな揺れに
応える静かな笑みがある


雨の日
葉を持ち
あふれるうたの指揮をする
道のうた 流れに映るうた
 ....
あなたはただひと掻きするのがよい
みぎもひだりも きにせずに
記号音を置いていくのがよい
まえもうしろも きにせずに

かなしみの波形のささやきには
からだを削いでみるのはどうだろう
か ....
痛いとかかゆいとか
間抜けな人は嘘でもいいやと
マルをつけた
早く治るといいね

ピンクが好きだと言ったのね
そんなのもう
鳴り響かない
ずっと弾いてないから
静電気を放った
早く ....
密集した小さな穴々から、予覚された円柱へと、いくつもの湯の筋が地の粗い曲線を描きこむ。湯の筋に閉じ込められた空間は火のゆらぎをきざしているが、私の体によって、様々な輝度から破壊される。この瞬間にも、時 .... 夏の
体の
着衣のまわりくどさを
一枚、一枚、可愛がるように
指でしか剥ぎ取れぬ熱を
一枚ずつ剥ぎ取ってきました


あ、
そういえば、
非常階 ....
かもめが死にながら飛んでいる

死にながら

飛びながら

かもめたちが

群れを 作りながら 壊しながら

ほどきながら

飛んでいる



狐のゴンタくん
見た ....
綺麗な曇り空だね
だね
本当だね
綺麗な
綺麗な曇り空だね
だね
曇りが
本当に綺麗で綺麗で
綺麗な曇り空が
本当に綺麗な曇り空だ
だね
夜の雨を燃す火があり
風をつかみ
家を鳴らす
屋根のかたちが
曇に映る
明日の水を知る花の群れ
遠い音を見て動かない


鼓動と鼓動のつながりが
水平線を巡っている ....
とりあえず出掛けようか

歩き出し

いきなり なにがなんだか ぜんぜん

わからなくなった

ぜんぜん

わからなくなった

いったい何だっていうんだろう
裸足で しるされた やはらかい 足跡に

さらさらと 波が 水を しみこませてゆく

その消滅の a・b・c(ア・ベ・セ)たちの

静かに 弾けあがってゆく モノフォニーの
 ....
飛び込むと
その先には砂漠が広がっていた
課長がいて
砂粒をひとつひとつ数えていた
課長
声をかけてみた
砂漠では名前で呼んでください
と言われたけれど
課長は課長だったので
知 ....
......o………o……o………….o………..o…….o….
羽織る、シフォン色のカーディガンに雨
......o………o……o………….o………..o…….o….
岸壁に繋ぐロープの金具が ....
身体の中に高速道路
を抱く女
車の往来があり
多ければ渋滞になった
特にそれは料金所付近で
もちろんETCも使えた
あちらこちら防音壁は壊れ
溢れて久しかった
両の乳房に顔をうずめ ....
バスに小川が乗ってきた
どこにも流れることのできない小川は
だらしなく床に広がった
立っている人は足を濡らした
座っている人は足を濡らさないように
座席の上に膝を抱えた
大学病院
 ....
服を買って着替える
着替えている途中にそば屋があったので
天ぷらそばを注文する
持ってきたのは昔の恋人だった
昔のように優しくしてくれた
着替えをしながら自分はそばだけを食べ
天ぷらは ....
展示された日々にひとつひとつ形をあたえてゆくと、球のまざった菱形がひとつだけ余ってしまう。菱形は情念に光の島を落として、情念は菱形を斜めに転調させる。君はこの菱形に所有されていたのか。

君の肺は ....
わたしは感じてしまう
小綺麗に片付けられた部屋の
飾り棚の上で
あなたは仲間達と腕を組み
屈託の無い笑顔をこちらへ向けて
壁際に吊るしたドライスーツからは
泡立つ潮騒の音色がする
そんな ....
 加藤だ、
 おまえだ、
 セスナ飛ばしたろが、
 ちゃんとしまっとけ、
 って言ったろが、
 加藤、おまえのことを言ってるんだ、
 黒沢、おまえは振り向くんじ ....
皿の上には電灯があった
鶏肉がなかった、と
きみは言った
どうやって食べるのか聞くと
説明書をくれた
そのとおりに取り付けてみる
電灯はきゅこきゅこ音をたてた
飛べやしないのに
 ....
ぼくは詩を書きたい

知識を忘れていないことよりも
無知を忘れていないことの方が
ずっと大切である

今日もまた

朝の散歩をしていると
無知に出会いました

なぜ花は花として咲 ....
おれは火のついたタバコを深く吸い、くちびるをつきだすようにして
煙を
赤ん坊の顔にふきかける

赤ん坊はむずがるが もはや
泣き声を上げる元気はないらしい

なあ、おまえさあ、 ....
この路地裏の
アスファルトのひび割れは
どこかの埠頭の 
それと 
似ている

相槌を打ってもらえる筈が
ここにあるのは
頬を刺す風



見上げる雲の隙間から
一筋の光が降 ....
自分すら他人に思える夜。わたしは無精ひげに、アクセサリーの水晶をつける。本を拾い読みし、起き上がりベッドにすわる。マリン・ブルーの表紙に手を置く。こめかみが痛い。胸に水晶の玉がゆれてあたる。外を走るバ .... 数千粒の眼球が弾け
灼熱前の
朝、の
宙を浮上し
愛おしい、を探り始める、
夏の
何処かの


数千粒の
愛おしい、を探ることの
パチパチする明るいソーダ水のような痛み
 ....
            
            ゆれる葉の
            
            一枚が

            ためらうように
            消 ....
傾いて
その周囲に小さな
豊穣を張り巡らせながら
季節の同調を軽んじてゆく
絵の中の成果
熟れすぎたくだもの
(あるいは くだくもの)
裂かれるために実る
歯のいのちの前でおびえるもの ....
久米一晃さんの自由詩おすすめリスト(436)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
コミック雑誌- 光冨郁也自由詩1106-8-26
- 葉leaf自由詩1606-8-26
誕生日- ゼッケン自由詩606-8-16
砂/丘- 静山和生自由詩306-8-13
_し- 木立 悟自由詩806-8-4
呼応(ささやき)- 古河 セ ...自由詩4*06-8-2
早く治るといいね- アサリナ自由詩10*06-7-30
生活- 葉leaf自由詩6*06-7-28
脱衣録- A道化自由詩2506-7-27
夕暮れの黒い女たち- 中村猫彦自由詩3*06-7-25
即興詩Ⅰ- 中村猫彦自由詩3*06-7-23
水と響き- 木立 悟自由詩706-7-21
!?- 中村猫彦自由詩3*06-7-18
ろまん・こみっく- モーヌ。自由詩10*06-7-18
決裁- たもつ自由詩806-7-16
ハルシオン・ブルー- 六崎杏介自由詩9*06-7-16
ハイウェイ- たもつ自由詩506-7-3
最初に- たもつ自由詩1806-7-1
着替え- たもつ自由詩10*06-6-28
光根- 葉leaf自由詩7*06-6-28
Star_Ship- 恋月 ぴ ...自由詩30*06-6-26
加藤すずこと黒沢乱子- カンチェ ...自由詩406-6-25
鳴く電灯- たもつ自由詩8*06-6-25
ぽえむ君−無知−- ぽえむ君自由詩7*06-6-24
使用済みゴム- ゼッケン自由詩506-6-23
ノスタルジア- 千波 一 ...自由詩32*06-6-22
サイレント・ブルー- 光冨郁也自由詩406-6-14
眼球たちの夏- A道化自由詩606-6-14
汚辱に塗れた人々の名- 静山和生自由詩7*06-6-3
死物- 岡部淳太 ...自由詩10+*06-6-1

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15