すべてのおすすめ
仮の名前でインターネットの空に飛び交う鳥の群れ
それぞれは何の関わりもなく その実体を知らない
飛びながら排泄される糞は 落ちてネットにこびりつく
そのなかで 詩をくちばしにくわえていた鳥た ....
蛇は見ただけで怖い
なぜだろう
アナコンダのような大蛇ならわかるが
指ほどの太さの蛇が
なぜ怖いのだろう
よく考えると不可解なことだ
僕の脳のずっと奥の方に
僕の知らない何かが
インプ ....
ビニールの傘
雨の滴が伝う
船の帆のように
ピンと張って
緩むことなく
風には向かう
弱くない
ひるまない
ボタボタと
雨に打ち付けられて
音を立てるけれども
破 ....
雨水
泥水
ダダダダダ
削って
まいて
絡まって
雨水
泥水
ダダダダダ
叩いて
はがして
ダダダダダ
あれが
これが
流される
削られ
剥がされ
流される
....
最近、分からないことが多くなった。
とても抽象的で、
曖昧なことに限って、
深く、
夜の私を、
もっともっと、
ベッドに沈めようとする。
毎週火曜は血液検査の日。 ....
ある朝神様が訪れ
世界を金色に変えて
日射しは蜂蜜の味になり
風はいつかの花の香り
人々は優しくなって
眠りは深くなった
時々は雨が降り
寂しさが夜を押し潰す日もあったが
....
答えてよ新宿
馬鹿馬鹿しいくらいに
線路が無数に重なって
枝毛だらけの細胞分裂
ヌケガラの街を
駆け巡り 人は どうやって
行きたい場所に辿り着く
....
グレーチングに足をとられて
突然 目の前の女性が転んだ
最強の赤いピンヒールは 雪の中では
通用しない
美しさが万全なら
どんなことも快調な街が
ひっくりかえった
蛭みたいに艶やかな ....
まばゆい光と僕は共にあった
昼の光は邪悪で不純
見つかったあとで考える
なくした理由と
探さなかった理由
世界はいつも不穏で汚い
ここで生まれた僕らの矛盾
消える理由と存在の間で ....
突然の水曜日の休日
天気予報は朝から雨
本当だったら
雨かーーー という気持ちなのかな
なのに この心の静粛はなんだろう
外出しない理由にできる
....
1
照れてたわけじゃないと思う。
かつて見たこともない、
美しいこころの人に出会って、
「………」
言葉を詰まらせて、うつむいてしまってた。
初めて出逢った人の ....
誤解に勝てない
ほらまた
どこかで
僕の知らないところで
へったくれもなく
僕が焚きつけられて
ぼうぼうに燃やされている
心がぎりぎり絞り千切られて
ぼろぼろになって水分な ....
この
夜のことを
話そう
相次ぐ偶然は
あるいは必然だった
世界はエラーに
満ちていた
生死はつねに
曖昧だった
イメージの流れに
追いたてられる
....
くそみたいな歌に共感して
歌詞を3回繰り返したよ
電車の中だけど他人しかいないし
つまんない顔してもばれないどころか
悪いとこばっか引っかかって
余計に落ち込みベッド ....
あめが・ふる・すきとおった・あめが
おともなく・ふゆを・とかしてゆく
もしも・このあめが
ほんとうはすきとおっていなかったなら
やまはだは・まだしろい・けれども
はだかぎの・もりの・ほそ ....
やがて宇宙が滅びることは数式に証明されちゃったらしい
終末のラッパはとっくにわたしの中に高らかに吹かれてた
人も言葉もすべては星の爆発の灰燼に帰すのかしら
いえ、きっと
書かれた人読ま ....
高い山に登った
高いところにいても空は遠かった
のぼってのぼってのぼってゆくと
どんどん自分が小さくなった
どんなところにも人がいた
どんなところにも人が住んでいた
真っ暗な道 ....
うつむいた顔を上げて
彼は笑った
笑ったんだ
その壁を見て
倒れ込みたいくらい
悲しくなくても
泣きたいくらい
疲れて、疲れ果てて
何か叫んで
逃げ出したいくらい
ボロボロの心 ....
枝毛だらけの私の髪は
ヌケガラ。分裂繰り返す。
もう何んにも残ってないわ。
街のみんなは宇宙人
あなたはしれっと火星人
彼の頭をかち割っちゃった
イクジナシノ イセイジン
オ ....
海を見たくなって車を走らせた
海水浴場の駐車場に車を止めた
季節は外れていて風は冷たかった
それでも車はまばらに停車して 人が砂浜に降りていた
日はくれて夕の闇が迫っていたのに
恋人たち ....
△雨宿り
花見をしていて
にわか雨に
あった
雨から
逃れるのも
その花の
下だった
△枝
花をつけた
さくらが
つんと枝を
突き出している
さびしさを
突 ....
ときどき
未来に向かって歩いているのか
過去から逃げて歩いているのか
わからなくなる
どちらでもあり
どちらでもない
どちらでもいいのなら
逃亡生活にしておこう
だって
....
よろこびに おぼれそうだね
情熱が このみおおい
薄雲よ ひを隠すなよ
よろこびに おぼれそうだね
青春の 扉まぶしく
灯(ともしび)の 静かなけはい
あれ ....
桜はこの世で最も美しい海である――
眼前に広がる一面の桜は
陽を抱いて獣の眼のように輝く
桜についてはすべてを語ってしまった
桜はすべての記述を包摂してしまった
私は桜の限界に立ち
桜 ....
劇薬みたいな陽射しの下で、きみは舗装道にむきだしの膝をついて、街の喧騒の中から知り合いの声だけを探し出そうとするみたいにじっとしている、視線は少し先の街路樹の根元を見つめていたけれど、本当に意 ....
もう自分は誰にも必要とされていない
少々ハードな事を考えてから歩道の縁石の上に立ち
大丈夫、俺はまだいける、と思い直してから
Fly high
Fly highと呟いてみる
大丈夫
今日も ....
ねむたいゆうやけに染まる耳たぶや
肌にしずんだ模様
しろい壁とかアイロン台
日々にしわをつける音楽たち
金曜日にもえるごみをまとめるのとおんなじように
ぜんぶ捨ててきたのだ
かわいいく ....
子どもが複数いると
けんかをする
けんかした場合に
親がきちんと裁けるかが
親の力が試されるところだ
お兄ちゃんだから
弟だから
という単純な裁きかたをしていると
子どもたちの不満はた ....
冬の寒い時
あなたが側にいると温かい
甘えたくなる
何故か甘えていれば
あっという間に時間は経つ
暑いとは感じない
何処までも温かいあなた
あなたが側にいる安心感が
私の心 ....
短編の私小説を書きたくなった
その為には
記憶の切れはしを繋ぎ合わせて そこに架かる絶望と欲望の橋の上から
喜怒と哀楽の河を見おろさなくてはならない
一編の小説を仕上げるために
私のペン ....
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