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新舞子の
あやなす 岸辺に
佇んで
消し果て 終えた 青白い
かげを まさぐり
ため息を 吐く
名古屋港に
出入りする 貨物船を
眺めながら
独り暮しで 卒寿が 過ぎた
もてなくって いぃ
もう もてなくっても いい
神秘の三次元に 許されるなら
だが そのとき
立っていられるだろうか
おのれの年齢に ....
バルコニーの 天井が
五月雨で 滝音をたてている
幼き 三次元を
想起させるように と
そぅだ 日照りのため
生れ故郷も すなおになって
雨を ....
あなたも
想像してみて
ください。
卒寿を越してから
独り暮しとなった
....
神妙に 生きてる 風が
死んでる ガラス戸を
ノックする・・・・
ただ それだけで
七色の四次元は
生かされてゆく
両指先で
卒寿を過ぎた ひたいを 撫で
深くなった 皺を 揉む
なんのことはない
臨死の岸部が
さざ波を 打っているのだ
....
金曜日のためか 広場の一角で
子どもたちは ボウルを蹴って
騒いでいる
だが もぅ・・・・・
卒寿の俺さまには
そのまねは できっこない
救 ....
雷鳴のように ひびく
原っぱからの子供たちの叫喚
それは 独居している
卒寿のお独りさんにとって
なによりものごちそうになる
が
それと同時に気がつくのだ
壁時計の秒針が重たげに
....