すべてのおすすめ
手をつなぎ
歩く貴方の右頬に
チュウの衝動
おさえる夕暮れ
紫の灯りめがけて飛ぶ虫を 笑うあなたと笑えない吾と
そんな字がやさしさにだって欲しかった 高圧電流さわるな注意
君はいう 川面に映る街は幻 私はつぶやく 恋もいっしょだ
....
いつだって取り分け用事はない手紙暑い夏ですお元気ですか
熱き息傍らに聞き盆送り今日の日の人毎日の君
にわか雨染み入る砂浜のごとくのどかに揺るる稲穂のごとく
便箋の印に沿い ....
まったくの無意味でできた世界でも
君との出会いに名が欲しい 何故?
何枚も空の写真を撮り続け
違う空だと君は言うけど
少しだけ 遠くにきすぎたみたいな僕ら
思った少しだけより少し
一球で勝敗分かれし甲子園
白球入魂 夏すぎてゆく
初出場初勝利初優勝 一校一度一生一度
日焼けした顔に流るる汗 涙
見る我までも手に汗 涙
....
母恋し
朝げの仕度する姉は
かまどに火をくべ 涙、乾かす
一欠けの パンを盗んだ妹に
ただ涙出て 拳下ろせず
....
爆弾を我が身に纏って散り果てぬそれを正義と笑わせやがる
見上げればおんなじ色のはずなのに我らの空もイラクの空も
銃口に面と向かったその時に「万歳!」なんてぜったい言えない
....
耳をふさぐと雨は遠くの国みたい 目をふさぐのをためらいながら
台風の日だというのに 僕たちに降る風はもう諦めている
キャミソール の 裾 を破いてもう少し生 ....
髪のハネ 気にせず行ったスーパーで
懐かしき人と出会い 後悔
ホタル舞い ふたりの{ルビ瞳=め}にも光うつり
確かに感じた お互いの存在
何も 香、も
捨てられるほど・強くなく
守れないのも
また 然ること。
千切れそうな肌の内では、
ただ今も
広がる影が 漂ってゐる
反逆の中 で
救い ....
授業中 廊下を二人で歩きたい 「お腹が痛い」ホントは嘘だよ
背を撫でる君の掌 思うほど大きくなくて 愛しく思える
得意気に話す隣に女の子 夢の中では何度も殺した
「優しいね」優しいは ....
よちよちとあどけなき手に握られた小菊の束はあさつゆに濡れ
街かどに伽羅のかほりの漂ひて白き日傘に蝉時雨のふる
いま何処におはしますやら彼の人の辿るゆくへは菩薩か修羅か
....
君恋し改札口に佇めば嘘つきの空闇に広がり
この街のいつわり愛は面はゆく胸元揺れてなほ移ろえば
みおを引き声のまにまに小舟ゆき行き交う人の波打ち際に
漂いて水面に朽ちた古木 ....
まどろみの中で貴方の去る気配感じてみぢかき夜を恨みぬ
白肌のうるおう術も知らぬまま落ち逝く沙羅の姿さやけし
雨の矢に毒を塗りたし恋ごころ睡蓮泣きて梅雨雲を呼ぶ
星合ひの前夜に胸の ....
亡霊ときみの名付けし少年の漕ぎしブランコ揺れている初夏
遠ざかる白い小舟の行く先を流れる水や風に聞く午後
紫陽花を抱きしめているパレットにきみの瞳の色を混ぜつつ
防波堤越 ....
ビー玉の模様を見つめ問いかえす今日の天気は晴れだっけ
ため息の数だけ幸せ逃げるよと言われ思わずため息ついて
新宿の喫茶店から外眺め忘れものを忘れてる
手についたドクダミのにおい汗の色 ....
思い出の森をさまよう僕はもう少年時代の歌詞から遠い
おにぎりの形している山登る今はまだまだ海苔の真ん中
紫陽花に紋白蝶の眠る午後わたしが汚れているのが解る
花粉から誘われ ....
ただ単に 必死になって さがしてる
それだけなんだ きっと明日も
ブランコに51kgぶらさげて光らすための助走をつける
20歳になったら生きる意味がない崩れるための両足で立つ
空っぽになるのに伴う痛みならどこでなおしてもらうんだろう
....
水たまり広がる波紋に耳すましきみのリズムでやってくる夏
砂浜に置いてきたもの捨てたものロケット花火と添い寝する夜
8月のリップカールのてっぺんで届きますよにぼくのメロ ....
整然とあかしろきいろに並べられちゅうりっぷこそ花壇の象徴
ほの甘き蜜を湛えし満天の星空の如どうだんつつじ
きゃあきゃあと囃したてられ頬染めてのうぜんかずらの下でうつむく
....
日常に溶かしたはずの角砂糖なめてみたけど甘くはなくて
君の手に触れてみたいと思うのは見つめるよりも愛な気がして
目覚めたら全部白紙のストーリー笑わないでよ寂しがりなの
真っ白なあの雲 ....
夢置いて暮れる中空声カラス 阿呆阿呆となくは誰が為
走り去る回送電車に見し人と命を賭して擦れ{ルビ違=たが}いしや
記憶せしその名霞みて迷い道 あるべき日々に眼を凝らすのみ
....
あのときの 気持ちはいったい どこへやら
振り返っても 足跡もない
これこそが
私の使命と
決めた今日
頭から爪まで
命かけると
暮れていく夏空に似た恋をして大人になったつもりでいたの
言わないでほんとはもうね気付いてるあなたは優しいだから辛い
どうしても言えない言葉を胸に抱きあなたとわた ....
暖かな雨に追われて迷い込み君と出会った六月の町
徒に花びら数え占った恋の行方を君も知らない
花は花やがて綻び散るものの定めの前に花鋏有り
裏庭でか ....
キッチンをピカピカにして良い女演じて見せる吾にウインク
「待ってるよ」その一言にスロープを心が先に駆け下りて行く
其処からも「ちがねえだろ」君の言う我は其処から違う距離有り
本棚に並 ....
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