すべてのおすすめ
夢を見るなら
楽しいのが良い

将来の夢も
眠る時の夢も
両方とも
微笑みが
返って来るような角度で
見上げてみたい

夢を観るなら
叶えられるくらいの
現実味も 欲しい
 ....
産毛に当たった風は示す
そこかしこにもたらされた
水蒸気の束

拝借された通り道は皮膚
花びらが通る度わずかに香る
花畑の猥雑さ

耳元で囁く大気の運動
今年の音色も活性する
強弱 ....
遠い空に漂う
気球のような不思議に問う。


雲の上に立つと
世界が広がってみえますか?

みえないものは、
憎しみの黒い鎖くらいのものですか?

平和がそこには
転 ....
・階級制
・髪型自由
・ユニフォームとベルト着用
・仕切りと塩撒きはやらない
・立ち合いは行司の笛
・待った二回で反則負け
・土俵は柔らかいマット
・土俵入りではなく選手入場
・部屋は ....
美しい夜が
あなたのまくらを沈め
月からのびた手が
優しく髪を撫でる

夢が砕け散って星になって
夜更けの風の匂いがして
寝巻きとタオルケットの肌ざわりは
静寂へと翻訳された

夜 ....
それならいいよ

それしかないよ

だっていつも

すれちがいどころじゃないから


雨風にさくらが真白を降らせているね

それが誰かの玄関をたたく

そのくらいじゃ誰もでて ....
あなたを腕に抱いて、
わたしの背丈ほどの桜の若木の前に立った。
背丈ほどでも、小さな花が四、五輪咲いていた。
あなたにとっては、生まれて初めて見る桜。
なんでも触って確かめたい年頃だから、
 ....
毎年この時期になると
どこも役員決めで大変だ
ほんとうにやる気がない時は
重苦しい空気に耐えながら
目を上げないで
ただ同じ言葉を繰り返す
「ほかの方にお願いします」と
でも、いつもそう ....
今年も咲いた
家の裏にある公園の桜。

去年と違うのは
手の中で微笑む父の遺影。

ぶわっと強く吹いた風に
花びらが舞い踊れば
「綺麗な景色だ。」と
喜んでいるかのようだ。
君が世界のすべてではないけれど、それでも君が好きです。
きっと世界にとってはとびきり特別ではないこの恋を、とびきり特別に思わせてくれる君が好きです。
いそいで
いそいで
すずめが走る

いそいで
いそいで
すずめが走る

てまり公園には
誰もいない

誰もいないあいだ
独り占め

いそいで
いそいで
すずめが走る
 ....
小高い丘に
鉄塔が立っている

周辺の家々に
電気を送る為なのだろうが
今はもう使われていない

住む人も絶えた
この地域には
もういらなくなった

このあたりに
ポツリポツリ ....
あなたは真っ白な豆腐みたい
自分のふるえでこわれそう
なのにだれにでも染まってしまう

味がないわけではないのに
だまって同化しちゃうんだね
どんなに小さくなってもなくなりはしないのに
 ....
踏みしめる雪の靴音は
清らかに固められた冷気のこすれるような強情さで
色の薄い太陽と
水を透かしたような蒼の空

登校する子供達の歩道の
一本道が少しずつ踏みしめられて
坂下まで続く
 ....
壁を眺めている

モザイクで模様が描かれている

何の絵なのかわからない

葉脈か

馬のようにも見える

神聖なシンボルではないようだ

もっと古い何かのような気がする
 ....
私の母親とおどけて腕を組んでいたルカちゃんを思い出す
唇をすぼめて笑っていたルカちゃん
妖艶とは程遠い娼婦で幼い内面に悩まされていた
私は一向にいい加減で、ルカちゃんを酔わせて暴れさせては勢いで ....
雷鳴のように ひびく
原っぱからの子供たちの叫喚
それは 独居している
卒寿のお独りさんにとって
なによりものごちそうになる 
が 
それと同時に気がつくのだ
壁時計の秒針が重たげに 
 ....
目黒川へ桜を見に出かけた
もうすでに あの桜並木にも飽きてしまった気がするけれど
しかし 私の足は ペダルを踏みこむ時
力が入れられているような感覚がいつもよりもしたのだった


そんな気 ....
なんとも気分がすぐれない

することなすことすべてが中途半端で
誰かれ構わず八つ当たりをしたいくらいで
良いことなんてもう起きないのではないかと
そんな風にさえ思う

息をつく
肩の力 ....
闇の中で白い背中を
反り返らせていた君は
この夜が明ける前に
大人の女になってしまい
すっかり明るくなる頃には
どこか遠い林の中で
樹液を啜っているだろう

君と初めて出会ったのは
 ....
そこまでは普通だ。学生服を着こんで朝食だ。目玉焼きにはケチャップだ。そして希望が薄くなっていく。
ここのホームは弧を描いている。だからちょいと顔を向けただけで、目が合ってしまった。車両ならふた車両ほ ....
生協の宅配カタログと老女の一人暮らし
一週間生活するには一袋に四個入りで十分です
余るようなら
トイレットペーパーで鼻をかみ
水に浸けて汚れを落とす
それくらいは日常的

新聞だってクシ ....
 .... キンタマ袋の筋で
その人の運勢を占います
男性限定です

左右のキンタマの中央に入っている筋が生命線
それぞれのキンタマを横に貫くように
入っている筋が運命線です
あなたは生命線が陰茎ま ....
言葉とか文字では
上手く伝えられない
だから添えるオノマトペ
聞いておくれ最後まで

「一目見た瞬間ビビッと来た
視線キョロキョロ
汗はダラダラ
ドキドキ聞こえないかハラハラ
めくる ....
不自然な笑い方は
身を守る為の術
へりくだった言い草も
全ては自分の為
自分を下げて
他人を上げる事で
手に入れた安寧
そんな物に意味は無い?
容易く言うな
世渡りジョーズの戯れ言に ....
桜が咲くと
君を思い出す
ふられた君を思い出す
ふった君を思い出す
今ごろどこで桜を見ているだろうか

桜が咲くと
苦しかった過去を思い出す
楽しかった過去を思い出す
若かった青春を ....
暖かさを知らせる桜
春の深まりがそこにある

暖かい午後のひととき
時折吹く風も暖かい

桜が咲く時期
ピンクがかった日常が
幸せ気分を増幅させる

見るもの全てが楽しく見える
 ....
ながい髪
夜がまとわりつく
公園のブランコ
影をこぐ
噴水は循環する
血液のオマージュ
すこし
透けたからだで
水が、にごる

だれかの
わめく声に安堵する
すっぽりと ....
 文が泣いておりました。
 誰にも読まれず、誰にも気づかれず、誰にも拾ってもらえなかった文は、詩に生まれ変わることもなく、暗がりで泣いて、泣いて、ずぶ濡れになって溶けていくのです。
 悲しみのただ ....
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