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倒れている
かわいて ちぢんで
なにものでもなく
大の字になって
雨をまっている


※ 旱天(かんてん)→極暑の候、久しく雨なく照りつづくこと。
投げ網のようなものを
過敏に かわしている
どこへも組織されないから
居場所をもたぬ そういう
たましいの 種類である 
もろもろの ゆめの
尾をひいて ひろがる
きずぐちを 
つぶさに なめながら
たち去って ゆく 
五月の風をゼリーにして
とどける道の途中で
眠りこけてしまった
鳥になるたび 撃ちおとされる
ゆめばかり みていた
クレープを たべながら
女の子たちが へらへら
そよかぜに とばされている
男の子たちは ぼろぼろ 
あるきながら こわれている
奥さん 塩ふいてますよ
台所に立つ妻の あらわな肩を
愛情表現のつもりで ぺろり
なめたら いやというほど 
ぶん なぐられた
手作業が大事です
自分との戦いです
バーストしたあとの
むなしさのたびに
大人になります
あたし せかいの
ひとかけらで
あるはずなのに
どこにも はまらないの
なんにも はらまないの
みんなはやく おとなに
なろうね なぜって 
こどものころは だれでも
ひとことで せかいをほろぼす
ことばを しっているから
おとこの乳首はさみしい ふたつの
わすれられた 夢のあわいに
ひらかれる とおい戦線
それを おんなの指が
不思議そうに つまむ
なにも言わずに
雲をしぼっては
しずくを たらしてくれた
みずいろの影が
塔のように たっている
あこがれて あきらめて
うちひしがれて 汚れた
たましいを つきることなく
あらって あかぎれになった
おかあさんの手に 接吻してもよろしいですか
かわべりで おにぎりを
たべているとき ライオンがきて
たてがみをはずし じゃぶじゃぶ
あらいだしたら まちがっても
めをあわせては いけません 
ホントの詩を語りに
風のなか 集まろう
みんなが いっせいに
この指 つかんだので
ぽっきり 折れちゃった
こわれた たましいの
かけらが 寄り合って
ぼんやり ひとの
かたちを つくっている
影がないので それとわかる
THANDER BIRDさんのみつべえさんおすすめリスト(15)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
そろもん(旱天の話)- みつべえ自由詩106-8-8
そろもん(レッテルの話)- みつべえ自由詩506-7-14
そろもん(彗星の話)- みつべえ自由詩306-7-13
そろもん(病室の話)- みつべえ自由詩306-7-6
そろもん(街角の話)- みつべえ自由詩706-6-7
そろもん(セクシャルハラスメントの話)- みつべえ自由詩9*06-5-30
そろもん(自慰の話)- みつべえ自由詩606-5-27
そろもん(ブルーデイの話)- みつべえ自由詩606-5-21
そろもん(禁呪の話)- みつべえ自由詩906-5-18
そろもん(哺乳類の話)- みつべえ自由詩1506-5-16
そろもん(師匠の話)- みつべえ自由詩406-5-10
そろもん(聖母の話)- みつべえ自由詩306-5-4
そろもん(遠足の話)- みつべえ自由詩1206-5-2
そろもん(集会の話}- みつべえ自由詩606-4-28
そろもん(常夜灯の話)- みつべえ自由詩1106-4-19

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