すべてのおすすめ
腕時計をすると
その下に洞穴ができて
取っ手のないバケツが
ピチョン ときた時のために
埋め込まれている

なげ槍の中に住み込み
解毒剤の研究をしているスルメ
永遠の若さって 日干しね ....
スーパーマーケットの入口で
マンゴウを手にした瞬間、
子宮が微かに痙攣したのを
見逃すことができなかった
雨の、せいかもしれない
外からは背すじを正すような
水しぶきが響いている


 ....
「いつか」のために

 笑っていよう

 わたしがしあわせに笑っている

 そこに、あなたのしあわせがある

 そう、あなたが言うのなら

 わたしは笑っていよう

 この ....
あの緑陰に佇んでみたものは
光るまちだったのか 雲の流れになぞらえ
かすかに形を変えてゆく思いなのか
今はもう分からない黄昏に包まれる
やるせない影ばかりがのびて 路に夕べに


項垂れ ....
外見よりも中身を変えろと
あなたに言われましたので
いろいろなところから借金をして
お医者様に私の体の中身を
他の人と交換してもらいました

お医者様は私とそっくり同じ中身の人を ....
裁くことは可能だ
だが公平ではない

愛することは可能だ
だが公平ではない

博愛主義とは何だ
ひたすらに
わけあうことか

私の精神は
無限ではない
私は
命のベクトルを
 ....
久しぶりに口笛を吹いてみたら口が笛になっていた
何度言葉を発してもフィーフィーとしか音が出なかった
周りの皆は大層大袈裟に哀しんでくれていたが
涙が出ている者は一人も居ないようだった
哀しんで ....
ウチは洋風じゃないから
ベッドなんて無くって
布団で寝てる

ウチは新婚じゃないから
ダブルなんかじゃなくって
二組敷いて寝てる


お天気がいい日には
布団を干すけ ....
朝起きて冷蔵庫を開けたら
祖母が入っていた

さみくてさみくてなんだかも
生ぎてぐのがいやんなっちま
なんて言うので
そんなに寒いのなら
もう死んでしまったっていいんじゃない
と思った ....
あなたを想えば
私が私を溢れます

だけれど誰かの為に泣けるほど
美しくなんて無いのだから
これはきっと涙ではないのです

ほんとはもうはっきりとは覚えていないのだから
これはきっと涙 ....
月光をすくい、すくって
髪を洗い
ほっそり
とうめいな櫛を曳く

鎮まってゆく肌、肌に
しみこんでゆく
流麗な調べ

{引用=
呑まれても
ひとひら
抱きしめても
ひとひら
 ....
私たちは互いを必要としながら
それぞれの場所で夕陽を眺め
明日の湿度を欲しがり飲み込む振りをする

あなたと私は
埋もれてしまったいつかの夏に
栞を置いたままかもしれない
そ ....
ドラムカンの 外にはみだしてくる
火の勢いに のまれてく

窓から見下ろした 交差点
流し込んだ 健康飲料水
一回 千円のカットだけの看板

マラソンの金メダルのテレビ放送
セルフサー ....
もうすぐ
九百九十九年になります
その頃には
ひまわりも咲いているでしょう
絶望から生き残った
藁のような人びとが
ゆらゆらとゆれているでしょう
咲いてしまうことに
罪はなくて
咲い ....
夜が季節の名前ならば
今夜は惜春
雷雨が迫る黒雲
まだらに明るい空を映して
海が水銀のように揺れる
指先の温度が融点の
あなたという液体
わたしという液体

いつまでも
満たさ ....
手が届かないというから
かわりに蛍光灯を換えてあげた

堅くて開かないというから
かわりにフタを開けてあげた

重くて動かないというから
かわりにソファーを運んであげた

うまく出来 ....
帰宅してみれば白い豚がゐるわけです
我がもの顔でテレビを見てゐるのです
えへらえへらと笑ってゐるのです
手と口がギトギトしてゐるのです

日本語を喋りますが通じないのです
「出テ行ッテクダ ....
床屋で散髪中マスターに
『あ!』って言われる事ってあるよね?
僕はあるんだ。


基本的にじゃんけんでパーを出す事を見抜かれ
パーマンと名づけらる事ってあるよね?
僕はあるんだ。

 ....
切れかけた電灯の下で
私はまるで
フラッシュの照明を受ける
舞台上のファッションスターのようで
夜を纏い
黒いアスファルトの上を
踊るように歩くのです
世界は私だけを照らし ....
咳が止まらない
名前を呼ぼうとしても
むせてしまう
怪訝な顔をする

胸の真ん中にたまっている
科学雑誌でみた
火山の断面図のように
あかい、あかい

咳をするときは
いつも ....
家族に絶望して
ああようやく私もここから
逃げ出せると
そう思いました

血のつながりを
絵の具の白で塗りつぶして
ああ白色は
このためにあったのだと
私は思いました ....
青い
夜明けのような{ルビ苧環=おだまき}の花を行き交い
小さな蜂が羽を震わせている
光は飴色に輪を広げ
触れるたびに緑の葉は揺れ動く
あいさつのように かすかにそっと


      ....
帰ろうとしたら壊れていた
自転車
サドルが遠く 曲がって

きっと人ごみに
押されたのだろう
かたちあるものは壊れていく
いつから
怖くなくなったんだろう

父の記憶も
それに似 ....
おんなとして
うまれたわたしが
わたしをうもうと
はらをきめたせつなに
あなたはけっしてふれえぬでしょう
このはらのおくにはいりこめたとしても
あなたのなかでわたしはきえて
いろづいたこ ....
途切れがちの遠い波音に
あるいは
いつかの風景の肌ざわりに
私は
何を求めていたのか

カンバスは
筆先の触れた瞬間から
額縁にきちきちと収まってしまう
握り込んだ青い爪が
手のひ ....
淡く
夢にいた人は水彩でした


*


(あ、)


こめかみとシーツの間に
かすかに染み入り、そこから
まぶたに明けてゆく一筋の朝の滲みに、すっと
打 ....
風に弄ばれ、雨に嬲られ
春の欠片は
華やかで暖かで
何処か哀しい

春一番と供にやってきた
サクラ色の季節は
緑色に変容して
ひねもすのたりと
猫とうたた寝中
寝過ごしたりしな ....
本屋で写真集を買って売り出し中のアイドルと握手した。
机の下で何度も掌をジーンズにこすりつけているのを目撃した。
私は負けない。


吉牛で奮発して卵をつけた。
おもいっきし卵の殻が入って ....
夕暮れに爪を切る
夜 爪を切ってはいけないよ  と
いつか誰かに言われたから

冷たい風に
見上げれば
うすくうすく うすい空色
ほそくほそく 細い三日月

泣きたいほどに
 ....
自動販売機でコーヒーを押すとおしるこが出てきた。

『まいど!』

自動販売機が馴れ馴れしく礼を告げた。
客に対する無礼と商品を取り違えるいい加減さに腹が立ち。
違うぞコノヤロウと自動販売 ....
アマル・シャタカさんの自由詩おすすめリスト(405)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
チョン- 砂木自由詩11*07-5-31
マンゴウ- まほし自由詩15*07-5-31
幸福の内のいつか_改- 逢坂桜自由詩13*07-5-31
あの緑陰に- 石瀬琳々自由詩15*07-5-31
中身変え- なかがわ ...自由詩2*07-5-31
紫陽花- umineko自由詩17*07-5-26
ドナドナ。- もののあ ...自由詩17*07-5-25
布団考- さち自由詩8*07-5-25
悩ましい朝- 吉田ぐん ...自由詩35+07-5-24
あなたを想えば。- もののあ ...自由詩14*07-5-24
月下夜想- 佐野権太自由詩15*07-5-23
私たちの欠落(夏の日の)- 藤丘 香 ...自由詩45*07-5-23
火鏡- 砂木自由詩13*07-5-23
九百九十九年- 岡部淳太 ...自由詩16*07-5-21
メルティング・ポイント- たりぽん ...自由詩14*07-5-19
心から祈る。- もののあ ...自由詩16*07-5-16
腐れ縁- 三州生桑自由詩307-5-16
僕はあるんだ。- もののあ ...自由詩9*07-5-15
私だけのスター- なかがわ ...自由詩5*07-5-15
罰を受けるかのように- たりぽん ...自由詩507-5-14
ファミリー・アフェア- なかがわ ...自由詩4*07-5-13
- 石瀬琳々自由詩17*07-5-11
素数- umineko自由詩17*07-5-4
おんな- まほし自由詩11*07-5-3
遥か、透明の過程- 佐野権太自由詩32*07-4-25
水彩の夢- A道化自由詩2907-4-24
*さくら2007*- かおる自由詩7*07-4-21
私は負けない。- もののあ ...自由詩31*07-4-21
三日月- さち自由詩9*07-4-21
自動販売機と俺。- もののあ ...自由詩14*07-4-20

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